「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

「北」のミサイル発射と頻発する漂着船

2017-11-30 06:03:25 | 2012・1・1
北朝鮮がまたもやミサイルを発射した。”全米土を攻撃できる”新型のICBM(大陸間弾道弾)と豪語している。国連の数重なる反対決議も「北」にとっては”蛙の面(つら)に水”だ。落下地点を水域にもつわが国にとっては危険極まる迷惑千番なことだ。政府は早朝から緊急閣僚会議を開き、情報収集、対策を協議したが、なにか国民にはそれが”ルーテイン”に見えてきたのはこわい。そんな中で、昨日は、ミサイル発射に対して政府はJアラート(瞬時緊急システム)は発動させなかった。安倍総理によると、今回は早い段階から「北」の動向が把握されていたからだという。早朝寒空の下、關係住民が避難せずに済んだ。

政府の情報収集能力が進んだことは喜ばしい事だが、気になるのは最近「北」の漂着船が日本海沿岸に漂着するケースが増えていることだ。先日秋田県の羽後本荘の海岸に8人の漁民が乗ったイカ釣り漁船が漂着、無事保護されたが、同じような「北」からとみられる遺体を乗せた舟とか破損した舟などが佐渡島や男鹿半島の海岸でも発見されているが、今度は北海道の松前市沖の松前小島という無人島にも10人が乗った漁船が発見された。悪天候で避難していたのだという。

頻発する漂着船、何か「北」国内に起きているのだろうが判らない。米国全土を攻撃できると豪語しながら一般住民の生活はどうなのか。拉致問題が未解決、その解決の糸口にもなればよい。漂着漁民を通じて「北」の一端が知りたいが。証拠品の漂着漁船が係留の不備から沈没してしまったいう。松前の漂流舟はどうするのだろうか。一時避難をそのまま受け取って、食料を与えただけで釈放するのだろうか。国際的な常識が通じない国である。

中国の”トイレ革命” 日本では!?

2017-11-29 05:45:25 | 2012・1・1
中国の習近平国家主席が、今、中国政府が進めているトイレ美化運動をさらにスピードアップさせ”トイレ革命”を達成せよと号令したたという。中国には香港以外行ったことがないが、トイレの汚さは世界でも冠たるものだという。そして悪評なのは、知らない人間同士が境のないトイレで”連れション”するトイレもあるという。水洗トイレもあまり普及しておらず、習近平主席は地方視察すると必ず水洗の有無を質問するという。

わが国はどうだろうか。東京の区部でも前回五輪の時はまだまだ下水道が整備されえおらずわが家でも”肥えだめ”式で、”田舎の香水”のバキューム.カーが走っていた。さすがに今の日本は下水普及率90・3パーセントで、よほど山奥に行かないと”肥えだめ”式はない。しかし、30余年前、1990年代、JICA(国際協力事業団)の開発途上国研修員を連れて国内旅行をしていた時は地方ではまだ”肥えだめ”式が多かった。

日本のトイレが清潔なのは世界でも有名だが,問題なのは昔ながらの便器である。文部省の調査によると、公立小中学校の洋式便器の普及率は43パーセントと半分にも満たない。戦前生まれ和式便器で育った僕でも加齢とともに、洋式でないと困るようになった。おそらく和式は座るのになれていない外国人には不便に違いない。

2020年の東京五輪パラリンピックを前にして、東京では色々”おもてなし”の案が検討されているが、トイレについては語られていない。とりあえず、関連施設のトイレ便器をすべて洋式にし、出来れば有料でもよい。外国人が大勢訪れる観光地には多目的トイレを設けたらどうであろうか。最大の”おもてなし”である。


国会質疑時間のの与野党配分の再考を

2017-11-28 06:27:20 | 2012・1・1
衆院予算委員会の模様をNHKテレビが中継している、昨日初日は与党自民党、公明党4人と野党立憲民主党2人が質問に立ったが、正直言って、与党議員の質問は”よいしょ”が多く、画面に映る与党議員の中にも、首筋が凝ったのか、首を回したり、生あくびを咬みおろした議員がいた。僕も申し訳ないが、与党議員の質問はスルーした。

