かつてのサロンを昨日紹介しましたが、玄関を入ってすぐの階段前の広場、そこに隠れ場があるのです。

上の画像のソファの左手に前田家の人が座り、ゲストが右側に座ったんだって。ここ、なんだかすんごく落ち着きました。私はゲストの右側に座ったのですが、座ると視界が遮られ、視界に入ってくるのは、このステンドグラス。
色合いを前田利為公が指定したんだって。しかも日本らしく、左右非対称に作らせたんだって。強い色を使いがちのステンドグラスにあってこの色合いは珍しいとかなんとか。や。私的には、先々月見た国会の議会場の天井のステンドグラスに似てるって思いました~。ちなみに、かくれがみたいなこの作りを、イングルネック(「暖炉のある居心地のいい場所」という意味)というとか。それって…??
ボランティアさん「語源はゲール語らしいです」
欧州滞在の長かった前田利為公のこだわりらしい。ちなみに、主人の席のソファの左側に座ると、視線がサロンに向かい、来客の動向をチェック出来るようになってます。
サロンの隣、階段広間より入れる客室が2つあります。小さい方を小客室。大きい方を大客室といいます。
ボランティア「ここから左右の客室を見比べて下さい。違いが分かりますか?」

ボランティア「入口のドアの高さが違います。更に、ドアの彫刻、天井と壁のつなぎ目のデザインも違います」
つまり、大客室の方が格が高い部屋なのです。例えば、石川県の県知事が来たとして、通すのは小客室ということです。
な~るほど!日本的な発想ね。
ボランティア「小客室と大客室は、必要に応じて2つの部屋を繋げて利用してました」
ん?どゆこと???
ボランティア「部屋を2つに区切る事も、大きく一つの部屋として利用する事も出来たんです」

こちらに引き戸で収納出来る壁があります。
コレ床ね~。
な・なんて日本的な発想なんだっ!こんな洋館外国人の設計者じゃあ絶対に思いつかんわっ!!
かつて日本の庶民は、小さな長屋に住み、居間も寝室も客室も同じ部屋を使ってました。今でも田舎へ行くと、ふすまを外して2つの部屋を繋げて一つの部屋として使ったりするよね?あの発想ですよっ。なんか、感動したっ!!
ボランティア「あ。ちょうどいいですね。この窓から、松の木が見えますか?」

見えるよ?外のピロティの外、芝生広場の手前にある奴だよね?
ボランティア「前田利為公が住んでらした時、松はなく、芝生が続いてました」
ん?どゆこと??
ボランティア「終戦後、前田邸は連合軍に接収されました。彼等はあそこに噴水を造り、星条旗を掲げる施設を作ってしまいました」
をいっ!!
ボランティア「昭和32年(1957)に接収解除となりました。噴水は埋め戻されましたが、跡地に松を植えてしまいました」
日本人の庭の発想ね~。
つーか!!をいっ!!誰の仕業だよっ!!ここに松はおかしいでしょうがっ!!洋館と松がマッチする?や。赤坂迎賓館みたいな造りをすればそれなりにマッチするだろうけど。これはどうなのよっ!
ンでトップ画像です。

後で外にまわって洋館の外観を眺めてみたんですけど、松が邪魔で全景を望むポイントがありませんっ!!
や。この画像のどこに松があるんだって?
すんません。松は画像の左に5本植わっててですね。
洋館を撮影したかったので、「どうにか写せないか?」と建物に沿って歩いてたら、松がハズれてしましました。説明画像として松を入れて撮影しとくべきでした~。
前田本邸は重要文化財に指定されたんだよねっ。
ならば、松を撤去した方が良くないですか??邪魔なんですけど~~っ!!
まあ、連合軍に接収されたのは昭和20年(1945)なら、松を植えて既に70年。となると、洋館が建ったのが昭和4年(1929)だから、松がここにある方が長いんだろうけど。洋館を建てた前田利為公の意向とは違うと思うのよ。
ちなみにアメリカ軍が作った噴水の名残も地面に残ってた!

ショボいタイルの噴水だった模様…。
まあ、これも前田邸の歴史っちゃあ歴史だろうけど…。う~む??
ちなみに、小食堂と大食堂の床のじゅうたんと壁の柄ですが、オリジナルではありませんっ!なぜって、連合軍に接収されてた時、模様替えされてしまったから!
をいぃいいい~~~~っ!!!
大客室にもサロンと同じく暖炉があります。これももちろん火はくべられません。
ボランティア「暖炉の目隠しをご覧下さい」

花の意匠がありました。これは加賀前田藩の家紋です。
ボランティア「なぜ梅の紋を採用したか分かりますか?」
加賀前田家は、大藩ではありますが外様大名でした。徳川に反する気持ちはありませんよ。前田家は公家に繋がる家ですから~と。家が取り潰されないように、心を配ってたのですね。
ボランティア「あ。こちらから外の風景をご覧下さい」

