Gomaler's~神社仏閣巡り~癒しを求めてⅢ

主に関西の神社仏閣巡りと御朱印が趣味です。
生きた証として好き勝手に書いております。(笑)

恋塚寺(2018年5月5日参拝)

2018年06月28日 | 仏閣
法傳寺の次は胸キュンな寺名の恋塚寺です。

恋塚なんて淡い青春時代を思いだすじゃないですか。(^^

しかし、この恋塚寺の由来はそんな甘酸っぱいものでは無く、
とても激しく悲しい結末となった悲話がありました。

それは袈裟御前という美女を巡るもの。


【袈裟御前】
平安時代、北面の武士である遠藤武者盛遠が、
かつて求愛したこと袈裟御前は渡辺渡の妻である。

袈裟を妻に迎えたいと内々に伝えたのに、
渡の元へ嫁がせることに盛遠は激怒。

渡と縁を切って自分の妻になれと袈裟に迫るが、
衣川の命を盾に取る盛遠に袈裟御前は困り果てる。

夫を裏切ることなどできはしないが、
みすみす母の命を危険にさらすこともまた許されない。

そこで袈裟御前は妻にしたければ、夫の渡を殺してくださいと、
盛遠に伝える。

喜んだ盛遠は渡辺の屋敷に忍び込み、暗がりの中、
首を討ち着物にくるんで持ち帰った。

月明かりで首を確かめてみると、
それは恋敵の渡辺では無く、愛する袈裟御前の首であった。

盛遠の横恋慕により苦しんだ袈裟御前は、
自らの首を差し出したのだ。

盛遠は自分の罪深さを知り、渡辺の屋敷に戻り、
渡辺に殺してくれと懇願。

驚いた渡辺は盛遠を殺すこともせず、
僧となって袈裟の供養をして一生を過ごそうと言う。

その愛情の深さと心の深さに心を打たれた渡辺もまた出家し、

やがて盛遠は文覚と名を改め、袈裟の眠る場所に寺院を建立したという。
 
それが利剣山恋塚寺である。 



所在地:京都府京都市伏見区下鳥羽城之越町132
宗派:浄土宗
御本尊:阿弥陀如来
創建:不明
開基:文覚上人


【縁起】



【山門】


素朴な茅葺屋根の山門がたまらなく良いです。(^^

京都市内でこのような茅葺屋根は珍しい。

私は袈裟御前の悲話は全く知らず、
この山門目当てで訪れていたのです。




山門を見てるだけで心が落ち着きますね。(^^


車は山門横に3台分の無料駐車場に停めれました。


【本堂】


小さなお寺です。






平成18年(2006)に修復再建されたもの。


【内陣】






御本尊や袈裟御前が祀られていました。


【水車】



【袈裟御前戀塚】


袈裟御前の首塚とされ、鳥羽伏見の戦いで焼失し、
明治中頃に再建されたもの。


【石碑】



【御朱印】


オールスタンプで200円でした。