津端修一さん、英子(ひでこ)さんご夫妻を知ったのは5年ほど前。
『あしたも、こはるびより。』という本だった。
80代のご夫婦が、簡素な家に暮らし、畑で多くの作物を作り、
果樹を育て、自給的な生活を送っておられる。
できた作物は、おかずやジャム、お茶などに加工して遠くの娘さんに送る。
口に入れるものはほとんどが手作り。
修一さんは、DIYでさまざまなものを作ったり、家の内外のメンテナンス。
ベーコン作りもお手のもの。
発想はとても自由、少し繊細で何事もきっちりと丁寧。
英子さんは、料理にお菓子作り、機織りや刺繍、編み物などもされる。
体は小さくとも、信念を持っておられて何事にも動じない強さがある。
体を動かし、自らの手で生み出す、自由の中にある創造。
その手間や時間を惜しまない。
そしてその過程を楽しむ。
そこには、自分たちの暮らしを自分たちで紡ぎ出す力強さやしなやかさ、
知恵、そして真の豊かさに溢れていた。
娘さんやお孫さんへの大きな愛にも溢れていた。
メディアに取り上げられ、テレビでも拝見し、
雑誌にもその暮らし振りが掲載されたりした。
私たちの週末勝浦暮らしは、おふたりの足元にも及ばないけれど、
そして偉大過ぎて目標などとも言えないけれど、
お金よりも大事なものに気付かされ、
本当の豊かさとは何だろう、人の優しさとは何だろうと考えさせられた。
修一さんの訃報を聞いたのは一昨年の新聞。
全国紙に掲載されるほど建築家として大きな存在でした。
まだまだ長生きされて、あの暮らしを続けておられると思っていたので、
驚きとともに、とても寂しい気持ちになった。
そして、その後英子さんはどうされておられるかしら?
と心の隅に引っ掛かっていた。
最近テレビで『人生フルーツ』というおふたりを描いた映画が放送された。
淡々と日々が過ぎて行く中で、
修一さんが突然、でもこれ以上ない穏やかさで天国に召された。
それはまさに良く生きたことの証のようだった。
そして『ふたりからひとり』という本を知り、早速購入。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/d0/674befcc3f157366cef6ca3dc32efe4f.jpg)
英子さんおひとりになり、それでも以前と同様手作りの暮らしを営んでおられ、
その逞しさに感動を覚えた。
心豊かに生きて行くためのヒントもたくさん散りばめられている。
畑仕事に台所仕事。そこに修一さんが居ないだけで何ら変わっていない。
いや、修一さんは常に英子さんの側に居て、見守っておられるに違いない。
数年後、娘さんたちが引き継ぐまで、
英子さんは変わらず今の暮らしを続けて行かれるのだ。
経済優先、大量消費社会が行き詰まっている昨今、
このおふたりの生き方に学ぶところは大いにあると思う。
お金じゃないよーー
世間体じゃないよーー
私たちは今、この場所を借りて生かされているんだよーー
この本物の豊かさを次の世代に繋いでゆかなきゃいけないんだよーー
時短とか手抜きとか、忙しい若い頃はそれを優先させるが、
私たち世代は何も急ぐ必要なし、
ゆったりと丁寧に暮らしたいものです。
時間をかけるとか手間をかけるとか、はたまた回り道をしちゃうとか、
今の時代、それはある意味贅沢で豊かなことなのかもしれない。
この本を読んで、勝浦の暮らしを自分たちらしく続けて行きたいな、
自分たちの手で丁寧にさまざまなものを紡ぎ出したいなと、
あらためて感じたのでした。
息子たちがまったく勝浦を引き継ぐ気持ちがないのが、まことに残念ではありますが・・
私も、そしてオットも、何かをつくりだすことの好きなB型。
ふたりの方向性こそ違えど、
ここではそれが叶うことを自然と体に身に付け享受している。
DIY好きのオットは、木材やレンガなどを使って様々なものを生み出した。
木材ではウッドデッキから始まって、
花壇の囲い、風呂場の洗い場のすのこ、フェンス、レンジ台など。
レンガは、小道や花壇の囲い。
イキイキと自分の好きなことのできる場所。
私は季節の恵みから保存食などをつくることを、心から楽しく思う。
その季節ならではの悦びに繋がる。
早春のフキノトウは天ぷらやフキ味噌。
山椒の実は茹でたものを冷凍しておいて、チリメン山椒などに。
初夏の梅からシロップや梅酒。
赤ジソからはシロップ。
ミョウガは甘酢漬け。
ブルーベリーからジャム。
ユズは、ジャムやユズ味噌。
千切りにした皮は冷凍にしておいて、料理にちょこちょこ使える。
何と言っても、
最初にフキノトウやミョウガが出てきたのを見つけたときが、一番うれしい!
土の中からひょごっと頭を出したフキノトウやミョウガのかわいらしいこと!
思わず歓声が上がる。
ブルーベリーやユズの実が、
1週間ごとに勝浦に通う度に大きくなってゆくのを見るのもワクワク!
こうして書くと、
自分たちで育てている感覚のある作物はブルーベリーくらいしかなくて、
あとはほったらかしで出てくるもの。
ありがたや~~!!
