アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

自立してない左手くん

2017年07月19日 | ピアノ
久々のメトロノーム練習の中で気がついたことがあった。

   にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ←そういえば片手ずつで練習したことほとんどなかった

一言で十六分音符のカタマリといっても、
・右手だけ十六分音符
・左手だけ十六分音符
・両手で十六分音符
というのがある。

もちろん、この中でいうと「右手だけ十六分音符」が比較的簡単で、速くても大丈夫だし安定感もある。
(もっとも、音階系はわりと良いがジグザグ音型はやや危ない)

ちょっと考えると「両手で十六分音符」が一番難しそうだけれどもそれが案外そうでもないのである。

「左手だけ十六分音符」はもつれるし遅れるし危険極まりない。

両手でユニゾンが続くところは案外すんなりメトロノーム100に到達し、聞いた感じもどたどたしてなくてそんなに悪くない。

そのことも、不思議といえば不思議だけれど、さらに不思議なのが、
「案外すんなりメトロノーム100に到達し」のあとは改善が見られず、一定以上から安全性が増していかないところだ。なぜだ。。

謎があるところは分解かな? と思って片手ずつ弾いてみて愕然とした(o_o)
右手だけなら問題ない…それはわかってる…
左手だけ弾くと…驚くことに、これがまったく弾けないのである。

いくら右手より左手のほうが不得意といっても、両手を操るのに比べれば左手に専念できる分、余裕ができてよさそうなところ、よれよれよたよたして全然。100どころかそれよりメトロノームを下げてもおぼつかないノロノロ運転で、しかも流れも頼りなくってどうしようもない。

どうやら、右手が作るノリに乗っかって(引きずられて?)タタタタと弾いた気分になっていただけのようなのだ。なんてこったい。

そしてしばらく、ゆっくりから、そして無駄な力が入らないように注意して、左手だけでその部分を練習して、ちょっとかなりマシになったところで、両手合わせて弾いてみた。

テンポはさっきと変わらない100だけど、聞いた感じが変わった!! なんかちょっときれいになったよ。

右手くんは自立してない左手くんを引っ張りながらあっぷあっぷだったんだねぇ。
そりゃ事故率も減らないはずだよ。

にほんブログ村 ピアノ  ←ぽちっと応援お願いします
にほんブログ村 ヴァイオリン ←こちらでも
にほんブログ村 中高一貫教育


「はじめての中学受験 第一志望合格のためにやってよかった5つのこと~アンダンテのだんだんと中受日記完結編」ダイヤモンド社 ←またろうがイラストを描いた本(^^)


「発達障害グレーゾーン まったり息子の成長日記」ダイヤモンド社
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

やっぱりメトロノームに追い立ててもらう?

2017年07月18日 | ピアノ
前回、モーツァルト二台のピアノのためのソナタに無謀チャレンジしたときは、もうほんとにどうしようもなく弾けなかったので地道にメトロノーム練習をしていた。

   にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ←気がついたら7月も後半。お尻に火がついてきた(^^;;


苦闘のあと↑

やり方は、弾けるテンポでメトロノームをセットしてそれに合わせて何度も練習し、これでヨシと思えばメトロノームを1目盛り上げるというシンプルなものだ。

「ヨシ」の基準については、よーし間に合ったぁ(ふぅ…)ではなく、途中で「うっ」となって余分な力みをしないで弾けたかどうかで判定した。結果としてハズさなくても、あれっと思ったときにはつい力が入って、ダダダッとなんとかかんとか音を並べて先に行く、ってことがあるけど、それはもう一回同じテンポでやっといたほうがいいねって話だ。

練習の範囲は、十六分音符の密集地帯(カタマリ)なので1ページ弱というところ。

もし第一楽章をノーミス、力みなしで通せたら「1目盛り上げる」でやってたならすごいけど(^^;;
そんなことは起こらないので、部分に区切っている。

…まぁ珍しく部分練習をまじめにやった、ということではある…

残っている書き込みを見ると、66くらいから始まって92くらいで終わっている。当時のことを思い出すにこの92というのはほんと限界で、どうやってもこれ以上はいかなかった(崩壊)という記憶がある。おゆき先生とshigさん曰く、目標は120くらいとのことなのでこれはかなり遅い。

