「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

受動喫煙防止法案はどうなっているのか 「世界禁煙デー」

2017-05-31 05:50:16 | 2012・1・1
5月31日は「世界禁煙デー」で6月17日まで、毎年世界各国で禁煙に関する催しが展開されている。今年の世界共通のスローガンは”タバコは発展への脅威”(Tobaco Threat to Development)である。WHO(世界保健機構)によると、いまだに毎年、喫煙により、700万人の生命が奪われ、その経済的損失は155兆円に上っているという。たしかにタバコが発展への脅威になっている。

折りもおり、、わが国では国会で「受動喫煙防止法案」が審議されているが、厚労省原案の”屋内全面禁煙”に対して自民党の一部議員から反対が出て行き詰まっているようである。受動喫煙とは、他人の吸うタバコの害で、わが国では毎年1推定、15000人が死亡している。タバコが健康に害があるう言われてから半世紀以上は経つ。ピーク時には3483億本だった販売本数は2016年には1680億本に激減している。ヘビースモーカーだった僕も34年前禁煙に踏み切った。

禁煙は世界的な趨勢である。WHO加盟世界188か国のうち、屋内全面禁止法に49か国が加盟しているが、わが国では面積〇〇平方メートル以下の居酒屋は許可すべきだとか、本論から外れた姑息な議論がされているようだ。2020年東京パラリンピックに向けて「都民ファーストの会」は屋内全面禁煙を公約にした。当然である。自民党はどうなのか。党内に岩盤があってはどうにもならない。

早逝した昔のわがよき友たちは皆、スモーカーであった。中には伴侶まで亡くされている方もいる。屋内全面禁止に反対している議員たちは何を考えているのだろうか。一票を投ずべきではない。


北朝鮮のミサイル発射 安倍総理がとる米国との”具体的行動”

2017-05-30 06:11:15 | 2012・1・1
北朝鮮が昨日早朝、またまた弾道ミサイルを発射し、日本のEEZ(排他的経済水域)内に落下したらしい。北朝鮮のミサイル発射は5月入ってから3週連続である、物騒極まりない。安倍総理は、発射2時間後の早朝からNSC(国家安全保障会議)を開き、「北」の暴挙に対し”毅然として対応し、米国との間で”具体的行動”をとる旨強調した。

”具体的行動”とは何なのかー。米国のマティス国防長官は、「北」の再三挑発行為に対し、”レッドライン(越えてはならない一線)を引くことはない”としながらも、武力行使放棄せず(産経新聞30日付け3面見出し)の態度を示唆している、ミサイルの落下地点は佐渡島500キロの水域であり、戦争になれば、日本列島は射程内に入る。

「北」は弾道ミサイル発射に先立って対空迎撃ミサイルの実験も行ったらしい(期日不明)。金正恩労働党書記長が実験を視察している写真が朝鮮中央通信社が流している。これに対して、米国も30日、太平洋上で同じように迎撃ミサイルの実験をする予定のようだ。

心配なのは「北」のミサイル発射が常態化し、偶発的な事故が発生することだ。米国が”レッドライン”を越え、わが国が米国と具体的行動をとることだ。トランプ大統領の、日頃伝えれる言動から、その危険性がないとは言えない。トランプも安倍晋三も金正恩も戦争を知らない世代だけに心配である。危機感は失ってはいけないが、なんとか外交的努力で問題を解決しなければいけない。

「正五九」の神社仏閣詣で

2017-05-29 05:34:57 | 2012・1・1
陰暦の一月、五月、九月に神社仏閣に参拝することを「正五九詣で」という。昔から耳にしていたが、はっきりとしたいわれは知らなかった。昨日、老妻が娘と一緒に近くの目黒不動尊の月例祭へ出かけたのを機会に、ネットの「検索」のお世話になって調べてみた。地域によって諸説あるようだが、昔の農耕と関係があるようだ。正月は年の初め、五月は田植え、九月は取り入れの季節で豊作を祈願した月だというのである。

加齢と共に信仰心が深まるはずだが、4年前、左膝に人工関節を入れてから、やはり長く歩くのが億劫になり、神社仏閣詣では一切、元気な老妻に任せはなしである。明治17年生まれであった亡父は、84歳で亡くなるまで、毎月1.15日には神棚に燈明を上げ、近くの神社へ参拝し、国家の安寧と一家の幸福を祈願していた。これにひきかえ、僕は神社の鳥居の前を通っても最近は頭も下げなくなってきた。

