アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

「ピアニストの脳を…」元論文リンク

2017年07月17日 | ピアノ
実験いうてどんな実験したのかな。ということがわからないと信用できないぞという(物好きなまっとうな)人の便宜のためリンク貼っときますね。

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「鍵盤の動きがどう加速するかによって、ハンマーのシャンク部分の「しなりかた」がわずかに変わることがわかりました」のところで引用されていたのはまずこれ:

From touch to string vibrations. II: The motion of the key and hammer
Anders Askenfelt and Erik V. Jansson

これ、なんかログインしないとPDFがダウンロードできないみたいだし、どうせダウンロードしたって英語の論文読むのは面倒だと思う人は、同じ人のレクチャーのほうが読みやすいです。

From touch to string vibration
Anders Askenfelt & Erik Jansson

私も論文読んでないけど(おい)そのレクチャーのほうでいうと
「This is due to the "ripple" resonance, which is seen to influence the hammer motion during the last milliseconds before string contact, i.e. after "let-off." In this way, it is possible that a hammer resonance could serve as a "memory" of the history of the hammer motion.」
つまり、ハンマーがフリーになっちゃってからもシャンク部分のしなりがフリーになるまでの動きの「メモリー」として働く可能性があると述べられています。

まぁ、控えめな記述です…
「In summarizing the present results, we cannot rule out the possibility that the pianist's touch may have an influence on the character of the piano tone.」
ピアニストのタッチが音色を左右する可能性は否定できない、と。

あともうひとつが
Acoustics of pianos
Hideo Suzuki, IsaoNakamura

これまた、なんかお金払わないとダウンロードできませんが

「腕全体の筋肉に力を入れて硬く打鍵した場合と、筋肉を弛めてやわらかく打鍵した場合とで、ピアノの音色がどう変わるかを調べました」のところに引用されている

Spectrum analysis and tone quality evaluation of piano sounds with hard and soft touches
こちらはそのまま無料でPDFが見られます。

で、おい日本人のくせにまた英語の論文かよ、ってげんなりした人のために、この鈴木さんが日本語で書いてくれた記事
ピアノ音響学の未解決問題
日本音響学会誌 73 巻 4 号(2017),pp. 257–258

をお勧めしておきます(^-^)

これは新しいですね。今年書かれたものです。これを読むと…
「結局のところ、わかったといってもこれくらいのことかい」
って思うんじゃないかと思います。

これよりは自分の耳のほうがよっぽど詳しいことがわかるよって思うかも。

まぁとにもかくにも、客観性を持って語れる部分を一歩一歩増やしていくのも意味あることだと思います。


人体のことや進化のことや、はたまた宇宙の起源のことならともかく、
こんなすぐ身近にある物理のことも人間ってまだ案外わかってないんだなと…

思ったので今日図書館でこんなものを借りてきました(笑)
「物理学はこんなこともわからない」(川久保達之)
(注: ピアノの話は載ってません)

たとえば「樹木はなぜてっぺんまで水を吸い上げるのか」なんて話が載ってます。こないだ娘に訊かれて結局よくわかんなかったばっかりなので、どうわからないか確認しておこうと思って(^^;;


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コメント (2)
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