加工こそしないけれど、柿や栗も季節には実をつけてくれてうれしいもの。
春には必ず誰かがタケノコを下さるし。
キウイがなかなか実をつけないことがこれからの課題。
豊かさとはこんなことだなぁ~~
こうして文章にすると、
自分のやりたいことや方向性、
心持ちが具体的に見えてくるからいいな。
『あしたも、こはるびより。』という本だった。
80代のご夫婦が、簡素な家に暮らし、畑で多くの作物を作り、
果樹を育て、自給的な生活を送っておられる。
できた作物は、おかずやジャム、お茶などに加工して遠くの娘さんに送る。
口に入れるものはほとんどが手作り。
修一さんは、DIYでさまざまなものを作ったり、家の内外のメンテナンス。
ベーコン作りもお手のもの。
発想はとても自由、少し繊細で何事もきっちりと丁寧。
英子さんは、料理にお菓子作り、機織りや刺繍、編み物などもされる。
体は小さくとも、信念を持っておられて何事にも動じない強さがある。
体を動かし、自らの手で生み出す、自由の中にある創造。
その手間や時間を惜しまない。
そしてその過程を楽しむ。
そこには、自分たちの暮らしを自分たちで紡ぎ出す力強さやしなやかさ、
知恵、そして真の豊かさに溢れていた。
娘さんやお孫さんへの大きな愛にも溢れていた。
メディアに取り上げられ、テレビでも拝見し、
雑誌にもその暮らし振りが掲載されたりした。
私たちの週末勝浦暮らしは、おふたりの足元にも及ばないけれど、
そして偉大過ぎて目標などとも言えないけれど、
お金よりも大事なものに気付かされ、
本当の豊かさとは何だろう、人の優しさとは何だろうと考えさせられた。
修一さんの訃報を聞いたのは一昨年の新聞。
全国紙に掲載されるほど建築家として大きな存在でした。
まだまだ長生きされて、あの暮らしを続けておられると思っていたので、
驚きとともに、とても寂しい気持ちになった。
そして、その後英子さんはどうされておられるかしら?
と心の隅に引っ掛かっていた。
最近テレビで『人生フルーツ』というおふたりを描いた映画が放送された。
淡々と日々が過ぎて行く中で、
修一さんが突然、でもこれ以上ない穏やかさで天国に召された。
それはまさに良く生きたことの証のようだった。
そして『ふたりからひとり』という本を知り、早速購入。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/d0/674befcc3f157366cef6ca3dc32efe4f.jpg)
英子さんおひとりになり、それでも以前と同様手作りの暮らしを営んでおられ、
その逞しさに感動を覚えた。
心豊かに生きて行くためのヒントもたくさん散りばめられている。
畑仕事に台所仕事。そこに修一さんが居ないだけで何ら変わっていない。
いや、修一さんは常に英子さんの側に居て、見守っておられるに違いない。
数年後、娘さんたちが引き継ぐまで、
英子さんは変わらず今の暮らしを続けて行かれるのだ。
経済優先、大量消費社会が行き詰まっている昨今、
このおふたりの生き方に学ぶところは大いにあると思う。
お金じゃないよーー
世間体じゃないよーー
私たちは今、この場所を借りて生かされているんだよーー
この本物の豊かさを次の世代に繋いでゆかなきゃいけないんだよーー
時短とか手抜きとか、忙しい若い頃はそれを優先させるが、
私たち世代は何も急ぐ必要なし、
ゆったりと丁寧に暮らしたいものです。
時間をかけるとか手間をかけるとか、はたまた回り道をしちゃうとか、
今の時代、それはある意味贅沢で豊かなことなのかもしれない。
この本を読んで、勝浦の暮らしを自分たちらしく続けて行きたいな、
自分たちの手で丁寧にさまざまなものを紡ぎ出したいなと、
あらためて感じたのでした。
息子たちがまったく勝浦を引き継ぐ気持ちがないのが、まことに残念ではありますが・・
私も、そしてオットも、何かをつくりだすことの好きなB型。
ふたりの方向性こそ違えど、
ここではそれが叶うことを自然と体に身に付け享受している。
DIY好きのオットは、木材やレンガなどを使って様々なものを生み出した。
木材ではウッドデッキから始まって、
花壇の囲い、風呂場の洗い場のすのこ、フェンス、レンジ台など。
レンガは、小道や花壇の囲い。
イキイキと自分の好きなことのできる場所。
私は季節の恵みから保存食などをつくることを、心から楽しく思う。
その季節ならではの悦びに繋がる。
早春のフキノトウは天ぷらやフキ味噌。
山椒の実は茹でたものを冷凍しておいて、チリメン山椒などに。
初夏の梅からシロップや梅酒。
赤ジソからはシロップ。
ミョウガは甘酢漬け。
ブルーベリーからジャム。
ユズは、ジャムやユズ味噌。
千切りにした皮は冷凍にしておいて、料理にちょこちょこ使える。
何と言っても、
最初にフキノトウやミョウガが出てきたのを見つけたときが、一番うれしい!
土の中からひょごっと頭を出したフキノトウやミョウガのかわいらしいこと!
思わず歓声が上がる。
ブルーベリーやユズの実が、
1週間ごとに勝浦に通う度に大きくなってゆくのを見るのもワクワク!
こうして書くと、
自分たちで育てている感覚のある作物はブルーベリーくらいしかなくて、
あとはほったらかしで出てくるもの。
ありがたや~~!!
加工こそしないけれど、柿や栗も季節には実をつけてくれてうれしいもの。
春には必ず誰かがタケノコを下さるし。
キウイがなかなか実をつけないことがこれからの課題。
豊かさとはこんなことだなぁ~~
こうして文章にすると、
自分のやりたいことや方向性、
心持ちが具体的に見えてくるからいいな。