戦前、特に戦争中は同じ宗教でも神道が高揚された。僕ら東京の小学校6年生は昭和17年、関西へ修学旅行へ出かけたが、その名称は「参宮旅行」で、伊勢神宮、橿原神宮へは参拝しているが、法隆寺や京都のお寺は参拝していない。大東亜戦争が勃発した12月8日(昭和16年)にちなんで毎月8日は学校で特別な式があったが、その日の朝、僕羅は近所の神社を掃除したものだった。「正五九詣で」から昔の想い出をちょっと。

(写真は目黒不動尊本殿と境内の独鈷(とっこ)の滝。戦前は行者が滝で打たれていた)

ラマダン(断食月)とイスラム理解

2017-05-28 06:50:11 | 2012・1・1
昨日、5月27日から世界16億人が、回教暦9月にあたるラマダンを迎え、6月25日(推定)まで一斉に断食に入った。この期間、イスラム教徒は日の出から日没までの間、飲食を禁止され、喫煙まで許されない。イスラム教徒の少ない日本では、あまり知られていないし、理解されていない習慣だが、回教徒にとっては一大事だ。大相撲でただ一人、回教徒のエジプト出身の十両力士、大砂嵐は断食を厳守していると聞き、テレビで見たがやはり、おなかに力が入らないのか、小兵の照強に軽々と吊り上げられて負けた。

アジアのイスラム国からの観光客の増加で、ここ数年の間に日本でのイスラム理解が進んできた。1980年代から90年代にかけてJICA(国際協力事業団=当時)の国内での研修事業に従事していた僕には、まさに驚きだ。当時は「ハラール」食といっても知る日本人は皆無に近く、事前に豚肉料理を断っていたのに、ハム、ソーセージが平気で提供だれた。夕刻のお祈り(マグレブ)の場所がなく、広島の原爆記念碑を背にして集団祈祷し、奇異の目でみられたが、今や羽田、関空、中部,新千歳など国内の主だった空港には祈祷室が設けれている。

ラマダンの期間中、イスラム教徒以外の飲食店は店の扉を閉じたり、人目につかないようにして開店している。イスラム教徒への配慮だ。また、イスラム教徒も日の出前に軽い食事をとる習慣があり、JICAの研修施設でも、その時間に食べる軽食を用意していた。僕らも昼食時には、できるだけ食事の匂いのしない場所を休憩室に選んだものだ。外国人技能実習生が研修先から無断でいなくなるケースが年間5千人にも上っている。研修受け入れ先のイスラム無理解が原因になっていなければよいのだが。


マスコミを巻き込んだ、見苦しい役人と政治家の"泥試合” 

2017-05-27 05:56:56 | 2012・1・1
森友学園問題がどうやら収まったと思ったら今度は加計学園問題だ。二つの共通点は”安倍総理”が絡んでいるかどうかの疑惑だが、国民にとっては、はっきりとした証拠もない、こんなくだらない問題で重要問題山積の国会が空転してしまっていのは迷惑だ。問題の発端は、野党民進党が入手した文科省内で配布されていた”怪文書”だ。”怪文書”は、内閣府から文科省宛てのもので、加計学園問題の扱いについては”首相の意向を配慮して”という文言が書いてあったのを朝日新聞がすっぱ抜いた。

文科省は、この文書の存在を否定し、菅義偉官房長官は”出所不明の怪文書”と切り捨てていたが、この1月、”天下り”問題で責任を取り辞任した前川喜平前事務次官が記者会見を開き”文書は私の在任中文科省幹部の間で共存していたもので、確実に存在する”と言い切った。

これに先立って読売新聞が唐突のように前川前事務次官が在任中、新宿歌舞伎町の”出合い系バー”に出没していたと報じた。読売は安倍総理から憲法改正については読売を読めと国会で推薦の言葉を頂戴している。あきらかに内閣官房が、意識的にメディアを巻き込んでの”泥試合”である。

民進党など野党4党は、前川氏の国会喚問を要求しているが、森友と違って与党は応じない。すでに前川氏は文科省を辞めた人物である。政局には大きな影響はないが、改めて行政の役人と政治家との”泥試合”が浮き彫りにされたが、白を黒といえない前川氏の言い分は正しい。しかし、教育行政トップが、その言い分は別として。いかがわしい”出会いバー”に出没していたのには驚きである。、


