ふみさんの日々雑感

生活の事、家族の事、大好きなサッカーの事・・・日々いろいろ

映画「ローレライ」を見て

2005-03-24 22:27:45 | 終戦のローレライ
夫と一緒に、やっと見て来た。そして思うのは、やっぱり日本の映画だったなと・・・私には本を読んでから見るのと、読まないで見るのとは感じ方が違うだろうなと、思った。終戦の時4才だった夫に感想を聞いたら「潜水艦の中が良く出来ていた」と、それだけ言った。

本はよく読むけど、ファンタジーやSFやマンガ類は絶対読まない夫には、チト理解不能だったかなと思う。だってあの時代、絶対に女人禁制だった戦争の為の潜水艦に突然現れた女の子を、何の違和感なく受け入れているし、ローレライシステムがどういうものなのか、本を読んでいない彼には分からなかったと思う。それに潜水艦の中での反乱も唐突だったし、朝倉大佐との地獄のような絆だって伝わってこないし、「終戦の為のあるべき姿」の為にアメリカにローレライを渡す意味が?だったし。

映画を見る前は、私は夫に「終戦のローレライ」を熱く語っていたけど、映画を見てから一度も話題にしなくなった。たった一言「いつかこの本を読んでみて」と言っただけ。

でもこれだけの感動的な本を、もう少し何とか出来なかったのかと、もったいなく思う。沢山のお金をかけるのだから、せめたもう15分長く描きこんでほしかった。それとも脚本かしら・・・
アメリカの戦艦の中のシーンは映画だったな・・・

本も読んだ息子が電話で「終章が余計だった。後は余韻を残して想像するだけでよかったのでは」と言ったけど、私はあそこは涙ながらに読んだ。たしかに福井さんの書く小説では、あの最終章は異例だと思う。でも「やしの実」の歌にこだわるのが良く分かったし、何よりも自分の、そして母の歩んで来た歴史(?)を振り返り胸が一杯になった。随分と遠くまで来てしまったな・・・と。パウラの戦後は私であり、母であると。
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ローレライ 最終章

2005-03-21 20:50:07 | 終戦のローレライ
読み終わった。終わってしまった。特に終章は自分の歩いて来た道を振り返り、老親の戦前・戦中・戦後に思いを馳せ、涙が止まらなかった。今の老人達は、あまりあの時の事を語らない。語れないのか、あれは夢の中の事として、忘れようとしたのか。私の父親は、兵隊として中国に行った。でも、その時の事は一言も私達に語らなかった。足も弱り、目も耳も弱ってきたのこ頃、ふっと思いついたように、ポロッと話す事がある。「死ぬ前に一度行ってみたい」と普段寡黙な父が言った。今、夫と中国に連れて行ってやろうと計画している。

自分が別の名前を持ち、そしてドイツ人であることを子供にも孫にも言わず、まして、日本の未来の為に戦った事を、ローレライと言う別の名前があったことを、どんな思いで日本にたどり着いたかということを、黙して戦後を生きてきたパウラ。

この本を読みながら、老人達はもっともっと「あの戦争」を若い人に語らなくていけないのではないかと、思った。若い人が、日本がアメリカと戦争したという事を知らなかったり、空襲があり東京が焼け野原になった事を知らないといって嘆く。そして若い人は、どうして韓国や中国の人が、日本人を憎むのか分からない。それを教育が悪いと学校のせいにする。
戦後60年。「あの戦争」を経済だの国家だの忠義だの忠節だのと、そう言う言葉ではなく身近の事として戦争を語ってください。結局、前線で人殺しをさせられるのは、私達一般民衆なのだから。そして、殺されるのも、私達民衆なのだから。

幾万、幾十万、幾百万の人たちの犠牲の上に築かれたこの日本の平和。大切に大切に未来につなげていかなくては。よその国に攻め入る事も攻め込まれる事もないように、しっかりと目を開けて、そして耳を傾けて行かなくては。それは私達大人の責任だと思う。

今度は映画を見に行こうと思う
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ローレライ4巻

2005-03-21 09:45:46 | 終戦のローレライ
4巻の半ばまで読んだ。戦闘シーンが凄い。海の上の沢山の戦艦からの雨のような砲弾の中、数隻の潜水艦からの魚雷に立ち向かう「伊507」。そしてタイムリミットは目の前。私の頭の中の映像は、まんま「宇宙戦艦ヤマト」だった。無重力の宇宙も海の中も同じ。前にも後ろにも上にも下にも、自由に進めるのだから。そして、その映像にかぶさる「宇宙戦艦ヤマト」のフルオーケストラ・・・

いろいろな小説を読み漁る私だけど、時代小説と過去の戦争もののジャンルは読まない私だけど、読んでいて60年も前の時代の話とは感じられなかった。今の時代でも本当の戦争になれば、モチロン兵器は格段に進歩しているけど根本的な人間の心は、精神は変わらないのだろうなと、思う。
今、アメリカでは人間の変わりに銃を持って戦う、「ロボット兵隊」の開発が進んでいるという。イラクであまりにも自国の兵士の犠牲が多いから、ロボットに白兵戦をやらせようと言うのだ。ますます、戦争がゲームになって行く。殺される側の女性や子供や老人達の命には、想像がおよばないのだろうか。それは、ただ犠牲者の“数”でしかないのだろう。

