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戦争は減らせるのではないかー.保守好み、鷹子さんへ(その1)  文科系

2006年04月21日 22時38分23秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
いろいろ有り難うございました。多くのことを考えさせられ、教えていただいたので、以下に僕としての討論の総括を書いておきたいと思います。
なお、お二人からご紹介されたに等しい「国家の品格」もきちんと読ませて頂きました。

「国家の品格」という題名から言っても、国家に関わる人、今後国家に関わりたいという人を第1の対象として言いたいことを書いたという本ですね。「日本最上層部の良妻賢母を作る」をモットーとし続けてきたお茶の水女子大、そこの教授・藤原正彦氏が依頼されては語ってきた話のまとめだけあって、作者もほのめかしているように「誇張、大風呂敷は百も承知」という事らしいですけれど、良い本と思いました。まず、西洋をばっさり切りつつ日本を持ち上げているようでいて、西洋の大切な伝統をきちんと踏まえているところに感心しました。まるでイギリス(作者が最初に長期滞在していたアメリカではないんです)と日本の共通性に目を付けて、そこを日本文化という視点から語っているというような。内容の主旨は「論理、実証で手に負える人間の問題はほんの一部だ」、「本当に大切なことは価値や美などへの豊かな感受性に基づいた豊富な教養である」、その教養についても例えば「文学、哲学、歴史、芸術、科学」と書かれた箇所があって芸術もちゃんと入っている。僕はここにもう一言付けたい。「そういう最大限の幅を持った人間の総合判断の力」だと。(ここでもう一度ぱらぱらとめくっていたら忘れていたんですが、148、9ページに「人間のスケール」、「総合判断力」という表現がありますね)そして「そういうものは、日本のようなそれなりの国には結構育っているはずだ。これもある、あれもある」と、こう述べているのだとも読んだ次第です。最近の日本の政治家、官僚が忘れているものを講演で強調されてきたということなのでしょう。
それから保守好みさん、この本の中のナショナリズムと祖国愛と愛国心の違いをもう一度読み直してみてはいただけないでしょうか。お願いします。
鷹子さん、78ページの終わりから5~4行は、「歴史学的には」やっぱり誤りと思います。やはり女性も参加できなければ普通選挙としては不完全なもので、女性に選挙権がない国は民主主義国家とは呼べないのではないでしょうか。この点は、藤原氏の「総合判断力の偏り」と言わざるをえません。もちろん大日本帝国憲法第1条の問題もありますし。

さて、お二人から改めて学んだという思いがした第1のことは以下です。当たり前のことも書きますね。
「戦争はこれからも続く」、「自由、平等、友愛(フランス革命の合言葉で、世界近代政治の最大スローガンです)は現実の世の中ではどんどん減少していくときもある。こんなものは存在しないと思わざるを得ない人などはいっぱいいるし、それも当然であろう」、「民主主義はしょっちゅう間違い、衆愚政治になる時も多い」。僕もこれら総てを、改めてそうだと思い直した次第です。ここでは、いまさら何言っとるんだなどと言わないでくださいね。藤原氏もこう言ってます。「もちろん世界中の人間の脳の99%は、利害得失で占められています。私も偉そうなことを言い続けていますが、いつも利害得失を考えています」と(P150)。
さて、ところでそう書いている藤原氏もこの直ぐ後にこう述べていますね。
「しかし、残りの1%を何で埋めるか、これが非常に重要なのです」と。人間と同じように、人間が行う戦争にもそういうアプローチが、果たしてありえないものでしょうか。これが僕の出発点です。
以下は、「改革に情熱を燃やす」『胡散臭い人』(P4)の「論理臭さ」を避けるために、僕がこの間改めて学んだことを随筆にする、もしくは手紙形式にする、そういうような文体で書かせていただきます。
(続く)
コメント (3)
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