「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

無病息災 この一年に感謝

2019-12-31 04:47:53 | 2012・1・1
平成から令和へと移ったこの一年が今日で終わる。加齢と共に月日の流れが加速度を増してきた感じだ。昨年の「一年の漢字」は「災」であり、今年は転じて「福」を期待したが、巨万の富は舞い込んでこなかった。だけでも、この一年わが家は無病息災、一家安全であり、もってよしとすべきであろう。感謝 感謝。

歳末恒例、新聞の十大ニュースにならって今年のわが家の十大ニュースを選ぼうとしたが、残念ながら直ぐ頭に浮かんでこない。若い時は挙げるのに十指でも足りなかったが”閉じこもり老人”には一年365日、ほとんど変化がないのだ。海外旅行は無論のこと、国内の旅にも一回も出かけていない。友人知人との集まりへの参加も数少なくなってきた。

そんな”無味乾燥”な生活の中で唯一つの”味付け”は、毎日のブログを通じての社会との接触である。13年前の2006年、75歳の誕生日を期してボケ防止に始めた小ブログはすでに今年5000日を越え、毎日1000人以上の方が閲覧してくれている。僕は毎日の自分のブログのランキングの上下に一喜一憂している。

そのブログのランキングが今年飛躍的に上がった。昨年までは2000台から3000台でであった週間ランキングが今年は常時2000台で、1000台も50日記録した。10年前は100,000位から表示されるランキング入りしたことがなかった。やはり継続は力なりである。

ちなみに今年のベスト.ファイブは次の通りだ。
①  842位   一張羅 80年前の七五三  11月17日
②  1048位   心配な老人蔑視と偏見   9月22日
③  1139位  札幌のヒグマ 東京の油蝉  8月15日
④  1432位   心配なバリ島の女性の一人暮らし 11月27日
⑤  1495位  存在しなかったジョクジャの日本軍陣地 6月24日



「心のバリア.フリー法」というが

2019-12-30 05:53:48 | 2012・1・1
政府が高齢者や障害者の自立を支援するため、来年の五輪パラリンクを前に「バリア.フリー法の一部改正を検討しているという記事が産経新聞(12月29日付首都圏版1面)に載っていた。その中で”心のバリアフリ”と僕には聞きなれない言葉が出てきた。記事を読んでもよくわからないが、「バリアフリー法」には、公共交通機関の階段段差を対象にした「交通バリアフリー」と不特定多数の人が利用する病院、デパートなど対象にした「ハートバリア.フリー」の二つがあって、”心のバリアフリー”はハート(heart)の訳のようである。

”心のバリアフリー”と訳すと身障者(4級)要介護2の年寄りには意味がよく分からない。産経の記者もよく理解していないのではないか。電車やバスの中で若い人が恥ずかしさから高齢者に席を譲らない、その気持ちの改革、ソフト面からの改革とも受け取られる。一方、高齢者や身障者の身体の不自由を体感して貰う用具を配置するという。悪いとは言わないが、どうも机上の作文のように思えてならない。

靖国神社は五輪パラリンピックの外国人観光客と関係ないのかもしれないが、神社にも寄りの九段下駅出入り口にはエレベーターはないし、下りのエスカレーターもない。都心部では足元の階段段差は整備されてきたが、年寄りが頼りとする手すりとなると不便だ。年寄り、身障者の目で点検したらどうか。



最終的 不可逆的合意ではなかった日韓慰安婦合意

2019-12-29 06:33:42 | 2012・1・1
韓国の憲法裁判所は27日、慰安婦問題をめぐる2015年12月28日の日韓合意は憲法違反だとして元慰安婦が起こしていた訴訟を全員一致で却下した。当然の判断だが、問題なのは憲法裁判所がこの合意を条約締結の手続きを踏まない、単なる政治的なものと判断していることだ。

4年前のことだから記憶に新しいが、ソウルの日韓外相会談の後の記者会見で岸田文雄外相と尹炳世外相が握手を交わして合意が発表された。”最終的 不可逆的合意”のうちあまり聞きなれない”不可逆的”の言葉が耳に残っているが、具体的に問題の一つ、ソウルの日本大使館前の慰安婦像の撤去については曖昧の表現であった。

わが国は合意は“最終的 不可逆的”なものとして慰安婦への支援事業に10億円を拠出しているが、韓国は憲法裁判所の判断のように、合意は国際間の条約ではない、政治的なものとして判断(これもおかしな話だが)縛られないというのだろうか、慰安婦像は撤去されるどころか増えるばかりだ。

岸田外相(当時)は日韓会談に先立ち、慰安婦問題に一汗かいて努力してくると語っていたが、韓国の現状はその一汗がムダ汗であった。徴用工の問題でまた解決済みの問題を突き付けてきている。これは1965年の日韓基本条約で解決済みである。慰安婦合意は、内容を成文化しなかったのは外交的失敗だったかもしれない。約束事を守らない国なのだ。








