帰宅した夫が、
「昨日から外に見慣れないボックスワゴンがとまってるね」
と言った。
ボックスワゴンがとまっていたかな。
日本ではよく見るけど、ハワイではそれほど走っていない。
1番人気があるのは、大きなピックアップトラック。
荷台部分に人を乗せても法律違反ではないので、人や犬を乗せて走っている。
「ボックスワゴンなんて珍しいね。
日本じゃ多いけど、知ってる人で乗っている人はいなかったな」
私がそう言うと、夫は
「オトウサンが乗ってたじゃない?」
と言う。
「違うよ、お父さんはフォルクスワーゲンだったじゃん」
車道楽だった父は、いろんな車に乗っていたが、晩年はなぜかフォルクスワーゲンが好きだった。
「いや、ボックスワゴンだったよ」
「絶対に違う、フォルクスワーゲンだった」
不毛な会話をしていたら、夫が今朝の新聞を持って来て、
中古車の広告を指さして、言った。
「ほら、このボックスワゴン、オトウサンのと同じ型だろ」
指さしたところには、フォルクスワーゲンがあった・・・・・・
フォルクスワーゲンを、ネイティブが言うとボックスワゴンになるのか。
試しに、ボックスワゴン、と言ってみたら、通じた。
フォルクスワーゲンを英語読みする機会があったら、ボックスワゴンと言えばいい。
ヴぉックスワゲン
というふうに、ボをヴぉにして、ワにアクセントをおき、ゴをゲっぽく言うと尚よし。
こんな不毛な会話が、我が家の日常であるから、今更笑い話にもなりゃしないのである。