8月8日に第34回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会があり、そこでオミクロン株対応のワクチン接種が10月中旬以降に開始されることに決まったそうです。
←定年よりは夫婦二人生活のほうが近い…はず…
現在、使われているワクチンは武漢株のスパイク蛋白をターゲットにしたものですし、
一方、蔓延しているオミクロンはずいぶん違うものになっていてあまり効かないので、新しいワクチンを作ろうとするのはよくわかるのですが…
第34回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料2
(図中の赤字は見やすくするためアンダンテが記入したもの)
第六波(2022年初の)がBA.1
第七波を作っているのはオミクロンといってもBA.5
…でしたが今回のものはBA.1用です。正確にいえば武漢株とBA.1の二価。
BA.1とBA.2ならまぁまぁ共通するところもあって、合わさって第六波を作りつつ、ちょっと切れが悪いなというくらいでしたが、
BA.1とBA.5は、1のほうに実際かかった人も5にかかることがあるといわれるくらい違うウイルスです。
なのに今からBA.1ですか。しかも秋に流行しているのはBA.5ですらないと思われるのに(何になるのかわかりませんが)。
まぁ常に変異するタイプのウイルスに、ワクチンで対抗するのは常に周回遅れになり、元々無理とされていたわけです。それが、mRNAワクチンは速やかに開発製造できるので云々で、確か年初あたりはオミクロン対応ワクチンすぐ(三週間とか)できるとかいっていましたよね。それがなぜ今までかかっているか…
とりあえず作るところまではできていたのですが、それを使うとなると目論見通りにはいかないところがあったようです。今年2月のこれとか
mRNA-1273 or mRNA-Omicron boost in vaccinated macaques elicits comparable B cell expansion, neutralizing antibodies and protection against Omicron
サルを使った実験で、二回の武漢用のあと、オミクロン用でブーストしたけど免疫つかなかった
「抗原原罪」として知られる現象で、初回に遭遇したウイルスが強く記憶されてしまい、変異株に感染しても初回のウイルスへの免疫反応が起きてしまい、変異株へうまく反応できなくなることがあります。
それを回避するためか、人間はコロナウイルスに対しては(たとえばアデノウイルスなどに比べて)あまり抗体を作らない性質があって、細胞性免疫や、あるいはそれ以前に自然免疫で退治することをメインにしているようなのです。しかし今回はワクチンという手段でもう違う路線に乗せてしまったので、ここからどうするかを考えるわけですね。
二価ワクチンにしたところがたぶん工夫なのですが、そうするとどううまくいくのか、私の調べた範囲ではよくわかりませんでした。
ワクチン推奨系の専門家もちょっともやっとした言い方をしています。
オミクロン対応の新ワクチン「BA5への効果は限定的」ワクチン専門家
「BA1に比べるとBA5では、少なくとも抗体というレベルで見ると1/3か1/4くらいしか効かないといわれています」
上に貼ったNHKの記事にもありますが、アメリカはBA.1用ワクチンを開発・治験・製造させておきながら、「今流行ってるのと違う。BA.4/5対応の作って」ということで使わないそうです。そこで余った(?)ワクチンを日本が買ってくれたのでたいそう助かったことと思いますが、今からBA.4/5対応のを作ったところで、打てるころには違うのになってるでしょうからどちらでも大勢に影響ないような気もします。
下のグラフは、百万人あたりの新規感染者数(七日間平均)を、日本と、世界平均で示したものです。
2020年初頭から今まで、七つの波はいずれも世界全体平均ときれいに同期していて(日本に入るまで間がある分、微妙に遅れているけれども)、新しい株が出れば波ができて、あらかたかかり終わると引いていきます。ワクチン、マスク、人流など、ほとんど関係なく、上がるときに上がり、下がるときに下がります。しかし、2021年夏を境に、それより前は世界平均より波が小さく、その後はどんどん大きくなっているのが日本です。
日本は、ワクチンもマスクも世界トップクラスの優等生ですが、それで良い結果を出せているとはとてもいえません。
「結局かかり終わらないと終わらないのではないか」
Immunological characteristics govern the transition of COVID-19 to endemicity
「いったん流行期に達し、小児期に一次感染すると、SARS-CoV-2は普通の風邪と変わらない毒性を持つ可能性があることを示唆する…」
それだったら、ハイリスクグループのみワクチンで守っておいて、それ以外の人はふつうにかかっておけば今頃「ふつうの風邪」として扱えるようになっていたのでは??
…というか、現在既にそれでいいのでは??
