東京タワーを仰ぎ見ながら南下して古川まで下り、三田1丁目の小山湯階段を見に行く。
港区東麻布2-18から六本木ヒルズ
Photo 2007.11.12
途中で通りかかった東麻布2丁目界隈は、高台から下った低地にある街。区画整理をしたのか道路がグリッド状になっていて、比較的整頓された感じのある街だが、賑やかさはあまりない。
深夜番組に「モヤモヤさまぁ~ず」通称「モヤさま」というのがある。さまぁ~ずがもやもやっとした街を訪れる、無茶苦茶ゆる~い番組なのだが、そこでも以前取り上げられていた。行ってみるとほんとになんの変哲もない場所で、よくこんな場所で30分番組を二本も作ったもんだと思う。
ふらふらと古川へ向かって歩いていて、とある交差点に差し掛かり、赤信号を待つ間にふと西の方を見ると、光の塊があった。六本木ヒルズは高いだけでなく太いので、迫力がある。静かな東麻布の街の向こうに、それとは全然関係ないかのように巨大ビルが建っているのは、ちょっと嘘みたいな景色だ。
港区元麻布3-12・オーストリア大使館そばから
左:六本木ヒルズ、右:東京ミッドタウン
Photo 2007.11.12
小山湯階段を見た後、麻布十番を経て元麻布の木戸付き階段へ向かう。木戸をくぐって階段を上りきると、そのわきは空地になっていた。雑草が生えた空地の向こうに、六本木ヒルズと東京ミッドタウンが輝いていた。真っ暗な足下と、その足下さえも照らしてしまうのではないかというほどに明るく輝くビル。なんで僕はこの時間にここに一人佇んでいるんだろう? もちろん階段を調べに来たからそこにいたわけなんだけど、ここでも不思議な気持ちになってしまった。
六本木ヒルズけやき坂
Photo 2007.11.12
最後に六本木ヒルズ近くの階段を確認しに行く。暗い細道ばかりを通っていたが、最後になって明るいけやき坂を歩く。さすがに夜なので人通りは少なかったが、やはり都会っぽい輝き。
イルミネーションに無駄に電力を使うべきではないというのも正論だが、電飾は、冬の寒さや暗さを逆手にとって、活力を生み出すための一つの装置なのかもしれない。多くの人が行き交う場所なら、意味のあるものなんじゃないかなと思う。インスタレーションが点滅する壁面に、けやきに付けられたLEDがチラチラと映り込んでいるのが印象的だった。
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