給食”残飯”の持ち帰りと”食品ロス”

2019-12-28 08:56:32 | 2012・1・1
大阪府堺市の定時制高校の教諭(62)が学校給食で残ったパンや牛乳を家に持ち帰っていたとして市教委から減給3か月の懲戒処分を受けた。教諭は過去にに持ち帰った分として31万円を支払い退職した。これをめぐって是か非か色々な意見が出ているが、戦中戦後の食糧難時代を経験している僕ら老夫婦は、どうせ捨てるのだと教諭に同情的だ。

教諭は年齢からいって、食糧難は体験していないが、その名残の昭和の給食時代で育っている。脱脂ミルクからテトラポット型の牛乳、鯨肉の立田焼き、コッペパン、カレーライスがご馳走の世代だ。今の飽食時代と違って”もったいない”気持ちがあったのだと思う。

どうみても堺市教委の処分は厳しすぎると思い調べてみたら、20年ほど前の平成8年、堺市では学校給食で大腸菌0157の中毒事故がり、学童2000人が罹り3人が死亡している。市民にとっては忘れられない事件だ。こんな背景の中での教諭の持ち帰りであり、わからないでもない。

ユニセフによると、世界の飢餓人口は8憶2000万人、9人に一人は飢えに苦るしんでいるという。わが国も恵方巻やクリスマスケーキの売れ残りから、食品ロスの無駄に気がつき始めてきた。その意味で今回の堺市の話は食品ロスを考えるのにはよい機会である。




高齢者への介護職員の虐待 人出不足だけが原因か

2019-12-27 07:22:38 | 2012・1・1
厚労省の発表によると、介護施設職員による高齢者への虐待行為が平成30年度、全国で621件あった。これは前年度の520件より21%増の過去最高だとのこと。ショッキングなのは被害者の85%が認知症の老人で死者まで出ている。この背景について、深刻な人出不足による職員の負担増があると指摘されているが、ただそれだけであろうか。

たしかに介護という仕事は大変な仕事だ。要介護2の僕も今、週1回、介護施設でリハビリの通院サービスを受けており、その一端をかいま見ているが、被害の大半は滞在型施設のそれも特別養護老人施設(特養)で起きている(全体の34.9%)。特養とは関係者以外には分かりにくいが、社会福祉法人や地方自治体あ経営する公的施設で有料老人施設に比べて利用料金が安い。それだけに入居希望者が多く介護度の高い要介護4,5に限られている。

介護福祉職は慢性的な人出不足だという。仕事の内容に比べて報酬が安すぎるからである。一方では売り手市場という声もある。たしかに認知症の老人が多く、介護度の高い特養施設と僕が世話になっているリハビリ施設では介護の密度が違う。認知症老人への介護は特別手当を出すなど仕事のを細分化し、報酬を決めるなど対応を考えてはどんなものか。




IR汚職議員逮捕 安倍政権の責任

2019-12-26 05:17:36 | 2012・1・1
IR(統合型リゾート施設)参入がらみで中国企業から300万円の収賄を受けていた容疑で自民党の秋元司議員が東京地検特捜部に逮捕された。秋元議員は容疑を否定しているが、いち早く自民党に離党届を出し受理された。容疑がないなら、そんな必要はないと思うのだが。秋元議員の派閥のボスで党の幹事長の二階俊博氏の発言もおかしい。秋元議員はかって安倍内閣のIR担当の内閣府副大臣で、IR推進法成立の際の衆院内閣委員長だった人物なのに、安倍内閣は関与していないし責任はないと記者会見で語っていた。

その二階幹事長の”舌の根も乾かぬうち”に、東京地検特捜部は25日、同じ自民党議員の白須賀貴樹氏と前議員の勝沼栄氏の地元の事務所を秋元議員の贈収賄事件の関連で家宅捜索した。二人は平成29年、秋元議員が今回の事件で収賄容疑で逮捕された中国企業の本社のある深せんへ旅行した際同行していた。白須賀議員は政府の政務官であった。

IRは安倍内閣の成長戦略の目玉の一つである。その直接の担当の副大臣が進行中の事案なのに何人もの同輩議員を連れて一企業を視察するのは如何がものか。軽率にもほどがある。安倍総理自身は直接関与していないかもしれないが、責任がないとはいえない。長期内閣の驕りと油断である。





クリスマス リハビリ“納め”

2019-12-25 13:20:16 | 2012・1・1
今年の僕の十大ニュースのトップは9月から始めた膝のリハビリだが、今日で終わりだ。お陰で経過は良好だ。来年は1月8日から始まる。来る年も転倒しないよう気をつけよう。写真は施設の玄関前のクリスマス.ツリー。

