都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

S邸

2022-07-13 | 文京区  
S邸
所在地:文京区 西片2-22
構造・階数:木・2
建築年:戦前?
解体年:2013〜16(平成25〜28)
Photo 1998.6.8

 西片の住宅街に数年前まであった洋風住宅。西片の中ではやや狭い道に面していて、Googleストリートビュー画像も建物現存時のものがない。またネット上にもこの家の画像はほとんどなく、下記、西片町会のページに写真があるぐらいのようだ。

 戦前に建てられたのかどうか確証はない。ただ1952(昭和27)年の火災保険特殊地図には既に載っている。戦後すぐにはこのような建物は建てられなかっただろうから、やはり戦前のものだったのだろう。

 右側の背の高い部分は洋風で、屋根は傾斜が急で、切妻屋根の端部を折ったような半切妻屋根(はかま腰屋根とも言うらしい)、スレート葺き。南京下見板張りで上げ下げ窓。一方、左手の木に隠れた部分は和風で、2階の窓には雨戸・戸袋があり、屋根は日本瓦。この写真一枚しか撮らなかったので詳細は分からないが、和洋折衷の住宅だったようだ。

 なお、『日本近代建築総覧』(1980年刊)では、隣地が「片桐軍邸・近代建築社」で木造3Fとされているが、該当地には古い建物がない。1970〜90年代の住宅地図をざっと見てもこの片桐邸はなく、近辺にもそれらしいものがない。もしかするとこの家と取り違えたのかもしれないが、それにしてもよく分からないままだった。

西片町会: その他

Tokyo Lost Architecture  
#失われた建物 文京区  #住宅系  #和洋折衷住宅  タグ一覧
コメント
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