いい天気。
いつもの朝のように、向かいのマンションのアンテナにとまった鳥のさえずりで目が覚めた。
2,3年前ごろまで、そこはカラスの定位置だった。
南山が宅地造成のために2/3の木々が伐採されたころは、そのむき出しの土の山に沢山のカラスが群がっていた。
家の周りにもカラスは飛び回っていてイヤだった。
それがいつの間にか、周りからカラスがいなくなった。あのカラスたちはどこに行ったのだろう。
午前中、南山へ一人笹刈に行った。
早めに行って早く帰って来ようと、8時半には家を出てあのシイタケ山の登り坂を、誰もいないのでマスクを外して、ハアーハアーと登る。
途中、何人かの人とすれ違った。随分と早くに散歩している人がいるんだなと、「おはようございます」と挨拶を交わす。
私が一人で笹刈りするのは、クヌギ林。
最初の頃は、作業日以外でも、何人か仲間が来て、一緒に作業した。
でも、皆、それなりに忙しくなって来なくなった。
私も、それなりに忙しくなったが、暇を見つけて午前中だけクヌギ林に行く。
知り合いに笑われるけど、笹刈りの作業がなんか好きなのだ。
作業しながら、何かを考えているような、何にも考えていないような、そんな浮遊するような時間が流れる。
頭も心も無になって透明になってスッキリする頃には、お昼近くになっている。
そして、時に小鳥たちのさえずりをを聞きながら、別の世界に逝ってしまった姉や夫・両親との思い出にドップリと浸るのもいいかも。
作業が終わって帰る時には、体が軽くなっているような気がする。