ボランティア「私、ここからの景色が一番好きなんですよ。お客さんがベンチでお弁当を広げてたりしちゃうんですが、今日はラッキーですね」
でも私が気になったのは別の事でして。
照明の電源は何だろう?
私「あれってガス灯とか?中にロウソクとか??」
ボランティア「違います。電力です。前田邸は全て電力です」
う~む。レトロ建築であっても昭和の建物だと電化済みだったのねっ。セントラルヒーティング採用だし、便利だよ。そりぁあ接収されるわな。
ちなみに、東京都文化財ウィーク、旧前田本邸の和館&和館と洋館を繋ぐ壁泉特別公開は、今日11月4日までです。旧前田家本邸所在地は、小田急線東北沢駅から徒歩20分。もしくは、京王線駒場東大前駅から徒歩12分となっています。
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上の画像のソファの左手に前田家の人が座り、ゲストが右側に座ったんだって。ここ、なんだかすんごく落ち着きました。私はゲストの右側に座ったのですが、座ると視界が遮られ、視界に入ってくるのは、このステンドグラス。

ボランティアさん「語源はゲール語らしいです」
欧州滞在の長かった前田利為公のこだわりらしい。ちなみに、主人の席のソファの左側に座ると、視線がサロンに向かい、来客の動向をチェック出来るようになってます。
サロンの隣、階段広間より入れる客室が2つあります。小さい方を小客室。大きい方を大客室といいます。
ボランティア「ここから左右の客室を見比べて下さい。違いが分かりますか?」

ボランティア「入口のドアの高さが違います。更に、ドアの彫刻、天井と壁のつなぎ目のデザインも違います」
つまり、大客室の方が格が高い部屋なのです。例えば、石川県の県知事が来たとして、通すのは小客室ということです。
な~るほど!日本的な発想ね。
ボランティア「小客室と大客室は、必要に応じて2つの部屋を繋げて利用してました」
ん?どゆこと???
ボランティア「部屋を2つに区切る事も、大きく一つの部屋として利用する事も出来たんです」

こちらに引き戸で収納出来る壁があります。

な・なんて日本的な発想なんだっ!こんな洋館外国人の設計者じゃあ絶対に思いつかんわっ!!
かつて日本の庶民は、小さな長屋に住み、居間も寝室も客室も同じ部屋を使ってました。今でも田舎へ行くと、ふすまを外して2つの部屋を繋げて一つの部屋として使ったりするよね?あの発想ですよっ。なんか、感動したっ!!
ボランティア「あ。ちょうどいいですね。この窓から、松の木が見えますか?」

見えるよ?外のピロティの外、芝生広場の手前にある奴だよね?
ボランティア「前田利為公が住んでらした時、松はなく、芝生が続いてました」
ん?どゆこと??
ボランティア「終戦後、前田邸は連合軍に接収されました。彼等はあそこに噴水を造り、星条旗を掲げる施設を作ってしまいました」
をいっ!!
ボランティア「昭和32年(1957)に接収解除となりました。噴水は埋め戻されましたが、跡地に松を植えてしまいました」
日本人の庭の発想ね~。
つーか!!をいっ!!誰の仕業だよっ!!ここに松はおかしいでしょうがっ!!洋館と松がマッチする?や。赤坂迎賓館みたいな造りをすればそれなりにマッチするだろうけど。これはどうなのよっ!
ンでトップ画像です。

後で外にまわって洋館の外観を眺めてみたんですけど、松が邪魔で全景を望むポイントがありませんっ!!
や。この画像のどこに松があるんだって?
すんません。松は画像の左に5本植わっててですね。
洋館を撮影したかったので、「どうにか写せないか?」と建物に沿って歩いてたら、松がハズれてしましました。説明画像として松を入れて撮影しとくべきでした~。
前田本邸は重要文化財に指定されたんだよねっ。
ならば、松を撤去した方が良くないですか??邪魔なんですけど~~っ!!
まあ、連合軍に接収されたのは昭和20年(1945)なら、松を植えて既に70年。となると、洋館が建ったのが昭和4年(1929)だから、松がここにある方が長いんだろうけど。洋館を建てた前田利為公の意向とは違うと思うのよ。
ちなみにアメリカ軍が作った噴水の名残も地面に残ってた!

ショボいタイルの噴水だった模様…。
まあ、これも前田邸の歴史っちゃあ歴史だろうけど…。う~む??
ちなみに、小食堂と大食堂の床のじゅうたんと壁の柄ですが、オリジナルではありませんっ!なぜって、連合軍に接収されてた時、模様替えされてしまったから!
をいぃいいい~~~~っ!!!
大客室にもサロンと同じく暖炉があります。これももちろん火はくべられません。
ボランティア「暖炉の目隠しをご覧下さい」

花の意匠がありました。これは加賀前田藩の家紋です。
ボランティア「なぜ梅の紋を採用したか分かりますか?」
加賀前田家は、大藩ではありますが外様大名でした。徳川に反する気持ちはありませんよ。前田家は公家に繋がる家ですから~と。家が取り潰されないように、心を配ってたのですね。
ボランティア「あ。こちらから外の風景をご覧下さい」

ボランティア「私、ここからの景色が一番好きなんですよ。お客さんがベンチでお弁当を広げてたりしちゃうんですが、今日はラッキーですね」
でも私が気になったのは別の事でして。
照明の電源は何だろう?
私「あれってガス灯とか?中にロウソクとか??」
ボランティア「違います。電力です。前田邸は全て電力です」
う~む。レトロ建築であっても昭和の建物だと電化済みだったのねっ。セントラルヒーティング採用だし、便利だよ。そりぁあ接収されるわな。
ちなみに、東京都文化財ウィーク、旧前田本邸の和館&和館と洋館を繋ぐ壁泉特別公開は、今日11月4日までです。旧前田家本邸所在地は、小田急線東北沢駅から徒歩20分。もしくは、京王線駒場東大前駅から徒歩12分となっています。
