サン・ベント駅構内
アズレージョとは
ポルトガルで流行した白地に青色や
多彩色で色づけされたタイル装飾で
壁画やタペストリーの
代わりとして用いられたもの。
ポルトガルの建築を彩るタイルの芸術ともいわれ
教会や通り 駅やレストランなどで
装飾タイル・アズレージョが目に入る。
装飾用であると同時に室温管理の
機能も持つともいう。
語源は諸説あるが
アラブ語で「モザイク」を意味するアズレーシャ
もしくは青を意味するアズール。
青一色のものが多くみられ特徴となっているが
歴史や文化の影響を受け時代により様々なものある。
14世紀の初めにスペインのセビリーリヤから
輸入したムーア人伝承によるタイルが起源。
15~16世紀初め これをもとに
ポルトガル独自のタイルが造られ始めた。
当時は教会や王宮を飾るもととして使われた。
17世紀 中国や日本の磁器の影響を受けた
青単色のオランダのデルフトスタイルが流行した。
1640年スペインから再独立し 青ばかりでなく
黄・緑・赤の多色のタイルも造られ
「巨匠の時代」と呼ばれる芸術性の
高い黄金期を迎える。
19世紀 ナポレオン軍等の影響により
経済変革が起こり、生産量は減ったが
この頃になると、内装だけでなく
外装にも使用するようになった。
20世紀 外国産の安価なプリントタイルが
輸入され庶民にも手が届くようになったが
国産タイルは、ハンドペイントが
流行り魅力的な街並みとなる。
また 独裁政権時代には ヨーロッパで広まった
モダニズムの影響を受けなかったことから
伝統的な街並みが守られたという。
シントラ 王宮