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安倍自公政権の首里城再建は琉球人の精神と文化を理解尊重するものでなく、辺野古基地建設の抵抗を削ぐ事(ムチ)と経済的効果を生む観光資源とさせるため

2020-02-27 22:47:10 | 沖縄

 「帰ってきたウルトラマン」や「宇宙刑事ギャバン」などを手がけたシナリオライター・上原正三さんは亡くなる直前、安倍自公政権辺野古米軍基地建設首里城再建を並行して進めていこうとする姿勢について憤懣を語っていた。彼は、「『』こそが沖縄とアジアの各地を結びつけ、独自の文化を生み出したアイデンティティーの源泉だ。首里城は戦いのための城ではなく、その海で結ばれた各地から訪れる人々をもてなす場所なのだ。豊かな海が、基地の建設で破壊されている。首里城の再建に積極的な日本政府が、基地については沖縄の声を聞く姿勢を見せないのは、理不尽じゃないですか」と。

 上原氏の主張する琉球の人々の精神や文化国指定重要文化財に指定されている「万国津梁の鐘」(1458年6月19日、第1尚氏王統第6代尚泰久王の命で鋳造され、首里城正殿に掛けられた青銅製の梵鐘)に鋳出された銘文に明確に示されている。それは「琉球国は南海の勝地にして、三韓の秀を集め、大明(中国)をもって輔車となし、日域(日本)をもって脣歯となす。此の二つの中間に在りて、湧出するの蓬莱島なり。舟楫をもって万国の津梁(懸け橋)となし、異産至宝は十方刹(国中)に充満せり。云々」とあり、琉球王国の海外進出の気概と、国際的な中継貿易による繁栄を伝えている。

 しかし、安倍自公政権の首里城再建の狙いは、琉球人が継承する精神と文化を理解尊重したものではなく、これまで琉球人が表明した意志を何度も蹂躙して強引に推し進めてきた辺野古米軍基地建設に対する抵抗を削ぐ事を目論むもの(ムチ)であり、加えて経済的効果を生む観光資源として利用させる(アメ)ためである。安倍自公政権にとって政治とは、自身の偏向した独善的な目的を実現するためのものであり、多文化共生の精神を理解しようとする気はさらさらない事を確信すべきである。

  

 

 


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