「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

高齢者の在宅介護への準備

2013-12-30 07:40:25 | Weblog
昨日、病院から38日ぶりに帰宅したら、家人が僕のために部屋にベッドを用意しておいていてくれた。外国家具の安売りチェン店から購入してくれたもので、スウェーデン製だが、何故かブランド名は「サルタン」。ベッドは4畳半の、仏壇の横に狭苦しく置かれてあった。老夫婦だけの2LDkでは、精いっぱいのベッドの置き場所だ。わが家は平成5年に新築した小さな集合住宅の一室で、一応、室内はバリアフリーになっているが、当時僕は62歳、形式的にバリア.フリーにしただけで、20年後の老後の生活などほとんど念頭にはなかった。

当時まだ、僕は元気であった。毎朝、近くの大学キャンパス跡の広場で行われるラジオ体操に参加し、万歩計をつけて一日一万歩をめざして歩いていたものだ。しかし、20年後の老後のことなど想定外で、自分たちは集合住宅の階上に住み、孫が生まれたばかりの娘夫妻は階下に住まわせた。先祖からのガラクタの保存に困り、自分たちの住まいの屋根裏を物置がわりに設計した。これが今になってはアダになってしまった。断捨離できない老妻が、なんでも運んでしまい、今ではにっちもさっちも行かなくなってしまった。

手術後のリハビリの一つとして”浴槽またぎ”をした。わが家の浴室の浴槽は高さがあってまたげない。トイレにも安全装置の支えがない。すべてが、将来僕が介護を必用となった場合には不適格である。今のところ、僕ら夫婦は国からの介護、支援は一切受けていない。娘が聞いてきた話では、地域の福祉包括センターに相談し、介護支援が必要と認定されれば、在宅介護に必用な施設の改造などには行政から一部支援があるという。早速、行政側に支援を依頼する手続きをとった。高齢にならないと理解できない問題である。80歳を越えたら、在宅看護の準備が必用かもしれない。