太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

自分で作った呪縛を外す

2020-08-07 13:01:26 | 日記
ハワイが、9月5日まで再びバーや公園、ビーチを封鎖した。
ハワイ諸島間の移動も、再び14日間の自粛をしなくてはならなくなった。
3月のロックダウン時にだって30人ほどだった感染者数が、ここのところ200人を超えるようになったから。
ビーチで長居できないだけで、泳ぐことはできるのでよかった。




今日、新しい作品の写真と、コピーを受け取りにホノルルまで行く、と言ったら夫が
「じゃ、ドン・キホーテに寄って来ればいいじゃん。本やお餅だって買えるし」
と言う。
コピーの店は、たしかにドン・キホーテの近くにある。
でも、ドン・キホーテは私の鬼門なのだ。


数年前、ドン・キホーテの駐車場で、どうしてそうなったかわからないが
コンクリート柱に車をぶつけてレッカーを呼んだことがある。

その車の修理中に、今度は叔母の車を借りてコピー屋に行ったとき、
ほんのちょっとだけと思って、そのまま車を置いて、道の向こう側のドン・キホーテに寄って
戻ってきたら叔母の車がない。
盗難か!と思い、見まわすとドン・キホーテの駐車場にポリスがおり、
叔母の車の行方をコンピューターで探してくれて、レッカーされたのだと判明。

私が以前働いていた本屋が、アラモアナからドン・キホーテの中に移転するタイミングで
私が思いがけなく転職することになったのも、
きっとドン・キホーテの場所が私の鬼門だからなのだと思ったら納得がいく。

それ以来、ドン・キホーテに行くときには夫の運転で行き、自分では運転していかないようにしていた。


「だってドン・キホーテは鬼門なんだもん」
私がそう言うと、夫は言った。

「Get over it!(乗り越えなよ)
そう思い込んでるだけだろ、ぶつけた駐車場以外に停めればいいじゃない」

「だって2回も続けて嫌なことがあったんだよ」

「ただ2回続けて起きたってだけでしょ。なんでそんな難しくするの」


そうだ、そうかもしれない、いや、そうなのだ。

私が自分でそう決めているから、そうなっている。
それをかたくなに信じ続けていれば、それはさらに確実な私の現実となっていく。
2回嫌なことがあったから、そこは鬼門だという現実を創るのか、
2回嫌なことがあったけど、たまたまそういうことが起きただけ、と思うのか、
それは私の自由だ。
自分で勝手に作ったジンクスやストーリーで、いつのまにか身動きとれなくなっている。

そんなこと、知ってたのに、わかってなかった。

だから今日は、自分で作った呪縛を外すと決めた。
出かける前に、声に出して宣言した。
そしてドン・キホーテの、ぶつけた駐車場じゃない駐車場に停めて
無事にお餅や本を買って帰ってきた。

この線を越えたら悪いことが起きる、と決めていたのを、
軽い気持ちでその線を越えてみたら、何も悪いことなんか起きなかった。
そんなことは、きっといろいろあるんだ。
これで私は晴れて、いつでも一人でドン・キホーテに行くことができる。
自作自演の呪縛から、ひとつずつ自由になっていこうと思う。