たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

日本人というだけで幸せ?

2023年03月03日 12時15分32秒 | 日記
(慶応義塾大学通信教育教材『三色旗』、2003年4月号より)


「-絶望したら行くところ-文学部教授、荻野安奈

 タクシーに乗り、運転手さんとよもやま話になると、必ず出るのが不景気を嘆く声。ところがその日は違っていた。

「日本人というだけで、幸せに思わなくちゃ」

 バングラデシュの知人に言われたという。有名大学を出て就職口が見つからず自殺した学生のニュースに、その知人は首を傾けた。バングラデシュ人なら、餓死しても自殺はしないのに、と。

 知人の言葉がきっかけで、その人はタイ、バングラデシュ、インドの三か国を廻った。バブル崩壊で会社が倒産、「女房に慰謝料を払って」、残ったお金で旅行。

 いずれの国にも物乞いで生きる人々がいた。カルカッタの場合は積極的で、日本人と見るとワッと群がる。タイは楽器や歌を披露するものが多い。道端の暮らしにもお国柄の違いは表れていた。

 バングラデシュの雨期は、国土の10%が洪水の被害を受け、生活の苦しさは群を抜いている。ところが貧しい人が、さらに貧しい物乞いに施しをするのが当たり前になっている。情景が心に焼きついた。ただし、と運転手さんは付け加えた。他人の情けを受け取るのに慣れて、自立できない人もいる。

 現地で孤児院をやっている日本人僧侶の噂を耳にした。チッタゴンまで会いに行き、悩みをぶつけた。50歳を過ぎても煩悩だらけで困っている。煩悩はあって当然、とあっさり言われた。人間は「体が壊れて」死が間近になると、だんだん仏に返っていくが、元気なうちはしょうがない。僧侶はその時88歳で、説得力がった。

 人生観が変わって、帰国。それからタクシーの仕事につき、今に至る。

「絶望したら、インドやバングラデシュに行くといいですよ。自殺する気が失せますから」

 その言葉、ぜひ学生に伝えます、と言い残して車を降りた。そこでこの場を借りて約束を守った、というわけ。」


2023年の日本、

https://twitter.com/t2PrW6hArJWQR5S/status/1631274701342523392


「本当くっだらねー国会だよね。年金だけでは生活できないこと。30年も所得が上がらないこと。国民負担率が50%になって庶民が死にかかっていること。派遣法の改悪で貧乏な人が激増してどうしようもなくなっていること。薬害が深刻化していることとか、重大な問題が何一つ議題にされていないんだもん。」

https://twitter.com/t2PrW6hArJWQR5S/status/1630871860174032896


「国保や年金や住民税を払うため、貯蓄を取り崩さなくてはいけない国を、みなさんはどう思いますか?」




 
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