戦争を始めるのはいつも、その国のトップに立つ政治家。そして、戦わされるのはいつの時代も、どこの国でも社会の底辺の民衆。
第二次世界大戦後、世界はもう戦争はやめようと誓ったはずなのに、いまだに世界のどこかで、人々は殺し合いを止めない。平時では人を殺せば、殺人罪で処罰を受けるけど、国が大量に人を殺すのは戦争と言われる・・・その罰は・・・
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「終戦のローレライ」3巻目

2005-03-12 21:02:21 | 終戦のローレライ
3巻目の途中まで読んだ。朝夕の通勤電車の中で読むだけなので、なかなか進まない。広島に原爆が、長崎に水爆が落ちた所まで読んだら、ちょうど10日だった。60年目の東京大空襲の日。その日の数時間で10万人が死んだ!!!
たくさん亡くなったのは知っていたけど、10万人とは。アメリカは東京の下町だけをターゲットに、ただひたすら爆弾や焼夷弾をシャワーのように撒き散らした。老人・女性・子供を殺し尽くす為に。
「ローレライ」の中でナチスのSSの生き残りに「民族を根絶やしにする怖さと憎しみを日本人はしらない。アメリカは真珠湾襲撃を絶対に忘れないし、許さないだろう。ナチスがユダヤ人を根絶しょうとしたように、アメリカもするだろう」といわせている。島国・単一民族にはわからないだろうと。これは、小説だけど、「特殊爆弾」を落としたのは、ドイツでもイタリアでもない。それも2個も!そして15日までのXデーに向けて、死に物狂いのように、すべての爆弾を使い果たしてしまおうと言うように、あらゆる都市に空襲を繰り返した。
田舎の母が言っていたけど、山の向こうの田舎のちょっと大きい町が夜、空襲にあい、その方向がまるで昼間のようにあかるかった。そして、数え切れないBー29が無数の爆弾・焼夷弾を落とすのが良く見えたと、言っていた。子供の頃は「ふ~~ん」と聞いていたけど、今は想像するだけで、苦しくなって鳥肌が立つ。飛行機は超低空で飛んでいるから、人間が松明のように燃えているのは、見えていたはず・・・

戦争は殺す方も、殺される方も正常ではなくなっている。時折は正常な時もある。でも狂気は終了のホイッスルが鳴るまで終わらない。日本人はもう戦争への狂気はないと思っているけど、中国や韓国等では、いまだに日本人の心の中には狂気がまだまだ燻っていると思っている。

この本での「あるべき終戦の形」とはなんだろう。もうすこし読み進めたら分かるのだろう。
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終戦のローレライ

2005-03-03 20:59:13 | 終戦のローレライ
今、二巻目の終わり近くまで読んだ。いつも朝と夕方の通勤電車の中で読んでいる。夢中で読んでいると、電車が潜水艦、外は海の底、そして戦闘シーンが繰り広げられる。映画のために書かれた本だという事で、読んでいても映像的だ。いつもは長い通勤時間が、短すぎる。家に帰ると、家事一般が待っているので、この時間しか読めない。この間1時頃まで読んでしまったら、電気を消しても、神経が興奮していて寝付かれなかった。

わからない事は会社で私と机を並べている、雑学の帝王(私が名づけた)が教えてくれる。彼は、戦艦・軍艦・戦闘機・兵器もろもろのオタクでもある。いつか「戦艦大和」のえんぴつのスケッチ画を見せてもらった事があるけど、あまりの精密さにビックリした。今日も上司がいなかったので、太平洋戦争で盛り上がった。
彼いわく「日本に軍国主義なんてなかった。あったのは一般国民の狂気だ。ナチスも結局は、一般国民の狂気のエネルギーだった」「日本の空襲で死んだ人数は終戦が決まって、終戦を締結した15日までの数日が最も多かった。戦争が終わったら、もう戦争がないという事だから、自分達の終戦後の恩給や年金の為に、ただ女・子供・老人を殺しまくった。爆弾や弾薬を残す必要が無くなったので、使い切る為、ただ無茶苦茶に空襲を繰り返した。」本当にそうなら、死んで行った人たちが哀れだ。その後のベトナムそして、イラクにも繋がっているのだろうか。

人間は簡単に人間を殺し合えるものなのか。非常時ならまだしも、こんな平和な時代に無造作に人は人を殺す。どんなに想像しても、どうしてもその気持ち?心?精神?が分からない。理解できない。長く生きてきたけど、いろんな経験をして来たけど、考えても分からない。

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終戦のローレライ

2005-02-18 21:54:11 | 終戦のローレライ
やっと全巻が売りに出されたので
買って来た
さっそく読んでみようと思う
読んでから映画を見ようか考えてみるつもり

福井晴敏の本は好きでほとんど読んでいる
“亡国のイージス”“Twelve Y.O.”“川の深さは”・・・
そこに出てくる、それこそ
日本のどこにもいない凛とした
侍の心を持った男達
そして、その心のずっと深い所に
生きる事への哀しみを深くたたえた瞳を持つ男達
私の人生の中でいつかは出会って見たかった男達

この本も又そういう感動を与えてくれるかしら


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