太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

バーチャル

2020-08-02 15:44:49 | 日記
コロナウィルス下で観客を集められないので、
メジャーリーグが、原寸大の顔写真のボードを観客席に置くチケットを売り出したという記事を書いた。(その記事はコチラ
大胆な苦肉の策に感心してしまったのだが、4500円とはいえ、買う人なんかいないんじゃないかと思っていた。

ところが、メジャーリーグの試合を見たら、いたのだ。
前から5列か6列が、さまざまな人の顔写真をボードに張り付けたものが並んでいる。
カメラが映るところだけなのかもしれないが、それにしたって
100人かそれ以上の人が、それを買ったのだからスゴイじゃないか。

試合は、実際には球とバットの音、走る音や掛け声しか音がないはずだけど、
テレビとしては、録音した観客の騒々しい感じの音をBGMにしている。
「選手たちにとっては、集中できてこっちのほうがいいんじゃないかなあ」
夫はそう言うが、普段の練習みたいでつまらないのではないかと私は思う。
シアトルでマリナーズの試合を見に行ったとき、
応援グッズを揃えて、お祭りのようにして観戦している人達がたくさんいて
こういうファンの熱気が選手に伝わるのだろうなと思ったからだ。


それにしても、
ものごとって、変えようと思えばいくらでも変わるのだな。


変に感動してしまった。
舞台のカキワリみたいなセットの中で、架空の音をBGMにプロ野球をやる。
それって、映画を撮っているみたいだ。
私たちが現実だと信じている目の前のことも、実はそうだったりして・・・
自分以外の人たちは、私には本物に見えているけれど、
カキワリの顔写真付きのボードかもしれない。
そして私も、ほかの誰かにとってはカキワリの一つなんだ。

観客がいなくたってスポーツはできる。
会社に行かなくても仕事はできる。
居心地の悪い人付き合いをしなくても生きてゆける。

そうやって、それまで当然だと思っていたことを崩していったら

あくせく働かなくても楽しく生活してゆける。
やりたいことだけやって生きてゆける。
備えなど心配しなくても困らない。
少しのお金で高度な医療が受けられる。

なんていうふうに、どんどん常識が覆っていけるんじゃないか。
この人生が、実はバーチャルなゲームなんだとしたら。
何度もゲームオーバーしてきたのに、そのことを忘れるのが条件で新しいゲームを始めるから
いつも似たようなところで躓いて、そこをクリアするまでやり直す。
毎回ゲームオーバーを恐れつつ生きてるけど
ゲームオーバーしたって、ゲームをしている自分は痛くもかゆくもないというのに。


ということで、次回は少しのお金で高度な医療が受けられられたらいいのに、
と願う私の、新しい医療保険の話。