野党のトップをきって立憲民主党の代表代行、長妻昭氏が”新しい政党”ですと冒頭、断り書きして質問に立ったが、内容は旧民主党時代と同じで、憲法改正問題については”九条改悪反対”に終始して”書生っぽ”論議の域を出なかった。「森友」「加計」問題の追及もマスコミ報道の受け売りで新味がなく安倍総理から”真摯な丁寧な”説明をするという答弁を引き出したに過ぎなかった。

長妻氏の質問の中で、僕が同感したのは、今国会から与野党の質疑時間の配分が変り、与党の時間が長くなったことだ。野党がやたらに細分化した結果なのだろうが、僕の印象でも”よいしょ”質問が多すぎる。そうかといって野党の時間が多すぎるのも困る。今日も朝9時から昨日に引き続き、立憲民主党、そのあと希望の党4人、共産党1人、日本維新の党1人の質問があり、NHKがナマ中継をする。これを全部視聴するのは至難の事だ。

大相撲の横綱、白馬冨士の暴行事件の民放番組と違って面白おかしく国会中継するわけにはいかないが、NHKのお座なりのカメラ配置は何とかならないか。さすがに最近は居眠り議員は見当たらないが、それに近い議員もいる。カメラへの露出度も不公平である。

樹齢600年 品川寺の銀杏(ぎんなん)

2017-11-28 05:45:45 | 2012・1・1
秋の大祭が開催中(28日まで)の”竈(かまど)の神様”海雲寺、千体荒神殿に参拝した後昨日、老妻が同じ旧東海道筋にある真言宗の古刹、品川寺にも参詣、境内にある樹齢600年の公孫樹(いちょう)から取れた銀杏(ぎんなん)を買ってきた。品川寺の門前にある露座の地蔵尊前の店で、開運除厄の縁起ものとして売られていた。一袋、300円。

驚いた政治家のアフリカ認識 山本幸三元自治大臣の失言

2017-11-27 05:34:04 | 2012・1・1
”博物館の学芸員はガン”など失言癖の多い山本幸三元自治大臣が、今度は”なんで、あんな黒いのとつき合うのか”と失言した。すぐ発言を撤回したが、度重なる失言、この政治家の頭のどこかに、自分が一番偉くて他人を蔑視する偏見があるのではないか。

アフリカは日本からは遠く、確かに関心度は薄い。僕の場合はアフリカで1年に一挙に16か国が独立した1960年の”アフリカの年”の時代、新聞社の外信部に勤務していたし、1990年代、JICA(国際協力事業団)の研修監理員として、直接、スーダン、ケニア、ナイジェリア、コンゴ、レソトなど十数か国の研修員と接して一般の人よりはアフリカ通である。しかし、国連加盟53か国の名前をとっさに言えといっても半分程度である。

”アフリカの年”以前の日本人のアフリカ認識といえば、当時、産経新聞に連載され人気のあった、日本人少年とマサイ族との間のジャングルの中の冒険物語「少年ケニア」(山川惣ニ)程度であった。団塊の世代の山本大臣が「少年ケニア」を読んだかどうか知らないが、山本大臣の発言は半世紀前の「少年ケニア」の感覚である。米国のオバマ前大統領の父方のご先祖がケニア出身であることは大臣はご存知だと思うが。

わが国は音頭をとって隔年にアフリカ開発会議(JICAD)を開催、今年も安倍総理と岸田外相(当時)がナイロビの総会に出席している。このところ、立ち消えになっている国連安保理常任委員会入りにはアフリカ53国の票は必須である。元閣僚とはいえ、山本氏の失言は信じられないし許せない。

白鵬は優勝したけれど後味悪い大相撲

2017-11-26 05:43:57 | 2012・1・1
大相撲九州場所は千秋楽を待たず横綱白鵬の40回目の優勝が決まった。未踏の大記録であり、諸手をあげて讃辞を送りたいが、何か今一つ後味の悪い場所だった。4横綱2大関の豪華番付を売り物にしながら、早くも初日から鶴竜が休場、3日目からは連敗の日馬冨士がそして、さらに稀勢の里までがケガを理由に欠場した。また先場所に続く1横綱である。大関陣も高安が12日目に休場、今日千秋楽の三役そろい踏みは6人のうち横綱大関は白鵬、豪栄道二人という寂しさだ。

