8月31日の対豪戦をめぐって、少数だが見当違いも甚だしい評価が日本スポーツマスコミ界にも公然と出ている。こういう内容のものだ。
日本は繋ぐ攻撃がなかったからダメだ。当面の相手に勝とうとしたその日暮らしのゲームをしただけであって、これでは全く未来がない。ロシアでの大望も捨てているようなものである。
この見方は、現下の世界サッカー潮流に全く無知なものと言うしかない。逆を言えば、ここが分かれば現下サッカー観戦の正しい観点も分かるというもの。以下のように。
①バルセロナの繋ぎ尽くす事に拘るサッカーは、既に時代遅れになった。そうさせたのが、ドルトムントが切り開いた、ドイツサッカーの潮流であって、こういう内容のものだ。
②繋ぎに拘るサッカーは、必ずぼろが出るようになった。良い位置でボールを奪われて、味方ゴールが敵集団攻撃に危機的状況で晒されることになる。
③というように、組織と個人を鍛え上げた「良い位置での敵ボール奪取による得点戦略」を創りだし、世界に広めたのが、ドイツ・ドルトムントである。決して世界的名選手がいたわけではないのに、金満の常勝バイエルンを何度も負かし、チャンピオンズリーグで準優勝もした。続いて、同じように強豪とは言えないスペイン・アトレティコや英レスターが、後者は特に一時的にせよ、世界的強豪の仲間に割って入ってきたのも、同じ理由である。
④ハリルの闘い方は何も8月31日だけのものではないのであって、以上の世界潮流を踏まえた世界最先端の戦略なのである。でなければどうして、3トップの下の中盤3人全部を「先ずデュエルに強い」ボランチ・タイプで固めるものか。山口の絶対的レギュラー起用、突然の今野重用、その後継者とも言える井手口の起用も同じ狙いなのである。
とまー、8月31日はこういう見方が正しいのである。このゲームでこういう見方を否定しているのは古いタイプの評論家ばかりである。他は全部こう評している。吉田や岡崎など世界をよく知る現日本代表選手も含めて。
「この弱者の闘い方こそ、ロシアに向けても希望がつなげる。日本は特に世界一流選手は居ないのだから」
これは駄目押しだが、今回の豪は強いチームなのだ。アジアチャンピオンとして臨んだクラブワールドカップ戦でチリなどと同点、ドイツとも接戦を演じた。このチームの名監督や選手たちも、8・31ゲーム評価をこう語っている。
「中盤の闘争に敗れた」
現下の最強者でないチームのサッカーは、中盤以前の「ここぞ」のボール奪取から、その中盤も含めて得点を目指すのである。だからこそ、こういう目が肥えているイタリア人監督たちが、世界第一線で活躍できているのだ。彼らは、現代サッカーのこういう「攻防一体戦術の元祖」アリゴサッキのACミランを熟知して育って来たのだから。
以上を踏まえて言いたい。これからのサッカーはこのように観戦しよう。敵にいくらボールをもたれても気にしない。ただし、持ったボールで攻めてきた時だけを、そのボールを中盤前後で奪えるかどうかの闘いにこそ、注目しよう。この奪い合いに勝つ方が強いということだ。相手に90%ボールをもたれても、そのボールを奪われる気配を警戒して相手が自陣で繋いでいるだけならばちっとも怖くないどころか、相手が攻められないということなのである。こういうのが、昨日の対豪戦正しい見方である。
日本は繋ぐ攻撃がなかったからダメだ。当面の相手に勝とうとしたその日暮らしのゲームをしただけであって、これでは全く未来がない。ロシアでの大望も捨てているようなものである。
この見方は、現下の世界サッカー潮流に全く無知なものと言うしかない。逆を言えば、ここが分かれば現下サッカー観戦の正しい観点も分かるというもの。以下のように。
①バルセロナの繋ぎ尽くす事に拘るサッカーは、既に時代遅れになった。そうさせたのが、ドルトムントが切り開いた、ドイツサッカーの潮流であって、こういう内容のものだ。
②繋ぎに拘るサッカーは、必ずぼろが出るようになった。良い位置でボールを奪われて、味方ゴールが敵集団攻撃に危機的状況で晒されることになる。
③というように、組織と個人を鍛え上げた「良い位置での敵ボール奪取による得点戦略」を創りだし、世界に広めたのが、ドイツ・ドルトムントである。決して世界的名選手がいたわけではないのに、金満の常勝バイエルンを何度も負かし、チャンピオンズリーグで準優勝もした。続いて、同じように強豪とは言えないスペイン・アトレティコや英レスターが、後者は特に一時的にせよ、世界的強豪の仲間に割って入ってきたのも、同じ理由である。
④ハリルの闘い方は何も8月31日だけのものではないのであって、以上の世界潮流を踏まえた世界最先端の戦略なのである。でなければどうして、3トップの下の中盤3人全部を「先ずデュエルに強い」ボランチ・タイプで固めるものか。山口の絶対的レギュラー起用、突然の今野重用、その後継者とも言える井手口の起用も同じ狙いなのである。
とまー、8月31日はこういう見方が正しいのである。このゲームでこういう見方を否定しているのは古いタイプの評論家ばかりである。他は全部こう評している。吉田や岡崎など世界をよく知る現日本代表選手も含めて。
「この弱者の闘い方こそ、ロシアに向けても希望がつなげる。日本は特に世界一流選手は居ないのだから」
これは駄目押しだが、今回の豪は強いチームなのだ。アジアチャンピオンとして臨んだクラブワールドカップ戦でチリなどと同点、ドイツとも接戦を演じた。このチームの名監督や選手たちも、8・31ゲーム評価をこう語っている。
「中盤の闘争に敗れた」
現下の最強者でないチームのサッカーは、中盤以前の「ここぞ」のボール奪取から、その中盤も含めて得点を目指すのである。だからこそ、こういう目が肥えているイタリア人監督たちが、世界第一線で活躍できているのだ。彼らは、現代サッカーのこういう「攻防一体戦術の元祖」アリゴサッキのACミランを熟知して育って来たのだから。
以上を踏まえて言いたい。これからのサッカーはこのように観戦しよう。敵にいくらボールをもたれても気にしない。ただし、持ったボールで攻めてきた時だけを、そのボールを中盤前後で奪えるかどうかの闘いにこそ、注目しよう。この奪い合いに勝つ方が強いということだ。相手に90%ボールをもたれても、そのボールを奪われる気配を警戒して相手が自陣で繋いでいるだけならばちっとも怖くないどころか、相手が攻められないということなのである。こういうのが、昨日の対豪戦正しい見方である。