「街道をゆく 四十 台湾紀行」
司馬遼太郎
前回 孫文と 蒋介石 を話題にしたが
ここで 台湾にとって忘れてはならない人物がもう一人いる。
その人 「李登輝」(1923 大12年生)は
日治時代には“岩里政男”と称し 中華民国の政治家・農業経済学者。
中華民国の総統(1988 - 2000年)として
「中国大陸には中華人民共和国という国が存在することを認めた上で
台湾には中華民国という別の国がある。」という考え方をしめし
「反攻大陸」のスローガンを下ろして
現在の台湾は台湾という「本土化」を唱え 治安法を廃止させ
政治の民主化を更に推進させている。
「街道をゆく」は 1993年から1994年にかけて週刊朝日に連載され
1994年に単行本として出版されたが
その中で 李登輝氏と司馬遼太郎が対談している。
これにより 台湾の実情と日本とのかかわり方がよく分かり
日台の交流の一助になったが
しかし これが大陸の反発を買い 司馬はそれまでの
日中文化交流協会の代表理事を辞任するまでになった。