市場移転問題は? 都議選挙戦終盤模様なのに

2017-05-26 04:56:43 | 2012・1・1
都議会議員選挙はまだ公示前なのにまるで終盤戦模様だ。宗教関係の政党は知人友人のツテを頼って何人も訪ねてくるし保守政党の事務所からはアンケート調査を装って電話で投票を依頼してくる。昨夜も夕食後、テレビで野球を観戦していたら、電話があり、〇〇〇さんかと投票依頼があったが、苗字の〇〇は正しいが。名前の〇は読み方が間違っている。どこからわが家の電話番号を調べてきたか判らないが、これでは投票する気にはならない。

こんな状況下で、昨日、東京都は築地市場の土壌調査結果について30か所から水銀など基準値を超える有害物質が検出されたと発表した。市場はアスファルトで覆われており、安全性は問題はないそうだが、豊洲市場への移転問題とからみ、小池知決断がどう判断するかが問題だが、都では8月にもう一度再調査をやり、知事の最終決断は秋になるということだ。

都議戦の論戦の一つに自民党は豊洲市場への早期移転を掲げ、”決断できない”知事で、小池知事の「都民ファースト」に対決を迫っている。一方、「都民ファースト」は、市場問題を当面の論戦にしたくないのか、先送りしているように僕には思われる。都民の安全、安心にかかわる問題であり、拙速は困るが、、就任以来の小池知事の2020年の東京五輪パラリンピックへの政治手法をみると、市場移転問題を、知事が”もて遊んでいる”と批判されても仕方がない向きがないでもない。

それにしても、石原都政の10年は築地から豊洲への市場移転問題について何をしていたのか。築地市場の有害物質検出のニュースを知り改めてそう思う。石原都政下での最大与党、自民党の責任も重い。その自民党が、調査が完全に終らない段階で、豊洲への早期移転を叫んで大丈夫なのか。一方、小池知事も「都民ファースト」の視点にたって問題を政治化してもらいたくない。

所詮 無理な四横綱

2017-05-25 05:43:40 | 2012・1・1
横綱稀勢の里はやはり先場所痛めた肩の調子が悪く、昨日11日目から欠場した。今場所は鶴竜についで2人目の横綱の欠場だ。四横綱は平成2年11月以来16年目、久しぶりの豪華番組に期待していたが、なかなか相撲協会の思うようには行かないものだ。

四横綱は、僕が知っている昭和時代になってから72場所あったが、調べてみると、4横綱がそろって1場所元気に出場した場所は僅か12場所しかない。うち四横綱がすべて2ケタ勝利したのは、たった7場所にすぎない。僕が知っている最初の横綱の場所(昭和13年1月、5月)は、玉錦、武蔵山、男女の川、双葉山の四横綱だったが、武蔵山は5勝4敗、7勝6敗、男女の川も7勝6敗、6勝7敗と無様な成績である。

平成になってから四横綱は11場所あるが、4人が千秋楽までつとめたのは2年11月場所だけだ。(千代の富士13勝、北勝海9勝、大乃国10勝、旭富士11勝)最低なのは、この4横綱時代の平成4年5月場所で、北勝海、大乃国が初日から休場、千代の富士も1勝3敗で途中欠場、14勝1敗で結果としては優勝した旭富士の一人横綱であった。

稀勢の里は、過去に1日しか土俵を休んだことがない。それだけに今回も最後まで横綱として欠場したくなかったのだろう。しかし、横綱の相撲ではなかった。現在の相撲協会八角理事長は、横綱北勝海時代、腰を痛めて3場所連続休場し、そのあと復帰して優勝したケースがある。痛ましい姿で土俵に上がるよりは、治療に専念する方がよい。八角理事長も自分の体験を踏まえて、稀勢の里を見てやってほしい。



辞めたほうがよい 失言繰り返す政治家

2017-05-24 06:12:24 | 2012・1・1
”ガン患者は働かなくともよい”と、またまた自民党の大西英男議員が、ガン患者をボウドクする失言をした。受動喫煙禁止法をめぐる自民党の保健労働部会の席上、発言者の三原じゅん子氏に対するヤジのようだ。大西英男議員=当選2回=の名前は政治にあまり関心がない僕でも”ヤジ将軍”として記憶の片隅にある。少子化対策問題を審議していた衆院で、発言の女性議員に対して”自分が産めばよい”とか、安保法案に反対のマスコミには、広告を出すな”とか暴論をは吐き、話題になった人物だ。

