冒頭より、東京都の本日の“コロナ禍”情報をネットより要約引用しよう。
東京都の小池百合子知事は16日、新たに報告された新型コロナウイルスの感染者が過去最多の
280人台に上る見通しだと明らかにした。 検査数がこれまで最も多い四千数百件に増えた影響との見方を示した。
都内での感染再拡大が一層鮮明となり、政府の観光支援事業「Go To トラベル」に地方を中心とした反発がさらに強まることも予想される。
都内の感染者数は5月25日の緊急事態宣言解除後に増加傾向が続き、今月はほぼ3桁で推移。 都は15日、感染状況に関する警戒度を4段階の指標で最も高い「感染が拡大している」へ引き上げた。 東京から各地への波及も懸念され、小池氏は新型コロナ特措法に基づいて不要不急な他県への移動を控えるよう都民に呼び掛けている。
最近ではホストクラブやキャバクラといった夜の繁華街関連のほかにも集団感染が目立ち、高齢者施設、保育園などで判明。 多数の感染者が出ている新宿区の劇場での舞台では、濃厚接触者が約850人に上り、観客の感染が全国各地で相次いでいる。重症化しにくい若年層だけでなく、リスクの高い高年齢層にも広がる傾向が見られる。
(以上、本日のネット情報より一部を引用したもの。)
昨日私は、ほぼ5ヶ月ぶりに義母が暮らす都内の高齢者介護施設を訪れた。
これ程の期間が空いたのは、もちろんのこと“コロナ禍”のせいだ。
施設の判断で面会が遮断され続けていた。
その面会謝絶中に、義母が日ごと弱りゆくのを実感させられていた。
通信手段が(義母側がネット対応不能なため》「電話」しかない故に、仕方なく電話を通しての会話なのだが…
これが、埒があかない。 この5ヶ月間で耳の聞こえの悪さが急激に加速し、こちらの声がまったく聞こえないと言う。 その状態でしばらく電話を使用していたのだが。
こちら側が会話の難儀さについに根を上げ、義母からの電話は「着信拒否」に設定し、義母との接触は施設担当者氏の仲介による伝言形式を採用していた。
緊急事態宣言が解除された後に、施設が1階ロビーのみ一組30分限定制で面会を許可することとなり、面会を志したものの。
面会日になると「具合が悪いから今日は寝て過ごす」等と、義母が施設経由の伝言で訴えてくる。
そうこうして、昨日やっと面会が叶う事と相成った。
そして、義母からの「私はもう老い先短いから、〇子さん(私のこと)にも是非会っておきたい」とのたっての希望で、昨日は夫婦2人で施設へ出かけた。
この5ヶ月間で実際問題、義母は急激に老け込んだ。
いつも楽しみにしていた散歩が“コロナ禍”下で一切叶わなかったせいで、義母の歩行能力が極端に低下してしまったようだ。
5ヶ月前までは毎日1人で施設近辺へ散歩に出かける元気があったのに、今ではシルバーカー(高齢者用歩行補助器具)利用で施設内のみをよたよた歩き状態に成り下がっていた…
耳の聞こえの悪さも極限に達し、補聴器使用でもほとんど聞こえない様子だ。
ただ昨日は久しぶりに嫁の私と会えたのが心底嬉しかった様子で、「〇子さん(私のこと)は、いつまでも若いわねえ。」などとお世辞を言ってくれたりもする。
そんな義母が何とも愛おしく、とにかく笑顔満載で義母を盛り立てつつ会話にならない会合を
30分間展開した。
義母からの話題で一番気がかりだったのは、「食欲が無くて運動をするのも嫌になった」との言葉だ。
(そうだろうなあ。 それまで日々近くに散歩に出かけていたのにそれが出来なくなり、唯一の楽しみを失った義母が食欲を失うのも無理のない話だ。)と思いつつ、「施設内での体操プログラムを楽しんではどうですか?」と尋ねても、「その気力すら無い」との回答だ。
いやはや、実際90歳近い高齢域に達すると「自己実現意欲」もへったくれも失って当然なのだろう。
ただ救いは、(我が診断では)義母が今後また“散歩”等の楽しみを発見出来さえすれば、医学的に考察して身体状況が元に戻れるのでは無かろうか、との感覚が抱けた事だ。
と言うのも、(施設側からの説明も以前よりあるが)私が義母を一見して特段(コロナは元より)命を亡くすべく疾患に罹患している様子が相変わらず一切無いのだ。
義母がこの状況下に於いて、自主的に生きがいや楽しみを見いだす事が叶ったならば。 きっと、尚長生き可能性もあると私はみた。
面会時間の30分が経過し、「もう帰らなきゃ。」と私が言うと、「こんなに早く帰るの?!」と義母が寂しそうに訴えてくる。
何だかこちらも辛いが、「面会可能なうちはまた来るから!」と応えて、施設を後にした。
最後に私見だが。
この“コロナ禍”が高齢者にしでかした“仕打ち”の程が残酷である事実を、私は昨日義母を通して垣間見た思いだ。
確実に、もっと楽しく長生き可能な(コロナ禍とは無縁の環境下にある)高齢者の寿命を縮めてしまう結果をもたらしている、と考察出来よう。😨
既に“新型コロナ感染”により命を失わざるを得なかった高齢者は世界規模で多数に及ぶであろうが。
命を守ってくれる環境下にあるお年寄りも大いに“コロナ禍”の被害を受けている状況を再認識させられた、昨日の義母が暮らす高齢者施設訪問だった…