流石アベちゃん、偉いもんだ! 景気回復の最要点実現目指した言葉を、連日に渡って連発しているではないか。6日の年頭会見でこう叫んだ。
『今春には国民が収入増を実感する景気回復を実現。通常国会は「好循環実現国会」』(7日中日新聞一面)
そして、7日には経団連新年祝賀会で、こんな言葉を強調された。『やっとつかんだデフレ脱却のチャンスを手放すわけにはいかない』。これは、米倉経団連会長のこんな挨拶を受けたものだ。『景気の好循環を目指すため、企業に賃上げをお願いしたい』。こういう流れに、こう呼応したのが、長谷川経団連代表幹事。『物価がプラスに転じており、賃上げを考える時期に来ている』(以上、8日中日新聞経済面)。
さてさて、政財界上げての、「賃上げ大合唱」とは、何とヒューマンで、時宜にかない、美しくって暖かい光景ではないか! そう、これだけ賃上げが無く、臨時、派遣の低賃金労働者が増えるばかりでは、景気など良くなるわけがないのだ。そもそも、相対的貧困率がアメリカと並んで先進国最悪と酷いわけだから、内需などずっと冷え冷えで、先進国の名が長く廃ってきたのである。賃金が増えなければ結局、いくら通貨を増やしても投資先などどこにもなく、銀行に滞留してマネーゲームに使われるだけ。日本住宅バブル以降20年の歴史が、そう証明しているのである。そもそも日本の五大銀行でさえ長らく正常な投資先など持てず、国債や為替でしか儲けられなかったのである。あのギリシャ、スペイン、イタリアの国債や為替にさえ手を出してきたというほどに。中小銀行がいくら、「金を借りて下さい」「貸しましょう、貸しましょう!」と走り回っても、事態は何も変わらなかったのである。国内設備投資など全く進まなかったのであって、公共事業投資だけが増えて公的借金の山という惨状。
「国内給料が上がる・(消費税を上げても)物が売れる・生産を刺激して国内設備投資も進む」と、「好循環」を作っていかなければ、日米はもうどうしようもないのだ。こういう、このブログでも長年言い続けられてきた方向に向かって、20年続いた日本沈没から浮かびあがるべくとうとう日本が動き出したと、これは正夢になるにちがいないのである。なんせ、政財界最高首脳一斉で、初春の大合唱なのだから。嬉しいなー!