看板に偽りありである。その土俵に輪をかけたのは、場所中に発覚した日馬富士の幕内力士、貴ノ岩に対する暴行事件をめぐる相撲協会内部の対応の拙さだ。本場所中というのはある程度わかるが、理事の一人で、巡業部長という要職にある貴乃花親方が、自分の部屋の貴ノ岩が被害者なのに何故、事件を協会に知らせず警察に事件として届け出たのか理解に苦しむ。

さらに理解できないのは、貴乃花親方が、協会側からの貴ノ岩への聴取要請に対して拒否していることだ。マスコミの報道によると、貴ノ岩は同じモンゴルの元先輩力士、旭鷲山とは電話で色々事件について話をしているようだ。本場所が終わって、相撲協会では、場所に出場していた力士からも話を聞くらしいが、貴ノ岩の聴聞を親方の貴乃花が拒否していたのでは話は前に進まない。

貴乃花親方は、相撲協会が公益財団組織であるのをご存知ないのだろうか。その協会の運営に当たる理事の一人である。マスコミが伝える貴乃花親方の言動がその通りであるならば、あまりにも子供じみている。問題が協会内部の勢力争いならば、争う土俵が違うのではないだろうか。

プレミアム.フライデー ブラック.フライデー そしてホワイト.フライデー

2017-11-25 06:02:42 | 2012・1・1

毎月最後の週の金曜日はプレミアム.フライデーであったはずだ。世間にうとくなった僕でもたしか今年の春ごろから経済産業省、経団連官民あげて、個人消費を喚起しようと始まった記憶がある。しかし、僕の周辺では”笛吹けども踊らず”あまり関心がないし、その効果も上がっていないようだ。

昨日はそのプレミアム.フライデーであると同時にブラック.フライデーであった。ブラック.フライデーとは、海の向こうの米国では感謝祭(11月第4木曜日)の翌日の金曜日で、クリスマス商戦の開始される日だそうである。テレビの画面をみると、今年は好景気なようで量販店も小売店も買い物客で賑わっていた。わが国も昨年からイオン系列店が、これにあやかろうとブラック.フライデーセールを開始、わが家の新聞チラシにも入ってきた。

ブラック(黒)は黒字の黒からきているそうだが、日本では忌み嫌う色。それを意識したのか、東京ではイオンと競争相手のサミット.ストアーでは”ホワイト.フライデー”セールのチラシを入れてきた。白色の商品をそろえて安売りしようというものだ。果たして、その効果のほどは。黒が買ったか白が買ったか。

ブラック.フライデーは年に一度の行事だからよいが、プレミアム.フライデーは毎月の事である。折角のアイディアも今のところ”働き方改革”の中で公務員や大手会社社員の週末の”早やひき”日ぐらいの効果しかない。狙いとした消費拡大にはつながっていない画餅である。

桑港(サンフランシスコ)のチャイナタウンの慰安婦像

2017-11-24 06:11:27 | 2012・1・1
♯ 桑港(サンフランシスコ)のチャイナ.タウン(作詞佐伯孝夫 作曲佐々木俊一)
  桑港のチャイナ.タウン 夜霧にぬれて 泣いている泣いている 夢紅く誰を待つ柳の小窓
  おぼろな瞳花やさし 霧の町 チャイナタウンは恋の町 

昭和26年(1951年)NHKの第一回紅白歌合戦で紅組の渡辺はま子が歌った大ヒット曲である。改めて詩を読んでみて僕は33年売春禁止法以前、日本の各地にあった赤線(売春街)の賑わいを想い出した。26年のサンフランシスコ条約以前であり、作詞家の佐伯孝夫が渡米して作詞したとは思えない。多分、”柳の小窓”の言葉などの連想から桑港のチャイナ.タウンの売春街を想像したものであろう。

その桑港の中華街に、現地の中国系市民が戦時中日本軍によって「性奴隷」にされたという三人の少女像と碑文を建て、市に寄贈した。桑港と大阪市は姉妹都市関係にあり、この動きに強く抗議していたが、中国系の市長は市議会の決議文書に署名した。少女像はソウルの日本大使館前にある慰安婦像と異なり、「性奴隷」にされたという韓国、中国、フィリピンの少女像だが、歴史書のどこを紐説いても日本軍が現地の女性を拉致して「性奴隷」にした事実はない。あったのは、当時、日本国内では合法であった「遊郭」の戦地版である。