静岡県の新型コロナウイルス感染症者発生・入院等の状況
デルタまでは「肺炎になりやすい」という性質から、ある程度以上の年齢層にはそれなりに怖い感染症でしたが、オミクロンはまったく性質の違うものになっています。
もしオミクロンが最初に現れていたら全然騒いでなかったと思うのですが。
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現在、使われているワクチンは武漢株のスパイク蛋白をターゲットにしたものですし、
一方、蔓延しているオミクロンはずいぶん違うものになっていてあまり効かないので、新しいワクチンを作ろうとするのはよくわかるのですが…
第34回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料2
(図中の赤字は見やすくするためアンダンテが記入したもの)
第六波(2022年初の)がBA.1
第七波を作っているのはオミクロンといってもBA.5
…でしたが今回のものはBA.1用です。正確にいえば武漢株とBA.1の二価。
BA.1とBA.2ならまぁまぁ共通するところもあって、合わさって第六波を作りつつ、ちょっと切れが悪いなというくらいでしたが、
BA.1とBA.5は、1のほうに実際かかった人も5にかかることがあるといわれるくらい違うウイルスです。
なのに今からBA.1ですか。しかも秋に流行しているのはBA.5ですらないと思われるのに(何になるのかわかりませんが)。
まぁ常に変異するタイプのウイルスに、ワクチンで対抗するのは常に周回遅れになり、元々無理とされていたわけです。それが、mRNAワクチンは速やかに開発製造できるので云々で、確か年初あたりはオミクロン対応ワクチンすぐ(三週間とか)できるとかいっていましたよね。それがなぜ今までかかっているか…
とりあえず作るところまではできていたのですが、それを使うとなると目論見通りにはいかないところがあったようです。今年2月のこれとか
mRNA-1273 or mRNA-Omicron boost in vaccinated macaques elicits comparable B cell expansion, neutralizing antibodies and protection against Omicron
サルを使った実験で、二回の武漢用のあと、オミクロン用でブーストしたけど免疫つかなかった
「抗原原罪」として知られる現象で、初回に遭遇したウイルスが強く記憶されてしまい、変異株に感染しても初回のウイルスへの免疫反応が起きてしまい、変異株へうまく反応できなくなることがあります。
それを回避するためか、人間はコロナウイルスに対しては(たとえばアデノウイルスなどに比べて)あまり抗体を作らない性質があって、細胞性免疫や、あるいはそれ以前に自然免疫で退治することをメインにしているようなのです。しかし今回はワクチンという手段でもう違う路線に乗せてしまったので、ここからどうするかを考えるわけですね。
二価ワクチンにしたところがたぶん工夫なのですが、そうするとどううまくいくのか、私の調べた範囲ではよくわかりませんでした。
ワクチン推奨系の専門家もちょっともやっとした言い方をしています。
オミクロン対応の新ワクチン「BA5への効果は限定的」ワクチン専門家
「BA1に比べるとBA5では、少なくとも抗体というレベルで見ると1/3か1/4くらいしか効かないといわれています」
上に貼ったNHKの記事にもありますが、アメリカはBA.1用ワクチンを開発・治験・製造させておきながら、「今流行ってるのと違う。BA.4/5対応の作って」ということで使わないそうです。そこで余った(?)ワクチンを日本が買ってくれたのでたいそう助かったことと思いますが、今からBA.4/5対応のを作ったところで、打てるころには違うのになってるでしょうからどちらでも大勢に影響ないような気もします。
下のグラフは、百万人あたりの新規感染者数(七日間平均)を、日本と、世界平均で示したものです。
2020年初頭から今まで、七つの波はいずれも世界全体平均ときれいに同期していて(日本に入るまで間がある分、微妙に遅れているけれども)、新しい株が出れば波ができて、あらかたかかり終わると引いていきます。ワクチン、マスク、人流など、ほとんど関係なく、上がるときに上がり、下がるときに下がります。しかし、2021年夏を境に、それより前は世界平均より波が小さく、その後はどんどん大きくなっているのが日本です。
日本は、ワクチンもマスクも世界トップクラスの優等生ですが、それで良い結果を出せているとはとてもいえません。
「結局かかり終わらないと終わらないのではないか」
Immunological characteristics govern the transition of COVID-19 to endemicity
「いったん流行期に達し、小児期に一次感染すると、SARS-CoV-2は普通の風邪と変わらない毒性を持つ可能性があることを示唆する…」
それだったら、ハイリスクグループのみワクチンで守っておいて、それ以外の人はふつうにかかっておけば今頃「ふつうの風邪」として扱えるようになっていたのでは??
…というか、現在既にそれでいいのでは??
静岡県の新型コロナウイルス感染症者発生・入院等の状況
デルタまでは「肺炎になりやすい」という性質から、ある程度以上の年齢層にはそれなりに怖い感染症でしたが、オミクロンはまったく性質の違うものになっています。
もしオミクロンが最初に現れていたら全然騒いでなかったと思うのですが。
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