東京新旧写真比較(1981/2008) No.34 千代田区猿楽町
Photo 1981(ノーマル時)
Photo 2008.12.15(マウスオン)
この路地の景色はあまり変化していなかった。
アテネフランセは私の先生の恩師である吉阪隆正の設計による建物。吉阪氏の建物は都心にはあまり残っておらず、アテネフランセは貴重な存在。弟子筋の研究室に在籍する学生としては、撮っておかねばと思い、カメラを向けたのかもしれない。
写真は表通り側からではなく、西南の低地側からのもの。崖沿いの高台に建っているので、低地側から見ると迫力もあり美しいのだが、最近は低地側にビルが建ち並び、その全景を見ることができる場所はほとんどない。
路地奥の崖上にそびえ立っているこの写真では、アテネフランセと路地の両側の建物は変化していなかった。路地奥の3棟の木造家屋はなくなっていたが、位置合わせは比較的容易だった。
1981年の写真は拡大すると「光線研究所」「第三書房」「ぴあ」「(株)東京映像企画」の看板が読み取れる。しかし「光線研究所」ってなんだったんだろう? どういう光線をどのように研究していたんだろうか。
それから「ぴあ」っていうのはあの「ぴあ」だろうか? 現在とは少し書体が異なるが、特徴のある文字は基本的に同じ。ぴあはベンチャー企業のようなものが始まりだったそうなので、最初はこんな路地にも事務所を構えたりしていたのかもしれないが。
#東京新旧写真比較 千代田区 #学校 #吉阪隆正