’07/11/19の朝刊記事から
船場吉兆 料亭の料理も偽装
九州産牛を「但馬」
高級料亭吉兆グループの船場吉兆(大阪市)の牛肉産地偽装事件で、同社本店と直営の「心斎橋店」(いずれも同市中央区)が、九州産の牛肉を使いながら「但馬牛料理」として客に提供していたことが18日、分かった。
これまで「みそ漬け」など店頭販売の商品で九州産を「但馬牛」などと偽装していたことが判明していたが、店舗で提供する料理で産地偽装が発覚したのは初めて。
高級料亭の信用はさらに失墜しそうだ。
船場吉兆の湯木正徳社長(74)は同日夜、「不当な利益を得ようと意図したものではないが、深くおわびします」とするコメントを出し、両店の営業を当面自粛すると発表した。
湯木社長は、牛肉商品の偽装が明らかになった9日の記者会見で「料亭(の料理)では偽装などあり得ない」と説明していた。
同社によると、両店ではメニューに「但馬牛すき鍋御膳」と「但馬牛網焼き御膳」と表示しながら、実際は佐賀県産や鹿児島産の牛肉を使っていた。
また関係者によると、心斎橋店では昨年1月から、二つの料理をそれぞれ8400円で提供。
牛肉は本店が仕入れたものを使い、それぞれ1日2-4食出ていた。