体力テストがあった戦時下の中学入試テスト

2019-12-25 05:50:39 | 2012・1・1
スポーツ庁令和元年、全国の小学校5年、中学校2年の男女生徒を対象に耐力テストを実施したが、男子5年生は実技8種目を80点満点と数値化したところ53.6と過去最低値だったという。これについて関係者の間では、子供たちがスマホやテレビ.ゲームなどに熱中し、外でスポーツしたり、遊んだりする時間が少なくなってきたからだとみている。

たしかに東京などの都会では放課後、子供裁たち戸外が遊ぶ姿がめっきり少なくなった。古い話で恐縮だが、昔、僕らが子供だった頃は、木枯らし吹く一番寒い今の時期でも子供たちは霜焼けの手を息で温めあがら”おしくら饅頭”などに興じたものだ。今は塾通いの子供たちが手をポケットにして寒そうに開塾を待っているが、昔は学校によってはズボンにポケットをつけるのさえ許されなかった。

”撃ちてしやまん”の昭和18年の東京の中学校(旧制)入試は筆記試験はなく、口頭試問に体力テストであった。腕立て伏せ何回、懸垂が何回できるかがテストであった。今でも覚えてるが、僕は自宅の廊下の両端の桟に木刀を渡し,これにブル下がって懸垂の練習をした。

体力テストの結果の低下が将来どんな影響をもたらすのか。鈴木大地スポーツ庁長官は”(結果)を重く受け止めている”と記者会見で語っているが、昔から”文武一体”という言葉もある。体力がなければ何事も出来ない。



IR(統合型リゾート施設)誘致と増え続ける北海道の中国人

2019-12-24 05:14:13 | 2012・1・1
IR(統合型リゾート施設)の誘致をめぐって中国資本が現金数百万円を無届けで日本国内に持ち込んだ容疑で、自民党衆議院議員で、内閣府のIR担当副大臣だった秋元司氏の議員宿舎や関係事務所などが東京地検特捜部の捜索を受けている。捜査中の事件で全容は判らないが、産経新聞の報道によると、この誘致運動に絡んでか中国資本のブローカー北海道の留寿都(ルスツ)村を訪れ関係者と会っていたようだ。

僕は札幌冬季五輪の頃約10年間、北海道のテレビ局に勤務、留寿都にも行ったことがあるが、当時は道民の一部にしか知られないスキー場であった。今でも人口は2000人足らず、場所によっては人口ゼロの消滅集落もあるが、ここ数年の外国からのでスキー観光客ブームで急速に発展している。留寿都ではその観光客の大半は中国人だという。

中国人観光客が多いのは留寿都だけではなく、今や世界的にもセレブな観光地になったニセコをはじめ、有名スキー場にも中国人の姿がみられるという。事実、一昨年僕は夫婦で函館、札幌三泊四日の観光旅行したが、乗ったJR北海道の特急列車では英語と一緒に中国語で案内放送していた。

観光客ならもとより、熱烈歓迎だが、産経新聞の連載記事”北海道が危ない”「異聞北の大地」によれば、中国資本が次々と土地を買い占めている。昨年来日した李克強首相が二日間も札幌に滞在したことも気になることだ。IRの設置は閣議決定事項であり、いずれどこかが誘致することになるが、自然豊かな北海道よりは別な地にしてもらいたいものだ。



気候変動 "コーヒーが消える日”

2019-12-23 06:19:38 | 2012・1・1
この暮に来て知り合い二人からコーヒのプレゼントがあいついで届いた。お一人はブログで知り合った札幌に住む「天声薪語」の管理者、”頑固親爺”で、毎年大晦日に年越そばを贈って頂いているが、今年は奥方の体調が悪く、ご自慢のツユができないからと、かわって”頑固親爺"ご自慢、ご自煎のコーヒをレターパックに入れて贈ってくれた。(写真)

もう一方はいつも僕に資料を提供してくれているS氏からで、資料に添えて、インドネシアからの帰国土産のアラビカ.モカ.コーヒを贈って頂いた。わが家は一挙に”コーヒ―大臣”になり、豊かな気持ちで新年を迎えられる。(写真)

気になったのはS氏から頂戴した資料の「日経ビジネス」の”コーヒーが消える日”
という記事だ。最近の気候変動で、コーヒー豆の産地である、赤道を挟んで南緯、北緯25度地域で干ばつや病気が発生、2050年には半減する恐れがあるいうのだ。日本のコーヒー.メーカー「キー.コーヒ」ではインドネシアのスラウェシ島の農園で、その対策として、世界コーヒー研究機関(WCR)の協力で研究を始めているという。

僕は”コーヒー通”ではないが、大のコーヒー好きだ。戦前の子供時代と戦争直後は別として、コーヒを欠かしたことはない。この地球からコーヒーが消える日はないと思うが、気候変動を理由に価格が上昇するのは庶民にとって困る。