桑港の人口の20パーセントは中国系市民だという。中国系の市長はおそらく選挙対策から、慰安婦像の寄贈を承認したのであろうが、大阪市とは友好親善の姉妹都市関係にある。大阪市長が抗議して関係を撤回するのは当たり前である。政府も”最終的、不可逆的”としながらも、韓国の慰安婦問題が依然、くすぶり続けている現状を黙視してはいけない。桑港の少女像の拡散に手を打つべきである。

連夜停電が続いた70年前の勤労感謝の日の頃

2017-11-23 06:11:39 | 2012・1・1
今日11月23日は「勤労感謝の日」の国民の祝日である。戦後すぐの昭和22年まで、この日は「新嘗祭」(にいなめさい)といって、この年できた新穂を神に捧げ、収穫に感謝する皇室の祭儀で、国民もこれにあやかって祝日だった。「勤労感謝の日」と名前が変わったのは23年の祝日法の改正以降である。子供だった戦前昭和の記憶には「新嘗祭」は10月17日の同じような名前の「神嘗祭」(かんなめさい)と共に懐かしい。ただ、子供には、二つとも皇室の昔からのお祝い日で、嘗め(なめ)が舐めを連想させたぐらいの認識、ただ学校が休みなのが嬉しかった。

「エメラルド婚」を迎えられたエリザベス女王の70年前のご成婚当時の事が知りたくて亡父の日記を読み返して見た。戦後すぐの時代で、粗末な仙花紙で、記述欄も少ないが、連日、停電下、豆ランプの下で夜なべの手内職をしていた。亡父は当時65歳、年金などなく貯金のなし崩し生活をしていた。極端な電力不足から、家庭での電熱器使用は禁止され、一家の電球は60ワット一つだけという制限だった。電力不足から街の銭湯は開店休業、父と僕は電車に乗り、多摩川を越えて新丸子(川崎)まで週に一度入浴に通っていた。

「一億総参加社会」が政府のスローガンである。アベノミクスの効果があってか、このところ有効求人倍率は都会では改善されている。職種によっては人出不足現象だそうである、80歳半ば過ぎの僕には無関係だが、70年前、豆ランプの下で手内職した父の時代のようなことはない。もって好しとすべきかもしれない。

在位で迎えられる天皇陛下のダイヤモンド婚のお祝い

2017-11-22 05:40:03 | 2012・1・1
政府は来月皇室会議を開き、天皇陛下の譲位や改元の日程などを決めるが、産経新聞によると、安倍総理は平成31年(2019年)5月1日を推す意向だとのこと。もしその通り決まれば、今上両陛下は在位中に、ご結婚60年の「ダイヤモンド婚」をお祝いできる。両陛下がご結婚されたのは、昭和34年(1959年)4月10日だから、明後年で60年にあたる。陛下の退位が決まってから、出来れば在位中に「ダイヤモンド婚」をと願っていた一人としてご同慶の至りだ。

海の向こうの英国では先日(11月20日)エリザベス女王がフィリップ殿下との結婚70年の「エメラルド婚」のお祝いがあった。女王91歳、殿下97歳のご長寿。長い英国の歴史の中でも初めての記録だそうだ。国によって、しきたりが違い、ご高齢でも女王は退位されていないが、お二人とも最近は公務からほとんど離れておられるようだ。

超高齢化時代でも結婚50年の「金婚式」を夫婦そろって祝うのは少ない。いわんや「ダイヤモンド婚」や「エメラルド婚」は稀有に近い。天皇皇后両陛下は、御元気で最近も九州の離島を旅行されている姿をテレビで拝見した。出来れば、在位を続けて頂きたい気持ちもあるが、戦中戦後の激動の時代を生きてきた同世代として、ここは余生を楽しまれて貰いたい。ただ一つお願いしたいのは、昭和天皇以来とだえている靖国神社参拝を上皇として復活させて頂きたい。数少なくなってきた戦争体験者としての願いである。