今回練習してみたら、とにかく前回よりはスムーズに弾けて92はわりとそんな必死モードじゃない感じだったので、まっこれでいっかと思っていたらば、おゆき先生に追い立てられて弾いてみるとやっぱりミス連発なのでこれはマズい。

自分ひとりでのんびり弾いてると、なんだかんだ無意識に勝手な「間」を取ってしまっているに違いない。

で、毎日おゆき先生がいて追い立ててくれるわけじゃないので、やっぱりここはメトロノーム様の登場かと思ったのだけど、実はメトロノーム(上の写真のとき使っていたやつ)が壊れてしまっていて次を買っていなかった。

壊れたというか、私が高いところから落としたので(爆)壊したともいう。
使っていたのはコンパクトな機械式のもので(→こんなの)
まったく同じものを探したら見当たらなかったので、いっそ気分を変えて別の会社のにしたところ、

これがなんだかしばらく使っていると…あれ?? 今長さが違わなかった?? 私がおかしいのかな…
なんか、一定のテンポで刻んでないみたいなのである。そんなばかな。メトロノームのテンポが揺れてたらその存在意義が問われるというものである。
ところがさらに揺れが顕著になってきて、そのうち否定しようもないほどズレるようになり、メトロノームなんぞになんの注意も払ってないはずの娘から「あれ? なんかそのメトロノームおかしくない??」といわれるほどになり、あきらめて捨てた(-_-;; (今度は私が壊したんじゃないよ!!)

そこから買いそびれて今に至る。

しかし、よく考えてみたら、私が持ってるチューナー(→こんなの)にはメトロノームのモードもあるはずで、と思い立って掘り出してほこりを払って電池を換えたら動いた。メトロノームは機械式が好きでこのモードは使ったことなかったからなかなか思い出さなかったよ。

それで、昨日はだいぶこの電子メトロノームに追い立ててもらって弾いてみたところ、問題箇所がまるわかりになるのでこれはなかなかよいかもしれない。(というか、音が嫌いで電子メトロノームを避けていたけれども、ネジを巻かなくてすむのはなんといっても便利だということにようやく気づいた-笑)

「なんかこのくらいのテンポで弾けてる」と勝手に思っていたところが実際には遅くなるところがあるとか、
事故率が他に比較してむちゃ高いところがあるとか。

そんなこんなで結局だいぶ遅いテンポから格闘しながら100にはわりとすぐこぎつけた。しかし現状ここらへんに壁があるようで、120とかまったくありえん。それと、120にならないことよりも事故率が減らないことのほうが問題で。(つづく)

にほんブログ村 ピアノ  ←ぽちっと応援お願いします
にほんブログ村 ヴァイオリン ←こちらでも
にほんブログ村 中高一貫教育


「はじめての中学受験 第一志望合格のためにやってよかった5つのこと~アンダンテのだんだんと中受日記完結編」ダイヤモンド社 ←またろうがイラストを描いた本(^^)


「発達障害グレーゾーン まったり息子の成長日記」ダイヤモンド社
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ピアニストの脳を…」元論文リンク

2017年07月17日 | ピアノ
実験いうてどんな実験したのかな。ということがわからないと信用できないぞという(物好きなまっとうな)人の便宜のためリンク貼っときますね。

   にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ←議論になるような事柄であれば、モトに当たれは鉄則だよね。

「鍵盤の動きがどう加速するかによって、ハンマーのシャンク部分の「しなりかた」がわずかに変わることがわかりました」のところで引用されていたのはまずこれ:

From touch to string vibrations. II: The motion of the key and hammer
Anders Askenfelt and Erik V. Jansson

これ、なんかログインしないとPDFがダウンロードできないみたいだし、どうせダウンロードしたって英語の論文読むのは面倒だと思う人は、同じ人のレクチャーのほうが読みやすいです。

