アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

理想のピアノ教室はどこにある

2015年05月27日 | ピアノ
これまで概観してきた各タイプのピアノ教室まとめ:

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【昭和のピアノ教室】
・決まったカリキュラム(バイエル~ブルグミュラー~ツェルニー30番など)に沿って進める
・曲は古典中心、無理のない難易度の曲、練習曲が柱になる
・個人練習必須
・ピアノの奏法、譜読み、楽典は基礎からしっかり体系的に教える
・先生が指定した曲を指定した方法で練習する

【新型ピアノ教室(ゆる系)】
・子どもの興味に極力合わせてPOPS、アニソン、アンサンブルなどに対応
・個人練習任意
・ソルフェージュ、リズム遊び、楽典、コード弾きなど、子どもの反応を見つつだましだまし(笑)音楽の基礎を種まき

【新型ピアノ教室(ハード系)】
・コンクール課題曲などに取り組む
・曲の時代はいろいろ。難易度の高い曲中心
・親の付き添い必須
・個人練習必須(親がみる)
・演奏効果高く仕上げることを重視

教わる側のニーズは様々なので、あるタイプのピアノ教室があって誰に対しても理想、ってことはありえない。

たとえば、うちの子どもたちが教わった【新型ピアノ教室(ゆる系)】は、またろうにとってほぼ理想であったと思う。音楽という意味でもバラエティー豊かな引き出しを持っていたのはもちろん、またろうの特性をものすごく深く理解してくれていたから(ほとんど子守り状態のころも…)。

こじろうにもとてもよかった。こじろうは、またろうに比べるとずっとふつうの意味でピアノが弾けたけれども、ムラッ気でほとんどの場合やる気なし、扱いにくい子だったので、先生がそれこそだましだまし音楽の基礎を注入しながら、こじろうのリズム感の良さを生かしたアンサンブルや、クラシックでないピアノ曲演奏を体験させてくれたのはほんとによかったと思う。そしてほぼ練習ゼロのまま小6まで続けたってのもすごいよね。

三人の中でははなひめだけ、実は【昭和のピアノ教室】のほうがよかったかもしれないという気がちょっとしている。ほか二人はどうやっても無理だけどはなひめは先生がかっちりしてればそれに乗ってできたはず。元々親戚のおばさんみたいに親しくて、おうちに来てくれて、甘える対象だった先生にそのままわがままいって、ろくに練習もしないでピアノが好きにならないまま終わってしまったけれど、むしろ暗黙の強制力があってきちんと練習していたら、違う世界が開けていたかもしれない。

どんなにうまくいっても別段音楽の才能があったとは思えないが、たとえば私のように、先生の言うとおり練習するレッスンに小学校三年生で挫折しても、それから【新型ピアノ教室(ゆる系)】に切り替えるのはアリだ。今は昭和じゃないんだから、そういう、選択の自由がある。

今となっては評判の悪い【昭和のピアノ教室】だけど、
そして私自身も、こんなに音楽の才能(注: 音楽家としての才能ではもちろんなく、音楽を生涯楽しむ才能)に溢れた人材をオチコボレにするなんて!! という不満は持っているけれど、

でも考えてもみてください。

小三までの【昭和のピアノ教室】時代がなかったら、私は今ほどピアノやバイオリンを楽しむことはできてなかったと思うんです。楽譜がてきぱき読めて、音もリズムもしっかりとれる(それが無味乾燥レベルであっても)というのはものすごく便利なことで、ややこしい曲に挑戦して玉砕できるのも(^^;; その基礎あってこそ。

結局のところ、ピアノサークルで会う面々も、なんだかだ【昭和のピアノ教室】で培われたスキルを活かして、ピアノの楽しみにつなげている人が多いものね。挫折した人もしなかった人も、ずっと続けている人も長年のブランクがあった人も。

つまり、【昭和のピアノ教室】と【新型ピアノ教室(ゆる系)】を折衷したあたりに、おおよそ理想のピアノ教室ってのはあるんじゃないかと、私は漠然と思っているのです。

ただし、実際のところ、ある先生が両方のスキルを持つことも難しいし、教室の空気というのもなんというか…「混ぜるな危険」的な部分があるような気がするので、だから親が子どもの今の状態に合った教室を渡り歩けばそれでいいんじゃないのかな、と(え、ここまでひっぱってその結論!?)

要は、音楽を楽しむハートと、音楽を楽しめるスキルの両方を持って成長できればそれでハッピーなんですよ。そこに至る道は別に一本ではないはず。

それで、【新型ピアノ教室(ハード系)】の話はどこへいったのか、ってことなんですけど。

正確でメリハリのついた演奏ができるテクニックを早めに身に着けちゃう、という意味ではすごく魅力的だと思うんですよねーそれが今あればな、とはやっぱり思いますし。ただ、そのために「親のつきそい」「レッスン日以外の親の教え込み」が必須なのだとしたらそれは弊害のほうが大きくなることが多いだろう、くわばらくわばら、とも思うので…

実際、どうなんでしょうね?

先生の教え方が、譜読み楽典より、効果の高い演奏に偏っているというだけのことであれば、それはそれでありなんじゃないかとも思うのですが、あんまりそういう話を聞かない(といって尻切れトンボに終わる)

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コメント (8)
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