平成の御代は今日、4月30日、天皇陛下の「皇位礼正殿の儀」の国事行為によって終わりを告げ5月1日午前零時から年号は「令和」に変わる。31年間の平成の御代を振り返ってみた。東日本大震災(平成23年)関西淡路大震災(7年)をはじめ自然災害も多かった時代だが、戦争を体験している僕ら昭和1ケタ世代にとっては、はるかに幸せな時代であったように思う。
昭和天皇が崩御されたとき(1989年1月)僕は57歳であった。当時日本の社会はまだ55歳定年制で、その意味では僕は”第二の人生に”に入っていた。30年間勤務したサラリーマン生活を50歳の時止め、自由勤務の仕事に切り替え、60歳から厚生年金の受給を始めた。平成5年から頂戴しているから、平成の28年間、僕は年金を頂戴している。
振り返ってみると、僕ら世代は産まれたとき(昭和6年 満州事変)から中学3年(20年)までの少年期戦争で、空襲に会い、軍需工場へ動員されたりしている。戦中から戦後にかけて食糧不足から飢えに近い状態も体験してる、”もはや戦後ではない”(昭和31年国民経済白書)といっても年間の国民所得は1000ドル(36万円)以下であった。
それに引き換え、平成時代、僕は33回も海外旅行をしている。そのうち22回は,本を執筆するための旅行だったが、昭和の64年間には7回だけである。僕は平成年間に、膀胱がん4回、大腸がん2回、膝の人工関節置換手術など9回も入院したが、医学の進歩でこうして何とか元気でおられる。平成は昭和に比べれば、はるかに幸せだった。