都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

日完工芸

2024-07-03 | 港区   
日完工芸
所在地:港区 三田1-10
構造・階数:木・2
建設年代:戦前?
解体年 :2023(令和5)頃
Photo 2023.1.30

 地下鉄麻布十番駅の東側、古川右岸の三田一丁目には木造住宅が多く建ち並ぶ住宅地が最近まであった。地区内には看板建築の商店や長屋、銭湯などが建ち並んでいた。日完工芸は小さなオフィスビルのように見えたが、切妻屋根(前面は入母屋屋根状)、妻入のモルタル看板建築だった。

 ファサード上部が屋根頂部より低い位置で水平に切られたデザインだったので、立面としては屋根頂部はファサード壁面に隠されていなかった。しかし前面側の屋根が入母屋状で頂部の棟とファサードが少し離れていたので、近くからだと最高部は見えなかった。入母屋屋根の端部を切った形だったため、ファサードが台形になっていたようだ。

 南側の壁面は改修されて洋風の下見板張りになっていた。縦長の窓で昔は上げ下げ窓だったのではないかと思うが、最後の頃は引き戸のガラス窓が上下に並んでいた。

 この界隈は戦災では焼失しなかったようなので、この建物も恐らく戦前のものではないだろうか(確証はない)。
 1963年発行の東京都全住宅案内図帳(港区版)ではここは「東京計器工業KK工事部」で、昔は異なる会社が使っていたようだ。なお、下記サイトによれば日完工芸は1963年創業だそうだ。

日完工芸/三田1丁目 - ぼくの近代建築コレクション

Tokyo Lost Architecture
#失われた建物 港区  #看板建築  #モルタル看板建築 
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