「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

戦争中の登下校の想い出

2019-05-31 04:56:08 | 2012・1・1

川崎市登戸の集団殺傷を伝える新聞の社会面の見出しに”集団通学見守り強化”とあったのを見て、僕は昔、戦争中の登下校当時のことを想いだした。昭和17年(1942年)4月17日、東京は空母から発信したB-25艦上爆撃機16機の襲来を受けた。本土初爆撃で、葛飾の水元国民学校の高等科生徒が機銃掃射で死亡するなど被害を受けた。これを受けて、東京では生徒の集団登校が始まった。

当時、僕は尋常科6年生だったが、学校では住んでいる地域をいくつかの班に分け、毎朝6年生が班長となって集団で登校する制度をつくった。僕も班長に任命され、近所のお稲荷さんに下級生を集め、点呼した後、行列して登校した。途中山手線の踏切があったが、踏切番がいて無事見守ってくれた。18年に中学校(旧制)に入学した後は個別登校になったが、警戒警報が発令されると休校になる取り決めになっていた。

75年前で、記憶が薄れてきたが下校時の学校の措置がはっきりしない。19年11月、空襲が日常化し始めたころだが、警戒警報発令で学校から帰宅を命じられた級友の一人が、退避した学校近くの駅の防空壕に爆弾が落ち生き埋めになったが、直撃弾ではなく一命はとりとめた。

戦後”交通戦争”が激しくなった昭和30年代頃から東京では学童とい養護員(緑のおばさん)ができ、定着してきた。しかし、今度は治安の悪化に対する見守り隊が必要なのであろうか。しかし、子は国の宝である。万全の策を取ってほしい。


日本の社会の縮図 ”中高年ニート”の悲劇 川崎登戸殺傷事件

2019-05-30 05:32:38 | 2012・1・1

川崎市登戸のカリタス学園の学童を狙った殺傷事件は痛ましい限りだ。過去には、あまり例のない計画的な事件である。何故こんなkっ凶悪な事件が起きたのか、マスメディアの報道から事件の背景、犯人像を推察すると、現在の日本社会の抱える暗い一面の縮図が浮かんでくるような気がする。

犯人の男は昭和43年(1968年)生まれの51歳だが、日常の生活ぶりは今世紀初めよく言われた”ニート”である。”ニート”とは英国の社会が発生地で”not in education,employment ,training"だが、日本では15歳から34歳までの、家に引きこもりの゛無就業者”と定義されている。男は出生に不幸な面があるが、定職がなく、51歳の働き盛りなのに、高齢な伯父夫婦の家に同居してブラブラしていた。最近、”ニート”の高齢がいわれていたが。まさに”中高年ニート”である。

もう一つの社会の縮図は家族関係の喪失である。伯父の80歳代夫婦は訪問介護が必要のようだが、血縁関係のある男が同居していては認可にならない制度である。最近の日本社会は必要以上に個人情報を重んじるように僕には思われるが、何とか男を説得して伯父夫婦の介護させるなり、できなければ、別居させなかったであろうか。

内閣府の今年3月の調査によると、日本全国で40歳以上64歳までの中高年者の引き篭りが61万5千人もいる。そのうち4分の3が男性だという。これを受けて根本厚労大臣も新しい社会問題だと対策を検討すると発言している。今回の事件はその警鐘である。


外交オンチ おかしな野党のトランプ招待批判

2019-05-29 05:20:41 | 2012・1・1

国賓として招いたトランプ米大統領の政府の処遇について、外交オンチなのだろうか訳のわからない批判をしてる。立憲民主党の辻元清美国対委員長は、外国の新聞を受けいれして”観光旅行、安倍(総理)はツ゚アーガイド”だと批判。枝野幸男代表は”大統領を国技館の二階ではなくて、1階の升席で観覧させたのは天皇に対して失礼”と訳のわからない発言をしている。

