太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

続・ハワイとアラスカの気持ち

2020-08-16 13:25:18 | 日記
ハワイは狭いので店も充実していないから、こういうものが欲しい、という欲求を満たすことが難しい。
だからネットショッピングに頼ることになるのだが、
ハワイとアラスカには送ってもらえないことが多くて腹立たしい。(その記事はコチラ


職場に行ったら、同僚が怒っていた。
「〇〇で、ダブルチーズバーガーが、フレンチフライとセットで2ドルって知ってた?」
そういやテレビのCMでやってた。
私はハンバーガーを買って食べることは殆どないので、興味はないのだが
しつこくそのCMが流れるので覚えてしまう。
アメリカはファーストフード系のCMがすごく多い。
同僚は、それをランチにしようと思って、その店に寄ってきたのだという。
「そうしたら、その企画はハワイではやってない、って言うじゃない!」

ああ、それありがち・・・・

「ハワイでやってもいない企画なら、そのCMはハワイではやらなけりゃいいでしょ?って言ってやったのよ」

そこで店員は、黙って謝っておけばよかったのに、

「CMでは、ちゃんとハワイとアラスカは対象外、ということを知らせてますけど?」

とかなんとか言ったので、同僚の怒り爆発。

「どうせ下のほうに、老眼じゃ見えないようなちっさい文字で、2秒ぐらいで消えちゃうようになってるに決まってるわよ!」

次にそのCMが流れたとき、注意深く見てみたら同僚の言う通り。
リーディンググラスではなく、虫眼鏡でもなきゃ見えないような文字で、
しかも2秒ぐらいで消えてしまう。
一応、断りを書いてあると言われたらそうなのだけど、
こんなやり方は意味あるのかと思う。


なぜかそのとき、昔、東京・青山のレストランに行ったときのことを思い出した。
メニューを広げたら、一緒に行った友人が言った。
「そういや前にここに来た時、〇〇さんも一緒だったんだけど、びっくりしちゃった」
〇〇さんは、関西出身。
友人の話はこうだ。
〇〇さんがランチスペシャルのなんとかサンドを頼んだら、ウェイターが
あいにくそれは売り切れているのだと言った。
普通なら、別のものを頼むと思うが、〇〇さんは違った。

「メニューに載っていて、ない、というのはおかしくない?
ないならメニューから外しておくか、わかるようにしておくべきでしょ。
他のものに変えてもいいけど、私はこれ(ランチスペシャル)が食べたいんだから、
これと同じ値段にしてもらわないと納得いかない」

関西弁だがわからないので標準語だけど、実際の雰囲気はもっと当たりは柔らかいと思う。

ウェイターは困ってしまい(一緒にいた友人たちはテーブルの下に隠れたい気分だったらしい)
偉い人を呼んできて、結局、〇〇さんの要求が通ることになった。
当然、という顔をして食事をしている〇〇さんに
「さすが関西人」
と友人たちは感心したのだという。
関西人がそういう押しの強い性格なのだとは思わないけれど、
関西弁というのは、じょうずに言葉のきつさを補ってしまえる言葉だと思う。



もし、同僚が〇〇さんだったら、黙って引き下がってきただろうか、とふと思ったのである。









サメが出た

2020-08-16 12:39:53 | ハワイの自然
土曜日の朝、6時きっかりに起きて水着に着替え、コーヒーを淹れていたら
義父がガレージのドアから顔を出した。
「ビーチに行くなら一緒に行くから声かけて」
3人でいつものビーチに繰り出した。

波はそれほど大きくないけれど、波にパワーがある。
水に入ってしばらくすると、遠くのほうで数人の人が何か叫んでいる。
仲間内でやりとりしているのかと思っていたら、
私たちのほうに歩いてきて、
「Shark! Shark!」
と叫びながら、海から上がれと大きく腕を振っている。

なに!サメ!!!!

義父と夫と私は、いそいで海から出た。
夫は40年以上もここで泳いでいるが、サメが出たことはなかったという。
波間に三角のヒレが見えないか、目を凝らしてみたけれど、
ただエメラルドグリーンの水がきらきらと光っているだけ。
どんなサメだったのかわからないが、
映画のジョーズみたいなサメじゃないのは確か。



カネオヘ湾には、ハンマーヘッドみたいなサメがいるらしいけど、
人を襲うようなサメではないし、
シュノーケルをしたときに、50センチぐらいのちっさいサメを見たことがある。
夫は、ダイアモンドヘッドの沖でサーフィンをしていたとき、
サメがサーフボードに当たったことがあったらしい。
恐れるようなサメはいないはずだけど、サメと聞いただけで、なんとなく怖い感じはする。



数人の人は、そのまま海から上がって帰ってしまったが、
私たちは5分ぐらい待って、再び海に入った。
サメぐらいで、この至福の時間を諦めてなるものか。



海に入っているときの、至福感。
どんどん身体が外側から分解していって空気の中に溶けていくような感じ。
すべてのものの境目が、あいまいになっていく感じ。
波間に浮かんでいたら、ウミガメが脇を泳いでいった。
透き通った水の下で、亀の両手がゆったりと水を掻くのが見える。

幸せ、って、自分が今どういう気持ちでいるか、ってことなんだと思う。
もっと収入があったら、
もっと痩せていたら、
幸せは、もっと、こうだったら、と思うことがかなった暁に、ようやくついてくるご褒美みたいなものだと昔は思ってた。
幸せは状況であって、その状況になるまでは幸せはお預けだった。
最初は嬉しかったそういう幸せは、納豆についている辛子みたいに、
確かに絞って出したのに、あったんだかなかったんだかわからなくなってしまって
また次の幸せが欲しいと思う、スパイラル。
でも真実は、幸せな気持ちでいることが、すでに幸せなのだった。



海にいるとき、私のどこを探してもネガティブなものなど見つけられない。
ぜーんぶが満たされていて、
嬉しいと感謝で私の世界ははちきれそうだ。

この状態で、毎日過ごすことができたら、私はきっと別の次元に飛んで行ってしまうだろう。
それでもいいから、なるべくこれを保ちたいと思うのに、
新しい週が始まれば、またカスのようなものが私に溜まってゆく。
そして週末に、幸せを思い出しに海に行くのだ。