From touch to string vibration
Anders Askenfelt & Erik Jansson

私も論文読んでないけど(おい)そのレクチャーのほうでいうと
「This is due to the "ripple" resonance, which is seen to influence the hammer motion during the last milliseconds before string contact, i.e. after "let-off." In this way, it is possible that a hammer resonance could serve as a "memory" of the history of the hammer motion.」
つまり、ハンマーがフリーになっちゃってからもシャンク部分のしなりがフリーになるまでの動きの「メモリー」として働く可能性があると述べられています。

まぁ、控えめな記述です…
「In summarizing the present results, we cannot rule out the possibility that the pianist's touch may have an influence on the character of the piano tone.」
ピアニストのタッチが音色を左右する可能性は否定できない、と。

あともうひとつが
Acoustics of pianos
Hideo Suzuki, IsaoNakamura

これまた、なんかお金払わないとダウンロードできませんが

「腕全体の筋肉に力を入れて硬く打鍵した場合と、筋肉を弛めてやわらかく打鍵した場合とで、ピアノの音色がどう変わるかを調べました」のところに引用されている

Spectrum analysis and tone quality evaluation of piano sounds with hard and soft touches
こちらはそのまま無料でPDFが見られます。

で、おい日本人のくせにまた英語の論文かよ、ってげんなりした人のために、この鈴木さんが日本語で書いてくれた記事
ピアノ音響学の未解決問題
日本音響学会誌 73 巻 4 号(2017),pp. 257–258

をお勧めしておきます(^-^)

これは新しいですね。今年書かれたものです。これを読むと…
「結局のところ、わかったといってもこれくらいのことかい」
って思うんじゃないかと思います。

これよりは自分の耳のほうがよっぽど詳しいことがわかるよって思うかも。

まぁとにもかくにも、客観性を持って語れる部分を一歩一歩増やしていくのも意味あることだと思います。


人体のことや進化のことや、はたまた宇宙の起源のことならともかく、
こんなすぐ身近にある物理のことも人間ってまだ案外わかってないんだなと…

思ったので今日図書館でこんなものを借りてきました(笑)
「物理学はこんなこともわからない」(川久保達之)
(注: ピアノの話は載ってません)

たとえば「樹木はなぜてっぺんまで水を吸い上げるのか」なんて話が載ってます。こないだ娘に訊かれて結局よくわかんなかったばっかりなので、どうわからないか確認しておこうと思って(^^;;


にほんブログ村 ピアノ  ←ぽちっと応援お願いします
にほんブログ村 ヴァイオリン ←こちらでも
にほんブログ村 中高一貫教育


「はじめての中学受験 第一志望合格のためにやってよかった5つのこと~アンダンテのだんだんと中受日記完結編」ダイヤモンド社 ←またろうがイラストを描いた本(^^)


「発達障害グレーゾーン まったり息子の成長日記」ダイヤモンド社
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イメージと音色、そして少し物理

2017年07月16日 | ピアノ
…というわけで、昨日書いたように、ハンマーのシャンク部分のしなりによって物理的に差が生じうること、タッチを変えると実際に倍音成分が変わることが観測されたという研究が出たので、

   にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ←ほんの少しの理屈がほしいの

ピアノという楽器は、鍵盤への触れ方、すなわち「タッチ」によって、本当に音の音色が変化するのでしょうか? その真偽については、ピアニスト、指導者、音響学者、心理学者を巻き込んで、長いあいだ議論がなされてきました。ピアニストや指導者は、「タッチを変えれば音色が変わる」と強く信じており、一方で、音響学者は物理学の観点から、理論的にピアノの音色を変えることは不可能である、と考えてきました。
---- 「ピアニストの脳を科学する(古屋晋一)」より

この混迷の状況にピリオドを打ち、「物理的に音色は変わる」という結論になったってことでいいんだろうか。

なんとなく…すっきりしない…と思ってる人は多いと思う。私もそうだし(^^;;

「シャンク部分のしなり」ってほんとう?

そういう、直感的にわかりにくい物理現象で、というか、際どくたったそれだけの要因で、こんな多彩な音色が出るものなのかなぁ…
たいていみんな物理的には理解してないわけだけど、にもかかわらず、多くの演奏家が「イメージ」に合った音色を出せているのはなぜ??