トランプ大統領の来日を機会に調べてみたら、旧民主党の鳩山、菅、野田政権時代(2009年-12年)、米国から大統領(オバマ)は招請していないし、逆に日本からも、野田政権末期に一回、訪米しただけだ。小ブログ「日米同盟深化 野田総理の一人旅」(12年4月30日)は、野田総理が夫人も閣僚も同伴せず、渡米したのでは首脳同士の友好と信頼の深まりにはならないと指摘、一方議題も、両国間の安全保障ではなく、GPS(全地球測位システム)だと皮肉って書いている。

3年3か月の民主党政権には外交はなかった。辺野古移転についての”最低でも県外”お迷走発言から始まって、東日本震災後の処理をめぐる不手際などもあって、外交問題どころではなかった。当時、UAE(アラブ首長国連邦)のパーテイに出席した時のことを思い出す。自民党は野党であったが、福田、安倍両首相が列席挨拶したが、与党の民主党の閣僚の出席はなかった。

野党指導者の訳のわからない発言を聞いて、改めて悪夢の時代の再来は困ると思った。外交とは何なのか。勉強会を開いてABCの基礎から学んで貰わないと政権は怖くて渡すわけにはいかない。.


トランプ大統領歓迎”トモダチ大作戦”

2019-05-28 04:24:10 | 2012・1・1

昨日一日、僕は令和初の国賓として来日したトランプ米大統領の精力的な日程にテレビでお付き合いした。朝9時半からの皇居での歓迎式典で天皇.皇后両陛下のお出迎いを受けた後、安倍晋三総理と3時間首脳会談、次いで記者会見、午後は北朝鮮により拉致された被害者家族とお会いになり、夜は宮中主催の晩さん会にも主席された。

大統領は日本流でいえば昭和21年(1946年)生まれ73歳だが元気だ、25日に来日した大統領は26日の日曜日には安倍総理とゴルフを楽しみ、お望みの大相撲千秋楽を観戦、優勝力士朝之山に優勝の大統領杯を手渡し、夜は夜で六本木の炉端店で安倍総理からの御馳走を受けた。米国の新聞は”観光旅行だ”と批判しているそうだが、73歳の老人とは思えない。また手の込んだ日本側の歓迎”トモダチ大作戦だ。

米国大統領の国賓としての来日は前回2014年、オバマ大統領以来、7人目だそうだが、意外と初来日が1974年のフォード大統領と知り驚いた。戦後の日米関係から見て”年中行事”と錯覚していたが、1960年。日米安保の際は、アイゼンハワー大統領の詳細な日程まで決まりながら、先遣の特使が羽田空港で、激しい安保反対デモに会ったり、国会前デモで女子学生が死亡する事件が起き、日本画の政治情勢から中止になっている。

トランプ大統領は”アメリカン.ファースト”の独善的な政策と歯に衣を着せぬ発言、また容貌などから日本ではファンが少ない。従って熱烈歓迎”のムードではないが、大統領への注目度は高い。わが国の国をあげての歓迎”ともだち大作戦”が功を結ぶのを期待したい。


「軽暑の侯」五月の日本列島の猛暑

2019-05-27 05:55:26 | 2012・1・1

トランプさんがまるで米国から持ってきたみたいに,日本列島はここ連日猛暑に見舞われている。エアコン知らずの道東の佐呂間町では、39.5℃を観測した。これは5月に記録された全国最高気温であり、同時に道内の最高気温であった。5月の時候の挨拶は「薫風の候」「軽暑の侯」であり、”卯の花の匂う垣根”の季節なのに令和の時代に入っての気候の変動なのだろうか。

東京首都圏では戦後いつの時代からか、5月月末から梅雨入り前のこの季節に運動会を催す学校が多くなった。戦前、運動会は天高き秋空の下で行われていただけに僕ら古い世代には若干抵抗感があるが、太宰治の作品「津軽」を読むと、乳母のたけさんを訪ねて故郷の学校の運動会を見に行ったのはこの季節であった。1970年代、僕が転勤で札幌にいたとき、子供たちがお世話になった学校も運動会は秋ではなかった。

