【言いたい放談】強まるEUの遠心力、ドーピングと米露の暗闘[桜H29/12/7]
今回は、ドイツ連立政権の枠組みにも影を落とすギリシャ処理や、EU離脱の動きを見せるイタリア、ドーピング制裁をめぐっての米露の暗闘などについて話し合っていきます。(動画の解説)
<走り書き>・・・ギリシャはおカネがないのでドイツからおカネを取りたい、フランスのマクロンの動き、イタリアも欧州銀行のトップがイタリア人でお札を刷ってもダメでイタリア人はEUから出ようか、と言っている。「働き方が全然違うから」とクライン女史。バルト三国はロシアがチョッカイをかけ、アメリカがロシアいじめをしようと、オリンピックの会長がドイツ人のバッハでプーチンのことを好きみたい。ロシアがスノーデンを抱えたことも気に入らない。トランプは選挙中には仲がよかったというが真ん中にスノーデンが挟まっていた。嘘のニュースはすぐピンとくる。日本だって同じ、みんな「操作」よ。
水島氏は大相撲の白鵬叩きと安倍叩きはソックリという。クライン女史は「安倍さんはしたたかよ」。その裏にどういう動きがあるかはネットでもわかってくる。NHKが最高裁で勝ったのだったら国民が突きあげていけばいいのよ。日本のテレビって操作したのは全部わかるじゃない、ピピっとくる。ドイツでも質のいいのも多いけれど、くだらないことをやっている。服装やダイアモンドとか何やってんだ、意識的にやっている、エリートたちが。
ところで時々クライン女史がサイトに書かれている「悪友」奥山篤信氏の文・・・この方の文は以前もご紹介したが、凄い博識、そして圧倒的なユーモアの持ち主である。それに頭脳明晰で私など恐れ多くて何十歩も下がって拝聴ならぬ閲覧をしている。
しかし奥山氏もクライン女史を「悪友」と明記していらっしゃるので、奥山氏 VS クライン女史、なかなか興味深い「取り組み」であるが、お互い「悪友」としての友情は堅い。
下記はその奥山篤信氏がクライン女史の著作本の感想をお書きになったもの。
悪友 クライン孝子さんの
<<敗戦国・日本とドイツ 戦後70年でなぜ差がついたのか >>を読了して
クライン孝子さんの視点はそんじょそこらの日本の国際通とやらの海外の通信社や雑誌の丸写しの情報とは異なる新鮮味がある。この著書も遅ればせながら読ませて頂いたが、従来にも増してクラインさんの”気迫”が感じられる。僕もクラインさんと同様同じ敗戦国でもドイツと日本とではどうしてここまで異なる道を歩んでしまったのかという、情けなさが心の底にある。ドイツは今や世界のどの国も侮ることのない尊敬される国家に再生された。方や日本はと言えば、誹謗とは言え、中国や朝鮮半島よりいまだに70年以上前の話で揺すぶられている始末だ。保守陣営にありがちな、一方的に中国や朝鮮半島がけしからんという議論も、それはそれで納得できるにしても、何故こんなに時間が経ってもまだしつこく言われるのかと、その意味で何故かと反省するのも決して朝日やNHKのような反日サヨクではない別の視点であるはずだ。
クラインさんの本にはいつもこのimplication(言外の含み)...が有る事に気が付かなければなるまい。僕はフランスに一年遊学して帰国した。そして在学中のパリカトリック大学大学院の神学の授業で、フランス人を含む欧州人の生徒はゼロ。殆どがかってフランスが暴虐の限りを尽くしたアフリカ、ベトナム出身の神父だ。彼らにはあの植民地時代のフランス人の暴虐の記憶など何も無い。フランス語を幼児から学び、そして<世界の中心>パリで学ぶ自尊心と誇りの塊なのだ。祖先が暴虐によりギロチンで虐殺されたなどの怨念など何一つ無い。いまやご承知か?フランス語圏は世界で三億人以上有る。まさにフランスの外交政策の勝利なのだろう。
それはともかくクラインさんによればドイツ人の方が戦後どれだけロシアその他に痛めつけられたか、それは日本人の比ではない、日本人のまさに満州で命からがら逃げて日本に運良く還れたクラインさんが言うから間違いないだろう。
戦争というのは残念ながら勝った方が常に正義、負けたらどうしようもないことは歴史的ルールとして諦観するのも、日本人はやや欠けているのかもしれない。この割り切りが無いから、変にひねくれてみる事になってしまうのも(潔さがない修正史観だと誤解される)、ある意味でドイツとの差かもしれない。勿論ドイツの場合は<ドイツ国民には責任はない。あのキチガイ集団であるナチスがやったことだ>とドライに割り切り、戦争責任を巧みに回避したドイツ人の知恵はある。(哲学者ヤスパースの入れ知恵)一方日本は<軍国主義があの戦争をやったので日本国民に責任はない。>とは日本人の責任(武士道としての責任感)として言えない矜持があることも確かだ。だからあの敗戦をドイツのように白黒で割り切ることができない状況にあるのも事実だ。
それを度外視してもドイツの戦後の指導者は素晴らしい。やはり陸続きの何千年の戦争を経験しているが故の知恵だろう。<負けは負け>次は<負けないようにしよう>ということだろう。ピンチをチャンスに変える根本的発想転換が日本にはないのかもしれない。
日本は島国、侵されたことのない領土で日本歴史は平和に安寧に秩序を守って来た。まさにそこに違いがあることだけは確かだ!クラインさん有り難う。今後も活躍を期待しています。(以上、奥山篤信氏)
★ 私は奥山氏のサイトにコメントを書くのもおどおどしながらである。何をリコメされるかわかったものではない、気の弱い私はどうでもいいようなコメントを書く。今のところリコメはないのでホッとしている。
でも奥山氏は善意のインテリ、もちろん著作も多く、大学を4つも出ておられてそれぞれ研究された分野は広い。しかし氏の鋭い感性とおおらかなユーモア(これも時によっては翻弄されてしまう)はある人が脱帽状態、奥山氏は大爆笑、かなりのヤンチャでもある。
火の粉がこちらに飛んでこないように、細心の注意など(はらう余裕はないが)を念頭に置きながらおずおずとコメントを「時々」書き込む、という次第である。まともにやりあえるのは「悪友」同士のクライン女史くらいであろう。
奥山篤信氏のプロフィール
1948年神戸生まれ。1970年京都大学工学部建築学科卒、1972年東京大学経済学部卒。1972~2000年まで米国三菱商事ニューヨーク本社6年を含み三菱商事に勤務。2014年上智大学大学院神学系研究科修了(神学修士号)、2014年秋より一学期(約1年)パリ・カトリック大学(ISTA)に留学。退職後平河総合戦略研究所代表理事、平河サロン主宰。作家・評論家としても活躍。
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