名古屋に行くと、いつも泊まるビジネスホテルを予約した。
荷物を置いて、ちょっと早いかなと思いながらスタジアムに向かった。
いつも、待ちの行列が終わった頃に着くようにしているが、着いたら凄い行列。名古屋で並んだ事は無いので、ビックリ。
中に入り、誰か知っている人がいるかな、と歩いていると、名前は知らないが知っている人がいたので、そこに行った。
彼女と一緒にいる男性が、何となく見た事あるような…。
すると、彼が、「大分で一緒でしたよね」 とおっしゃる。
そう、思い出した。大分に行った時、並んでいる時にそばにいた人だ。そして、開場まで、ずっと東京の話しをしていた。帰りのバスでも一緒になり、バスを降りたら、ホテルも一緒の方向で、途中まで一緒に話しながら歩いたっけ。
彼らは、味スタで、いつも同じ場所で応援しているうちに知り合いになったそうだ。
アウェイに行くと、何となくの知り合いに出会う。一人で行った時は、何となくの知り合いのそばで一緒に応援する。名前は知らないが知り合いの人達。
彼女達が、「今日の名古屋、随分入っているね。いつも、空き空きのイメージなんだけど」 と言う。
確かに、ゴール裏はホームもアウェイも一杯だった。
連休だからだろうか、との話しになり、2シーズン制の話しになった。
本当に、2シーズンになれば客が増えるのだろうか、私達は増えないだろうねと。
今年、柿谷効果でセレッソのゲームはお客さんが増えているという。練習場にも押しかけているという。
J2もガンバのゲームはお客さんが沢山入っているという。
結局、話題になる選手・チームがあればお客さんはスタジアムに来るんだよね、と。
代表戦や、海外のチームとの試合は満員だものね。
シーズン終了時の本当のチャンピオンは?ACLの出場チームは?降格は?公平さと不公平さとの差は?勝ち点とは?
去年、大分が昇格した事も、考えようによれば不公平だ。一年間、血の滲むように積み上げて来た勝ち点で3位になったのに、その勝ち点の重みと価値は?。
J2の3位と、J1の16位との入れ替え戦の方が納得感があるよね、と意見が一致した。結局、J2の5位でJ1に上がって来た大分は、今、当然のような順位にいる。
それにと、男性が言った。「やっぱり、屋根が無いのは致命的だよね。雨が降ろうが雪が降ろうが、2時間も座って見るのは、俺達サポーターだけだよ。雨が降ったら、そうでない人や、一見さんは来ないよ。それに、駅から遠くて不便な所なんて、お客さんなんて増えないと思うな。」と。
最後は決まった事はしょうが無いし、私達は、ただ、東京を応援し東京を楽しみましようと。
そして、名古屋戦も楽しんで応援した。
でも、「相変わらず見ずらいスタジアムね」 と。
だから、向こうの方でのアーリアのゴールは、誰だったかが分からなかった。「誰?誰?」 て。電光掲示板に“アーリア”って出て始めて分かった。アーリアコールはそれからだった。
ただ、相手ディフェンダーの間を綺麗にカーブしてネットを揺らしたのはハッキリと見えた。
周り中の人達と何回もハイタッチ。ゴール裏の歓喜の爆発。
前半は、名古屋がこっちに攻めて来るが、あまり怖さを感じなかった。
ケネディに放り込んでくるのかな、と思ったが、それもあまり無く、だから、ウチは守りやすかったんじゃないかな。途中から入って来た永井だって怖さが無かった。
ケネディも永井も存在感を感じないよねと話した。
最近のヒデトのディフェンスは見ていて気持ちがいい。しっかり身体を張り、ボールを追っている。ヨネちゃんと二人のボランチに安心していられる。
カズマもアーリアーも本当に前線からボールを追いかけていた。90分持つのかと思うくらい。
アーリアなんて、後半の後半は、一度倒れると、立ちあがるのが遅い。
後半は、東京がこっちに攻めて来るから、私達の応援のボルテージも上がる。
最近は、90分通して、サマーライオンが長すぎる。飽きて来て声量が下がる。
でも、飽きて来た頃、東京の選手の見せ場が展開すると、又、声がボリュームアップする。
でも、この歌を歌うようになってから負けていないので、いつまでも歌うのだろう。
ネマが、相手選手を交わして、ライン際まで上がって来た時には、私達は、息を止めて、前のめりで見つめた。
クロスを入れるの?折り返すの?
でも、選択は、シュート!! 目の前で揺れるネット!!
ゴール裏は、喜びをどう表現したらいいのか分からないほどの歓喜の爆発だった。
ワッショイの後は、ただ、ひたすら、興奮のサマーライオン。
試合が終わってもひたすら、サマーライオン。
私的には、高らかに “眠らない街” を歌いたかった。
帰りは、楽しくおしゃべりをしながら帰った。
一人は、電車を途中で降り、もう一人の人とは、名古屋駅で右と左に 「お疲れさまでした」 と別れた。
翌日は、三河安城まで行き、そこからバスで、母がお世話になっている老人ホームに行った。
綺麗なホームで、優しい人達に世話をされ、掃除の行き届いた個室に、感謝している。
母は、いつものように私を見て泣いた。私も、やっぱり母の手を握り泣いてしまう。
人生は思うように行かないもの。この世を去る時も順番ではない。どうしょうも無い事が多すぎる。
それでも、精一杯、生きて行かなければならない。
いつか必ず、あなたの愛するあなたの長女と、大好きだった私の夫に会える日が来るから。
まだまだ、私の為にも頑張って生きていてね。
また、そのうちに会いに来るからね。母さん。