そんなこんなのモヤモヤ感の元となっているものが、私の思いつく範囲で3つある。

(1) 雑音の有無と、音色の話が分けにくいこと。
弦の鳴り方ではなくて、タッチによって生じる雑音として、
・指と鍵盤のぶつかる音
・鍵盤を押し下げて底にぶつかる音(下部雑音とか呼ばれる)
の2つある。初心者がどたどた弾いて「うるさい」のはこの雑音が豊富に鳴っているのだけど、この雑音の有無とは別に、音色に変化が生じるのかどうかをつかまえにくい。

(2) 物理的には解明しつくされた、とはとてもいえない。
周波数成分を機械に表示させてわかる違いがすべてかどうか怪しい。人間の耳か何をとらえているのか、ほんとにわかったわけではない。
特に、音が変わる仕組みについては「シャンク部分のしなり」かも、ってくらいで、確かめられたわけじゃない。

まだわかってないことがいろいろありそう。

(3) ピアノの表現の豊富さを支えている要因の中で、「音色」って(相対的に)思ったほど大きくない。
演奏をなんとなく聞いているときに「音色」が美しいと感じていてもその実態は単音の色合いというよりは、音量バランス、ペダルコントロール、前後のつながり、タイミングなどの総体であったりする。

こういう状況の中で、
・物理的にどういう説明がつくのかなんてことに関心がない人(「りん」「和太鼓」程度のたとえで満足している人を含む)であっても、
・物理的に納得できる説明を求めるあまり、タッチで音色が変わることを認めない人であっても、
・はたまた大がかりな実験を重ねて物理的な理解を極めた人であっても、

結局のところ、
雑音なく弾くタッチを習得し、
音楽的な理解をしたうえで豊かなイメージを持ち、
耳でフィードバックして求める「響き」を作る。

ということで素晴らしいピアノ演奏ができるようになることは可能であり、またこれ以外の方法はない。

…そう思っているなら、なぜ長々とこんな話をしてきたのだ? と思われるかもしれないけど、多少なりとも理屈が気になる派(笑)としては、いったい「タッチで音色はほんとうに変わるのか?」「変わるなら、どうすれば変えられるのか?」って知りたいよやっぱり。

ヤマハのときの先生は、ほしい音のイメージを描くことでちゃんと多彩な音色で演奏ができる人だったけど、とにかく理屈はナイ人なので(^^;; 「ここはクラリネットの音よね?」といったり、「王子様がお姫様を助けに来たかと思ったけど結局逃げちゃった」といったり、私にも自分独自の「妄想」を迫ったりしたけど、私はどう妄想していいかも思いつかなかったし、クラリネットの音色にするにはどうすればいいかもわからなかった。それでまぁついていけなくなっちゃったんだけど。

今はイメージの描き方(単なる妄想ではなくて楽譜から読み取れることで)であれ、
打鍵の方法や方向であれ、
ずいぶん具体的に教えてもらっているし、
ピアノから得られるフィードバックもずいぶんわかりやすくなっているから(めるちゃんが来たから)、

昔よりはずっと…音色のことを考えているけど、
まだ「開通」した感じには程遠い。

もちろん、理屈で解決するとも思っているわけではないんだけど、多少なりともせっかくの自分の得意であるところの「理屈」を生かして進みをスピードアップできたらいいのに、とは思う。その助けにするには現状わかってることって力弱すぎる。

にほんブログ村 ピアノ  ←ぽちっと応援お願いします
にほんブログ村 ヴァイオリン ←こちらでも
にほんブログ村 中高一貫教育


「はじめての中学受験 第一志望合格のためにやってよかった5つのこと~アンダンテのだんだんと中受日記完結編」ダイヤモンド社 ←またろうがイラストを描いた本(^^)


「発達障害グレーゾーン まったり息子の成長日記」ダイヤモンド社
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

物理的に、タッチで何が変わるのか?

