アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

平行弦プレイエルの響き

2021年05月21日 | ピアノ
あくまで、きちんとしたピアノをきちんとメンテナンスしてあるという前提でいうけど、
下手に弾いてもわりときれいに鳴ってくれるタイプのピアノ(うちのめるちゃんのような)は細かい弾き分けが苦手だし、
下手に弾けばちゃんと(?)下手に鳴るタイプのピアノは、細かいコントロールが可能で、うまく弾けば素晴らしく鳴る。

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極端に後者のピアノはおゆき先生んちのシードマイヤー。譜読みしたての「怪しい」状態でレッスンいっちゃって、えっちらおっちら弾くと無茶苦茶下手に聞こえるが(実際下手なんやがw)、おゆき先生が弾くラヴェルとかシューベルトとか、ほんと、おぉぉぉっ、ってなる。

そして、さらに極端な選り好みをしてくれるタイプのピアノが平行弦のプレイエル(ショパンの時代のピアノ)。
現代ピアノの弦は、弦が交差するように貼られている。低音のほうの弦(長さを稼ぎたい)を、そこそこの大きさの筐体に収めなきゃいけないからその必然でもあるんだけど、交差することでたぶん響きに影響があるんですよね。複雑な、豊かな音が出る効果があるんじゃないかな。

平行弦のほうが素直に響くはず。弾いた感じは…うまくいえないけども、すごく弦に「近い」というか、直接触っている感じがする。もちろんピアノなんだから私の指から弦までは複雑なアクションで繋がれているはずなんだけど、それでも現代ピアノに比べるとすごく、私が弾いたように鳴る、という感触があります。

つまり、ぞんざいに弾くと変に鳴る。じょうずに弾くと実に多彩な表現力があるピアノなんです。
ここでとりあえず「じょうずに」と書いたけれども、現代ピアノを達者に弾く人が必ずしもすぐ「じょうずに」平行弦プレイエルを弾けるとも限らず、ちゃんと合った鳴らし方をしないといけないみたい。

おゆき先生は、だいぶ通って弾いて、「ショパンの弾き方はこのピアノから教わった」とかなんとか言ってた。

で、ときどきそこでコンサートをしてくれてたんだけど、このご時世なのでそれがしばらくなくって、でも配信で!! コンサートがあるというので早速申し込みました(^^)

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2021年5月23日(日) 14:00配信開始 2500円
プレイエルの響き・バッハからショパンへ~ヴィルトゥオージテの系譜

曲目

J.S.バッハ
フランス風序曲 ロ短調 BWV831
イタリア風協奏曲 ヘ長調 BWV971

F.ショパン
幻想ポロネーズ 変イ長調 Op.61


使用楽器
プレイエル社1848年製造のフォルテピアノ
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(ご興味ある方はブログのメッセージ機能、あるいはメール等でご連絡ください。折り返し購入方法をお知らせします)

…ってスグじゃん。告知遅いんだよね。まぁリアルタイムで都合つかなくてもしばらく聞けるらしいんだけど…しばらくっていつまでなんだろ

楽しみ。ただ、リアルにかぶりつき席で聞くのと違って、どれだけの音で聞けるのかなってちょっと心配なんだけど。まぁ録音でも音の魅力は伝わると思うので…

ずいぶん前だけど、それぞれの「十八番(おはこ)」を持ち寄ってCDを作ろう企画のときにこの平行弦プレイエルで録音させてもらったんです。その頃は今よりずっとずっと下手でしたけど、でも聞き直してみるとなんとなく、このころのほかの録音にはなかった「味」があるようで

ショパン/ノクターン第15番 2014年5月23日、平行弦プレイエルで録音

その頃の自分でもそれなりにこのピアノから何か学べたんだなって思う。


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西洋音楽史(5) ルネサンス音楽の聖と俗

2021年05月21日 | ピアノ
私が「演奏」したことある中で最古の曲はジョン・ダウランドの「Come again」「Fine knacks for ladies」ですが…

    にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ←宗教と音楽ってすごく密接なものだったんですね

西洋音楽史の講座も第五回になると、ようやく「そのへん(ルネサンス)」に到達しました!
私たちピアノ弾きにしてみるとふだん意識する中で一番昔の曲がバッハかスカルラッティあたり。

ダウランドはそれよりかなり古いです。でも聞いた感じはなんかそんなに古臭く感じないんですけどね。グレゴリオ聖歌寄りかロマン派寄りかといったら断然後者でしょう(←雑)

なぜ違和感がないのかといえばそれは「四度・五度」のハモり中心の中世音楽から離れて、「三度・六度」がたくさん活用されるようになったことが大きいと思います。

「三度・六度」の多用はイギリスで始まって、それが大陸の側でも広まりました。なんだか、イギリスが音楽の最先端、発信地だったのってちょっと意外です。そういうことってあんまりその後はなかったような??

授業では、ブルゴーニュ楽派のデュファイという人の通作ミサ曲が出てきました。通作というのは、ミサで使われる曲をワンセット揃えました的なもので、キリエ、グロリア、クレド、サンクトゥス、アニュス・デイとあるわけですが、その「セット」の統一感を持たせるために、デュファイさんは各章の冒頭部分に同じメロディを使っています。

そのメロディというのが…「もし私の顔が蒼かったら」という、自分が作った世俗曲のもので、なんで蒼いんだか知りませんがこれは恋の歌でした。恋の歌を引っ張ってきてミサ曲(ばりばり宗教曲)、こういうふうに聖俗が入り混じるところもルネサンスの特徴とのことです。

同じメロディを繰り返し使うということでは、そういう使い方のほかに「かえるのうたが…」方式(追いかけっこ)もあります。

ブルゴーニュ楽派を引き継ぐ形で発展したフランドル楽派のジョスカン・デ・プレのモテット「深い淵から私はあなたに呼びかけました」は各声部が同じ旋律を模倣(けっこうややこしい組み合わせ方の模倣)していきます。きれいです。

それにしても、授業の中でそれぞれの曲を聞かせてくれるのはいいんですけど、ほんのちょびっとで終わってしまいます。時間の都合で仕方ないですけど、欲求不満になってしまいます(-_-;;

ということで、授業でチラと聞いて特におもしろそうだと思った一曲はYoutubeで探して全部聞いてみました。

Luca Marenzio - Solo e pensoso i piú deserti campi
この曲は5つの声部があるのですが、その一つがゆーっくり半音階で上がって行って、またゆーっくり半音階で下がっていきます。
ほかの声部とはまったく独立した動きです。

これは、荒野をとぼとぼと一人で歩いてるイメージらしいですけどなんかそのまんまというか絵画的というか、でも聞いた感じもきれいですね。

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