時ならん連日の猛暑で、首都圏の学校の中には、運動会を延期したり、万全の熱中症対策で実施している。今回だが。の異常気温は気象庁によると、真夏並みの高気圧に局地的に気温を上昇させるフェン現象によりものだそうだが、僕が札幌在勤中の10年間、わが家では冷房用のエアコンも扇風機も使用ことはなかった。今年だけの異常現象だと思うが、毎年、この季節に猛暑日が続くとなれば、運動会を別のシーズンにしたほうがよい。地球温暖進化は確かに素人がみても進んでいる。

 

 


トランプ賜杯は日本人力士へ 大相撲斜め見

2019-05-26 05:54:06 | 2012・1・1

令和になって初の大相撲五月場所は、誤解を呼ぶかもしれないが、あらかじめFIXしていたみたいに昨日の十四日目、平幕7枚目の朝乃山が長い相撲の上、大関、豪栄道に勝ち,そのあと、関脇栃ノ心が、横綱を瞬間叩きこんで勝った。この二番で朝之山ノ優勝が千秋楽を待たずに決まったが、双葉山時代から相撲を斜め目視している僕にはFIX相撲に見えた。

今場所は優勝常連の横綱白鵬がケガで欠場、話題としては大関の座から落ちた関脇栃ノ心が十勝してカムバックできるかぐらいであった。そこへトランプ大統領が来日して、優勝力士へ賜杯を出す話が出てきた。相撲は日本の国技である。相撲協会としては、優勝賜杯を外国人力士へ渡すわけにはいかない。僕も同じ思いで、大関の高安か豪栄道かと思っていたが、まさか三役経験のない朝之山とは思わなかった。

大相撲の人気の一つは話題だ。朝之山の優勝は、三役経験のない平幕力士とした、昭和36年夏場所の佐田の海以来、58年ぶり、富山県出身力士の優勝は第22代横綱、太刀山以来103年ぶりだという。トランプ大統領が土俵に上がり、朝之山に優勝賜杯を手渡す姿が楽しみだ。やはり、賜杯を受け取るのは日本人でなくては絵にならない。そのように仕掛けた相撲協会の”演出”は正しい。トランプさんも”Fake"ならぬ”FIx相撲だ〟などとtツ゚ゥイター”しないだろう.

 

 


ブログ仲間「頑固親爺」から北海道産野生蕗の宅急便

2019-05-25 19:38:59 | 2012・1・1

5月の大型連休から6月15日の北海道神宮祭頃にかけては、北海道で最高のシーズンだ。1970年から80年にかけて僕は転勤で札幌に滞在したが、いつもこの季節になると冬眠から覚めたようにゴルフへ出かけた。下手な腕前でOBばかり出していたが、がけ下の藪の中へ球を拾いに行って”内地”(本州)にはない、大型な蕗をtori,家に土産にするのが楽しみだった。

数年前、ブログで知り合った札幌在住のブロガー、「天声薪語」「頑固親爺」さんにこの話をしたところ、季節が来ると宅急便で送ってくれる。昨日も早速届き、老妻が慣れた手つきで茹でて食べた。美味である。テレビで天気番組を聞いたら、まだ5月だというのに、札幌の気温は31℃を越える猛暑日だが、暑さが逆に美味を倍加させてくれた。


政治の季節 プアサ(断食)の中のジャカルタ暴動

2019-05-25 05:45:03 | 政治

先に行われた大統領選挙の結果に不満をつ野党分子が21日深夜から大統領官邸などもあるジャカルタ中心街でデモを行い、一部が暴徒化して治安部隊と衝突した。デモは政治好きのインドネシア人にとっては政治の季節にはつきもの。僕も新聞社勤務の現役時代何回も経験しており、中でも1974年1月の田中角栄総理訪問時のデモは反日、規模の大きさからいってまだ記憶に新しい。