2017年07月15日 | ピアノ
前にピティナステップに出たとき、部の合間に審査員の先生方が舞台上で語るコーナーがあったんだけど、そこで「りん(仏壇でチーンって鳴らすやつ)」を叩いて見せてた人がいた。

   にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ←物理わかんなくてもピアノは弾ける(笑)

つまり、叩きつけるような感じでやるとうまく響かなくて「がじっ」ってなるけど、
跳ね返りを利用してすぐ離れるような叩き方すれば「りーん」ってよく響くという実演。

こんなふうに「脱力が大事ですよ」ということを言っていたんだけど…

「りん」や「和太鼓」と、ピアノって同じ打楽器といっても仕組みが違うわけで、
ピアノの場合、「がじっ」て弾いても、ハンマーが弦に接触する瞬間にはもうフリーな状態。
そのまま鍵盤を押し付けていてももちろんハンマーは弦から離れていて、音は鳴っている。

和太鼓だったら、手に直接バチを持っているので、話はすごくわかりやすい。
バチからエネルギーを与えられて今、振動しようとしている皮が、まだバチに押さえつけられた状態になってたらそりゃ響かない。
腕力自慢の初心者が全力で和太鼓を叩いても、「べおん」って感じでうまく大きな音が出ないわけだ。

ピアノの場合、打弦の瞬間にはもう手から直接力を受ける部分と切り離されているんで、
それこそその瞬間のハンマーの速度以外に何かパラメーターがあるのか? ってすんごくわかりにくい。

たぶんだけど、あの「りん」を鳴らしていたピティナの先生は、別に物理オタじゃないので、「りん」と「ピアノ」の違いがあんまり気にならなかったんだと思う。
「りん」鳴らしてみせれば、脱力大事だよね、って直感的にわかってもらえる、って考えてるかもしれない。

でも、既に引用した兼常氏とか金子氏のように、理屈っぽい人にはそれじゃ納得させられない。金子氏(数学の先生、バリバリ理系だ)が「確かに音響物理学的には、ピアノで音色を変えることは困難であろう」と言っているのは、音色が変わりうるという物理的な説明で自分が説得されるものがこれまでになかったということを言っているのだろう(*)。

しかし…

今や、兼常氏の時代とはキカイがまったく別物くらいの進化を遂げているので、兼常氏が測定できなかった精度の測定も可能になった。

ピアニストの脳を科学する(古屋晋一)」にはまさにこの説明がある。

「鍵盤の動きがどう加速するかによって、ハンマーのシャンク部分の「しなりかた」がわずかに変わることがわかりました。」
つまり、タッチの仕方によって、打弦の瞬間の速度以外に、変えられる物理量があった。オカルトではなく。

しかも、弾き方によって、音色(倍音成分)に差が出ることも確かめられた。

「音量が同じでも、硬く打鍵するタッチのほうが、やわらかく打鍵するタッチよりも、音の倍音の中でも特に高い周波数の倍音が大きい」

また、高いところから打ち下ろすように弾いた場合は指が鍵盤に触れる音(タッチ・ノイズ)が混ざるので「触って弾く」よりも硬い音に聞こえる、という現象もある。ほかにもいろんな(解明されていない)要因もあるかもしれない。


ということで、長年の論争には決着がひとまず付き「タッチの仕方によって物理的に音色が変わる」ことは明らかとなった。めでたい。

しかしここまでわかったうえであらためて思うことは、納得できる物理的な説明を求めて追究しなくても、「りん」で感覚的に納得しておけばピアノを弾く上では実用上、何の問題もないってことだよね…


(*) この著書が出てから何年も経ってるから、ひょっとして既に意見が変わっているかもしれない


にほんブログ村 ピアノ  ←ぽちっと応援お願いします
にほんブログ村 ヴァイオリン ←こちらでも
にほんブログ村 中高一貫教育


「はじめての中学受験 第一志望合格のためにやってよかった5つのこと~アンダンテのだんだんと中受日記完結編」ダイヤモンド社 ←またろうがイラストを描いた本(^^)


「発達障害グレーゾーン まったり息子の成長日記」ダイヤモンド社
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする