南シナ海に戦雲の兆し? 中国が海底石油・ガス掘削作業を開始
ベトナム艦船と衝突。米国も非難、フィリピンは中国漁船6隻を拿捕
中国は南シナ海の西砂(パラセル諸島)で、一方的に海底油田の掘削を開始したと5月3日に通告した。 ただちにベトナムは抗議し、ファム・ビン・ミン外相は船舶の撤退を要求した。「この行為は国際法に違反する」。現場はベトナム沖120キロである。
5月6日、米国のサキ報道官は「係争海域で中国が石油掘削を決めたことは挑発的であり、地域の平和と安静に裨益しない」と非難した。
同日、マニラを訪問していた小坂憲治参議院議員(日比友好議員連盟会長)はアキノ大統領と会見し、「(スカボロー岩礁などの問題で)フィリピンが国際裁判所に提訴していることを支持し、また新米比安保条約は地域の安定に寄与する」と踏み込んだ発言をした。
この日、フィリピン海上保安隊はハーフムーン礁で不法操業していた中国漁船6隻を拿捕したと発表した。
同礁はフィリピンのパラワン島から100キロ。
現在水面下で動いている日本、ベトナム、フィリピンの三国連携は、迅速にかたちとなって現れるかも知れない。
そして5月7日、西砂の当該海域でベトナムの艦船30隻vs中国艦船80隻ににらみ合いのあと、中国が放水を開始した。
中越戦争の前段階かと思われる艦船の衝突が数回繰り返され、緊張が高まっている。(宮崎正弘氏のメルマガより)
★ その他のニュースですが
自民・野田氏 安重根記念館「容認できない」と抗議2014.5.8 00:39 [自民党] (共同)
中日友好協会会長の唐家●元国務委員は7日夜、自民党の議員連盟「アジア・アフリカ問題研究会」(AA研、会長・野田毅元自治相)メンバーと会談し、中国共産党序列4位の兪正声・人民政治協商会議主席が9日に野田氏らと会談すると伝えた。
野田氏は会談で、中国が韓国の提案を受け黒竜江省ハルビン市に開設した安重根の記念館について「首相経験者である伊藤博文の暗殺者であり容認できない」と抗議し、是正措置を取るよう要求した。唐氏は「安重根は朝鮮独立を目指した義士だが、関係部門に伝えたい」と述べた。
中国共産党は5日に序列3位の張徳江・全国人民代表大会(国会)常務委員長が、自民党の高村正彦副総裁が率いる超党派議員団との会談に応じたばかり。
安倍晋三政権とは首脳や閣僚間対話を拒むものの、自民党も含めた国会議員との対話を通じて沖縄県・尖閣諸島や安全保障問題で安倍政権の軟化を促す中国側の姿勢が鮮明になった形だ。(共同)
●=王へんに旋
★ 中国の情勢は国内も大変で、きたる「天安門事件」の日。何が起こるか、習近平の恐怖政治はいつまで続くのか、また中国孤立もあり、ヨーロッパはどう動くのか、日本としては国内を護らねばならないと思う。多くの中国人がいるのだから、その危機も考えておくべき。