インドネシアは人口2億4千万人を抱える世界第四位の大国であり。わが国からのODA(開発援助資金)累積最大の国で、歴史的にも関係が深い。現在も1800社の日本企業が投資し、2万人もの日本人が常駐、日本人使館校もある。しかも、大使館の建物もデモ予定地に入っている。もしものことがあれば、一大事だったが、事前の大使館からの危険通告が徹底し、日本人はデモに一切、巻き込まれずに済んだ。

デモの背景の一つとしてイスラム強硬派ISの流れを組むFPI(イスラム擁護戦線)があるのではと聞きかじった。インドネシアは信徒数からいえば、最大のイスラムの国家である。デモが本当にFPIの組織の下で行われたとすれば大変なことだが、僕は現地の邦字紙,ジャカルタ新聞にに掲載されていた日没のプアサ(断食)明けの弁当を美味しそうに食べる治安部隊の兵士の顔写真を見て不安は消えた。この国は穏健な回教徒の多い国でなのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ティシュシュペーパ不足 NHKは報道する意味があるのか

2019-05-24 06:16:47 | 2012・1・1

ティッシュ.ペーパーが全国的に品薄なそうで、東京のドラグストアの中には”おひとり様1点”の張り紙さえあるそうだ。僕は一昨日(5月22日)のNHK夕方のテレビニュースで知った。NHKは消費者心理に配慮して、”冷静に対処して”と呼びかけていたが、それまでして伝えるニュースなのだろうか。

事の始まりは4月の10連休前、愛知県の大手製紙工場が焼け、生産量が4割ほど落ちたのが原因らしい。一工場の火災で全国的な品不足が起きるとは考えられないが、小売店が10連休を考えて店の在庫調整したのが、デマを加速させたらしい。半世紀前の1973年10月のオイル.ショックの際のトイレットペーパ―不足と同じ構図だ。あの時も大阪千里のスーパーが”(激安セールで)紙がなくなる”と張り紙したのが始まりだという。

しかし、戦中戦後のもの不足時代を生き抜いてきた僕ら世代は少しのことでは驚かない。戦前はティッシュもトイレットもなく東京では粗悪な浅草紙を使っていたし,それも亡くなると、落とし紙に読み終えた講談雑誌を使用していた。歯磨きも歯ブラシもなく、手に塩をつけて洗っていた時代である。2011年の東日本大震災直後、東京ではコメがなくなるというデマがとび、お米屋の前は行列ができたが、わが老夫婦は”泰然”としていた。

 

 

 


一回3340万円もする白血病新薬 誰が値段を決めるのか

2019-05-23 05:09:19 | 2012・1・1

一回投与、3340万円もする白血病新薬「キムリア」が国から公的保険の適用を受けた。昔から”薬九層倍”というが、この値段を聞いて僕はびっくり仰天した。しかし、全国に2万人もいるという対象患者にとっては、公的保険の適用で自己負担(1割から3割)で済むのは朗報だ。

色々資料の提供を受けている友人から、これに関連にしてPresident onlineに掲載されている”製薬会社の不都合な真実 薬価に根拠なし”という記事(谷本哲也氏著)を頂戴した。製薬業界については素人の僕は、この記事で初めて、わが国の薬価は厚労省管轄の「中医協」(中央社会保険協議会)で決定されるの知った。しかし「中医協」では,新薬策定の枠組みは決められるが、個別の新薬策ブラックホールだとのこと。厚労省のHPにも公表されていない。驚いたことには「中医協」委員には製薬会社から多額の報酬も支払われているという。

もう一つの驚きは、あってないように思われる薬価である。4年前、抗がん剤新薬として、3400万円(1年間使用)の価格で登場した「オブジーボ」が75%まで下落しているという。患者にとっても国の医療保険にとっても歓迎だが、あまり他の業界ではありえない。資料を送ってくれた友人は、マスコミが新薬をめぐるこういたニュースをあまり報道しないのは両社間に癒着がるのではかと疑っているが、別のところではないだろうか。