本間美術館の6千坪の敷地内は、鳥海山を借景に
林泉の風致をそなえた池を中心とした回遊式の庭園、
鶴舞園をはさんで本館と新館があります。
鶴舞園は、国の名勝庭園に指定されています。
池の中島に鶴が舞い降りたことから、
藩主酒井候により
「鶴舞園」と名付けられたそうです。
北前船が運んできた佐渡の赤玉石や
伊予の青石などを配し、初夏には白ツツジ、
秋の紅葉、四季の風情を感じさせる
美しく豊かな庭園に心も和みます。
この辺りから撮ると良いですと
お聞きしましたが・・・。
ハローキティの顔を思わせるようなところから
撮ってみると全体は撮れませんが、
鳥海山を借景にしていることは分かります。
「本間様には及びもせぬが、せめてなりたや殿様に」と
歌にうたわれた酒田の豪商本間家は、
日本一の大地主。
商人としてのみならず、多くの財を投じて
飛砂の害から人々の暮らしを守り、
海沿いに白砂青松の美観をもたらしました。
こちらの別荘も港湾労働者の冬季失業対策として建築。
植林事業や公共事業にも力を入れてきた本間家。
昭和22年、市民に開放され、全国に先駆けて
地方都市の美術館として開館しました。
本間家に代々伝わる史料や当主が好んだ茶道の器物など
重要文化財や重要美術品を多数所有されています。
フランスで発売される日本の観光地を紹介するガイドブック
「ミュシュラン・グリーンガイド・ジャポン」では、
近くにいれば寄り道をして訪れるべき場所の
二つ星の評価を得ています。
公益の精神を今に伝える
芸術・自然・歴史が融合する美術館です。
本間美術館
山形県酒田市御成町7-7
入館料:900円
2017.5.3