1993 Europe日記
1993.3.2(Tue)
バスに乗ってロンドン塔へ。
12:00~14:00 ロンドン塔を見学。拝観料4.8ポンド。
ロンドン塔全景 Google Map Click → 800×331pixels
建設年:13C
Wikipedia > ロンドン塔
夏目漱石の「倫敦塔」にも描かれているが、ロンドン塔は基本的にお城だ。牢獄としても使われていたことがあるという高い塀と堀で囲まれた要塞だ。いわゆる展望塔などではない。
城はテムズ川下流の河畔近くにあり、外側は石造の厳めしい擁壁で固められている。
城門(Byward Tower)
橋を渡って城門をくぐる。他に西洋城郭の城門を実際に見たことがほとんどないので、あまり比較のしようがないのだが、モスクワのクレムリンの城門に較べると、地味で古典的な印象。
クラウンジュエルが展示保管されているウォータールー兵舎(Waterloo Barracks)
武器博物館となっているホワイト・タワー
ホワイト・タワーの名は、昔、この塔が漆喰で白く塗られていたからなのだそうだ。
内部にはダイヤで飾り立てられた王冠(クラウンジュエル)、いわゆる西洋の甲冑、刀、ギロチン?などなど、昔の武器がたくさん展示されていた。日本人にはあまり馴染みのない武器類なので興味深い。
少なくとも当時は写真撮影不可だったので、それらの写真は全くない。20年以上経つとそれらの記憶はぼんやりして全て怪しくなってしまうのだった。
塔内のらせん階段
石造の狭く急ならせん階段というのも日本ではお目に掛からないものだ。現場ではわいわい言いながら上り下りしていたが、この窮屈で独特の圧迫感を持つ空間というのは、テレビなどで見て知ってはいても、実際に体験してみると、なんとも言えない感覚をもたらす。牢獄としても使われていた倫敦塔の記憶とも相俟って、死に近い香りがするかなり陰気な空間だ。
地下の教会
地下教会はロマネスク様式だろうか。派手な装飾は全くなく、薄暗い。厳かな雰囲気の漂う空間である。祈りに集中できる空間だなぁとは思うのだが、陽気にポジティブにはなれない空間だ。ともするとネガティブ思考になったり、鬱になりそうで、正直言ってあまり長時間は居たくない。
The Queen's Houseと中庭
外側は厳めしいが、中庭側は穏やかで静か。The Queen's Houseはハーフティンバーの木造3F+屋根裏の建物。ヘンリー8世(Henry VIII, 1491~1547)の時代に建てられたそうだ。
石造の冷たく薄暗い空間にずっといたので、緑があって、木造の建物を目にするとなんとなくホッとする。
ロンドン塔とイギリス王室の歴史に関して・・・。なんだかおどろおどろしい話があったな・・。
帰国後、ヨーロッパ各地の観光地の記憶は何度も呼び起こしたりしたが、ロンドン塔はどうもあまり良い感じの記憶が引っ張り出されてこない。ロンドンの気候もあって、なんとなく陰気な場所だったという記憶ばかりが甦る。
ダイヤ、武器、その他様々・・・。今日もまたいろいろ沢山のものを見てしまった。すごいなぁとは思ったが、なんとなく満腹感で一杯で、見物疲れしてしまった気分。
疲れたので、ここで昼食。熱いジャガイモにミートソース、ホットチョコ。3.1ポンド。
その後、昨日同様タワーブリッジに行ってみるが、結局今日もタワーには登れず。残念だが諦めて次へ進む。
近代文化遺産見学案内所 >
ロンドン塔 行き方、見学のしかた
ロンドン塔 ホワイト・タワー
ヨーロッパ旅行記 1993.2.28〜3.21
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