米の標記の数字がどの新聞にも載っている。例えば、最もコロナ死亡数が多いニューヨーク市の6日までの発表数をあげてみよう。
それぞれ各人種10万人当たりのコロナ死者数である。ヒスパニック22.8、黒人19.8、白人10.2、アジア系8.4人とあった。
下手をすると3倍近いこの差なのだから、人種差別も絡んでいることは明らかだろう。つまり、民主主義の国とは言えないということだ。ことが人間にとって最も大切な命の格差なのだから、そうなるほかはない。健康保険がない人も多く、高額すぎる医療費を取られるからと病院にも行けない人が多い国である。ただ、このコロナ渦中の途中から「無料検査態勢」だけは取ったらしいが。そう言えば、有名男性俳優でも黒人は、これぐらいしか思い浮かばない。デンゼル・ワシントン、モーガン・フリーマン、ヴァン・ディーゼル、ウイル・スミスに、あとサムエル・ジャクソンくらいかな?
以上から、こんなことが確実に言えるのではないか。
世界最高水準の富も医療も持ちながら貧乏人がいっぱい亡くなる先進国は、民主主義の正反対国だろう。こうして、この11日にアメリカは、イタリアの死者数も超えていった! 既に感染者数は50万人を優に超えている。
なお、以上の数字などは主として朝日新聞からのものだ。朝日は、アメリカのコロナ被害状況について単なるアクセス報道(ニュースソースの発表文言をそのまま流すだけの報道。アメリカでこれをやると、政府政策の宣伝だけに終わる事も多くなる)ではなく、丁寧な調査報道を展開している。特派員を多く抱えていなければできないことである。また、ただでさえグローバリゼーションの時代である上に、アメリカの真実は日本にとって生死を分けるほどに重要なものになっている時代だから、こういう報道姿勢は極めて貴重なものだと言いたい。