どんな経歴の政治家なのかネット情報で調べてみた。選出区は東京の江戸川区が大半、大西議員はこの江戸川区で生まれ、ここで学び、若くして区議に当選、都議を経て衆院議員に選ばれて土地っ子である。江戸川区は江戸時代には、”川(隅田川)向こう”と呼ばれ正式には「江戸」の内ではないが、古くからの住民には”江戸っ子”気質が残っている。”江戸っ子は五月の空の吹き流し”-この句は、一本気の江戸っ子気質を詠んだ句だ。なんでも自分が思ったことを他人の気持ちなど考えず口に出してしまう。しかし、腹の内は吹き流しと同じく何もないという意味だ。

同じ”江戸っ子”の一人として、僕は大西議員の失言癖が解らないでもない。しかし、国民の選良の政治家としては許せない。民進党の野田佳彦幹事長は「人間失格」だと厳しく批判しているが、僕は少なくとも「政治家」としては失格である。ネットには”つける薬はない”とさえある。失言癖につける薬はないのかもしれない。辞任されほうがよい。

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総理のゴルフ友達

2017-05-23 06:27:00 | 2012・1・1
安倍総理はゴルフがお好きのようである。先般、渡米したさいにはトランプ大統領と話し合いの後、二人だけで27ホールもプレイされたという。その安倍総理が”第2の森友”と野党が騒いでいる、加計学園の理事長の主と一緒にゴルフをしている画面が最近、よくテレビ画面で拝見する。総理が休みにゴルフをするなと、ヤボなことはいわないが、2001年、当時の森喜朗首相は、ハワイ沖で四国の高校練習船が、米国の原潜にぶつけれた事故の一報を受けながらも、友人とゴルフを続けたのが、結局”命とり”となって辞任に追い込まれている。

安倍総理と疑惑の主とのゴルフ姿は、総理が否定しているように疑惑とは無関係な野党側の”印象”政略と思うが、わが国では、まだまだゴルフはお金持ちの遊び、おカネのやり取りがからむ印象が強い。インターネットの「東洋経済オンライン」によると、日本のゴルフ人口はここ20年ほどで最高時の三分の二に減り、それに伴って関連市場も一時の景気ではないようである。先日、札幌で昔のゴルフ仲間と会った時の話では、平日なら1日3000円でプレイできるゴルフ場もでてきたという。それでも東京ではまだ金持ちの遊びである。

現役から引退して20数年、僕は一度もゴルフをしたことがない。道具も古道具屋に売って手元にはない。周囲の友人たちと会ってもあまりゴルフの話をしたことはない。しかし、現役時代は仕事とも関係があって週に一回はプレイしていた。働き盛りの世代が、健康維持のため、週末の休みにゴルフするのは理解できる。しかし、真偽は別として、疑惑のネタにされるような、友人、知人とは公人はプレイを避けるべきである。

四本柱があった昭和16年夏場所の想い出

2017-05-22 06:13:17 | 2012・1・1
昨日のNHK大相撲中継の中入り前の合間に76年前の昭和16年夏(5月)場所のカラー化された古いフィルムが紹介された。大東亜戦争が始まる7か月前の貴重な記録だ。双葉山、男女川の二横綱、安芸ノ海、羽黒山、前田山、五ツ嶋の四大関時代で、羽黒山が14勝1敗で優勝した場所である。僕は小学校5年生だったが、友人兄弟二人と家族に連れられて、8日目、両国の旧国技館で観戦している。それだけに往時が想い出され嬉しかった。

旧国技館は、両国の江戸時代からの相撲ゆかりの地、回向院の境内にあった。明治42年(1902年)に建てられた洋式の4階建て大鉄傘で1万3千人も収容された。僕は父が相撲記者をしていた関係で、戦前子供のころ、花相撲をよく見に行った。本場所とは違って力士が土俵に向かう東西の花道の桟敷席席には造花が飾れていたりして華やかであった。

昨日、NHKのフィルムを見て、今と一番変っていたのは、まだ土俵の上に屋根を支える四本柱があったことだ。四本柱は戦後昭和27年、テレビ放送が開始されるに当たって撤去された。それ以前には柱の横に検査役が座っていた時代があったそうだが、僕は知らない。番組のなかで、勝負に物言いがつき、30分にわたって審議されたことが紹介されていたが、軍靴の音が次第に大きくなってきた時代だったが、まだ、のんびりした時代でもあり、父の日記二よれば、初日の打ち出し時間は夜の8時半とある。しかし、一方では父は、前線に送る番組の録音放送にも出ている。カラー化されて往時の記録は、いっそうリアルに感じたが、力士たちの両腕や足に白い包帯やサポーターが見られなかった。当時は年二場所(1月、5月)東京だけの開催だったからであろうか。その意味では、いまの力士たちの”働き方”に問題があるのではないだろうか(笑)。