ここ1〜2ヶ月で見た映画。
☆「怪物」
友達と一緒に見に行った。
あの子は怪物、あの先生は怪物、あの友達は怪物、あのお父さんは怪物・・・。
でも、それぞれの立場になってみると、題名の怪物は誰?
ラストシーンの、怪物と呼ばれる2人の仲良し少年が、緑の林の木漏れ日の中で楽しそうに走り回る姿が忘れられない。
☆「658km陽子の旅」
東京で、一人暮らしで引きこもりだった40過ぎの女性。
父親の葬儀のために迎えに来た親戚の車に乗って、秋田に向かう。
最初のサービスエリアで、アクシデントから、はぐれてしまい、一人でヒッチハイクで秋田に向かう。
長い引きこもり・一人暮らしで、まともにしゃべれないし、声が出にくくて筆談したり。
怖い思いもし、優しい人にも会い、何台かの車に乗り継いて父の葬儀へ。
お葬式に間に合うのだろうか、過去に囚われていた彼女が現実の世界に戻って来るロードムービー。
☆「リボルバー・リリー」
私と友達は、綾瀬はるかのアクションのファンだ。
彼女の「精霊の守り人」は好きだった。
私は長谷川博己のファンでもある。
友達と、時代(大正時代)がちょっと中途半端かな、と話した。
☆「イノセッツ」
北欧のサイキックスリラー
オスロ出身のフォクト監督は、大友監督の「AkIRA」に衝撃を受け、彼の漫画を探して「童夢」に出会う。
私も大友漫画が大好きで、原画展に行き、アキラの真っ赤なオートバイにまたがり写真を撮った。
漫画の爆発とかのスペクタクルなシーンは無いが、その代わり、じっと見入ってしまう静けさの中の怖さがある。
☆「バカ塗りの娘」
題名の見ると、どんな映画と思ってしまうが、これは津軽塗りの話。
何回も何回も、バカのように繰り返す津軽塗り。
ボンヤリした娘が津軽塗の職人の父の後を継ぐ話。
初めて仕上げたグランドピアノの、父とは違う若い感性の作品が心に残る。
時々、津軽弁が分からない所があったけど、心に残る静かな物語。
☆「アリスとテレスのまぼろし工場」
主人公の住む町で、製鉄所の爆発事故があった。
日常の生活が、見ているこちらに何となく違和感を感じていく。
この町は、全てにおいて何もかも変わらない日常が続く。
町の外に出ることも出来ない、月日も止まっている、大人になることも出来ない子供、老いることもない大人。
そして、ある時、成長している少女が発見されて……
☆「12ヶ月のカイ」
もう、上映は終わっていたけど、アンコール上映が日数限定で下北沢であるというので、行った。
劇場探しに、本当に苦労した。
小さな小さな劇場。初日なので上映終了後、監督と主演の男性のトークショーがあった。
本当に目の前で話を聞いた。
これも静かな映画。主演のキョウカは、寂しい日常に男性のヒューマノイドのカイを手に入れる。
静かな日常が続いて行く。そして、後半にえっと思う展開も。もう一度見たいかも。
☆「白鍵と黒鍵の間」
1988年の年末のキャバレーでの一夜の物語。
タバコの煙とヤクザとジャズ。
アメリカ人のジャズ・シンガーのクリスタル・ケイさんが歌うジャズも良かった。
そして、後半にジャズピアニストが奏でた「ゴットファーザー愛のテーマ」。
その迫力、力強さ、ピアノが壊れるのでは無いかと思われるほどの強烈な旋律。
この曲は、確か哀愁のこもったメロディだったと思ったが、直接心臓と脳に響いてくるようだった。
もう一度、このジャズバージョンの「ゴットファーザー」を聞きたい。
以前は、ハリウッド映画のど派手な、お金のかかったアクション系、SF系、CḠをふんだんに使った映画を見に行っていた。
最近、友達に「インポッシブル見た」と聞かれ、「以前は見たけど、最近、あの手の映画は飽きちゃった」と。
これからも、見たい映画のパンフが手元にある。
話題の映画もあるし、あまり知られていない映画もある。
見るのが楽しみだ。