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時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

荒木和博氏、「拉致問題」

2014年07月11日 | 政治

★ 荒木和博氏が「北朝鮮」との交渉は以前から始まっていた、と考える。

【調査会NEWS1594】(26.7.10)

 今日の日経はトップで「生存者リストに複数の拉致被害者 北朝鮮、約30人提示」という記事を載せました。先週の木曜日に続くスクープです。前回同様政府が「事実無根」とするのかどうか知りませんが、極めて詳細な内容であり、韓国のマスコミならともかく日経が裏も取らずにこういう報道をするとは思えません。報道の「根」は官邸あたりではないでしょうか。

 だとすると、あくまで推測ですが、大騒ぎしている「特別調査委員会」というのは、単なる目くらましであって、実は別のところで話が進んでいるということになります。
実際日経の記事ではこのリストを北朝鮮は「今年はじめの時点」で作成したことになっています。

 それが本当かどうかは別として、確証を持てないものまで含めれば何年も前から様々な形でリストが官邸に届いていることは間違いありません。5月29日のストックホルムでの合意に関係なく、動きは遥か前から進んでいたということでしょう。

 もしそうだとすれば、なぜこんな面倒臭いことをするのか。交渉ごとですからすべて明らかにするのは無理にしても、何か意味があるのだろうと思います。
ひねくれた解釈をすれば「そのとき」に備えた準備をしているのではないか、「8月下旬から9月上旬」というのは北朝鮮に与えた時間というより、リストを受け取った日本側にとって対応に必要な時間とも考えられるのではないでしょうか。

 拉致問題が明らかになって困るのは北朝鮮だけではありません。
日本の中でもそれまでの不作為や隠蔽が当然明らかになります。今関わっている人たちの大部分は無関係であっても、政府としては「昔のこと」と済ませることはできません。少なくとも最低限の格好を付ける必要はあるはずです。

 また、北朝鮮側からは当然「これで終わらせるのなら交渉に応じる」と言ってきているでしょう。何らかの「決着」を付けなければならないという事情もあると思います。この点は民主党政権時代にもそのようなことを聞いたことがあり、今に始まったことではありません。

 これからまた色々な情報が流されるでしょう。日本政府の意図以外に、例えば米国や韓国、あるいは中国が妨害するための情報を流すかも知れません。いずれにしても目の前のことにあまり惑わされてはいけないでしょう。

 今の政府ができる限界と、国家としてできる限界は別のところにあります。安倍政権にはぎりぎりのところまでがんばっていただかなければなりませんが、ことは一つの政権だけで解決できるような問題ではありません。その意味で最後は国民の覚悟にかかっていると思うのです。

★ もうひとつ、気になること。

荒木氏が不審に思っていることとして、前回に書かれていたことです。

外務省の出した文書には「拉致被害者」「行方不明者」「日本人遺骨問題」「残留日本人・日本人配偶者」の順なのですが、朝鮮語では遺骨が最初、「残留日本人・日本人配偶者」が次になっています。「拉致被害者」及び特定失踪者を含むとされる「行方不明者」は3番目、4番目です。

これはあきらかにおかしいではありませんか。政府は「違う、拉致被害者が先です」と抗議したのでしょうか。

そこで「朝鮮語」で書かれたものは「遺骨」が最初で次に「残留日本人・日本人配偶者」という順番です。
これはきちっとした資料があるのでしょうか。

荒木さんは「目の前のことにあまりまどわせてはいけないでしょう」とお書きです。
その理由は米国や韓国、あるいは中国が妨害するための情報を流すかもしれないということです。

ではもうひとつ、荒木さんの文をご覧ください。



 北朝鮮で対日担当ということは、そこから外れれば飯の食い上げ、というより下手をすれば粛清の対象になるとも言えます。
その意味で宋日昊は日朝交渉には命がけで臨んでいるでしょう。
この点伊原局長がどんなに真剣にやったと言っても、何年かで移動になる日本のお役所とは最初から覚悟が違うと思います。

 今回日本の代表団はその宋日昊から委員会の構成を聞いて、一所懸命メモし、確認して東京に帰り、喜び勇んで発表してみたら北朝鮮の発表文とは違う。

しかも伊原局長が強調した「5月の合意にしたがって調査を行い、協議し、対策を立てる。以下の内容は現時点での考えであり、今後日本側と協議しながら修正していくこともあり得る」という部分は抜けていました。

日本側が神経を使ったのは交渉よりどれだけ日本でもっともらしく発表するかということのように思います。

 西村眞悟衆議院議員は「北朝鮮との交渉担当者は、外務省では弱い、大阪府警の捜査現場たたき上げの部長を出すべき」と言っていますが、私は「日本詐欺師協会(という組織があるならば、ですが)にでも民間委託して、1人取り返したら何億円とか、出来高払いにした方が効率がよい」と常々言っています。ヤクザと見まがうようなたたき上げの刑事やプロの詐欺師の方が向こうも親しみを感じるでしょう。

 いずれにしても、普通の相手と交渉しているのではない、
そして宋日昊もいつ突然に消えてしまうか分からない、従って約束事など簡単に反故にされてしまうということは理解しておく必要があると思います。

★ 違うものは違うと北朝鮮に「訂正」を求めなければならない、それも早い方がいいと思うのです。
  黙っていれば、承知したと思われます。



【観測気球】日経新聞の生存者リストと日本海へのスカッドミサイル発射[桜H26/7/10]


★ 無事に解決してほしい、北朝鮮との交渉は難しいでしょうね。ただ、心配で・・・。

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4 コメント

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外務省は、使えない。 (katachi)
2014-07-11 14:32:18
拉致問題のような人命人生を左右させた犯罪をヤワな外務省に出来る訳が無い。
相手は政府高官と言っても根が犯罪者だ。
犯罪者と官僚の駆け引きは、国家犯罪者が上に決まっている。
歯が立たんよ。
これも日本政府の脇の甘さが出てビッシとしていない。
慎吾氏の言うとおり警察を利用すべきだ。
元はと言えば見逃したのも警察が始まりだ。
ケツを拭かせるべきだ。
隣国に対しては甘い顔をするな。
余りにもだらしがなさすぎる。
断行しても構わない国々だ。

返信する
警察は最初、逮捕していたのですが (Katachiさまへ)
2014-07-11 18:37:27
最初、旅館のおかみさんがお客さんがひとり帰ってこないと警察に届け、犯人を逮捕したのですが、時の政府が
釈放を命じたのです。
社会党や当時の政府は認めたくなかったのでしょう。
それからどんどん拉致されていったのです。
警察は悔しがっていたといいます。
それから警察もねつ造して来たりしました。
むごいことです。
あの国を特別扱いしていたのです。
社会党の土井党首などは「北朝鮮が拉致をするはずがない」と言って「社会党なら北朝鮮と話ができるだろう」と思って訪問した拉致家族を追い帰したのです。

情けないことに日本国内が北朝鮮を擁護してしまった、日本の左派は恐ろしい。

それに民主党政権時代、金賢姫を国費で呼んで観光などさせ、そのあげく晩餐会を開き、そこへ1000枚の
特定失踪者の写真を抱えた荒木さんが「写真を見てほしい」と中井拉致大臣に頼んで「そこで待つように」と
言われ、待っていたら裏口から中井・金賢姫が逃げた、特定失踪者の家族が藁をもつかみたい気持ちを
足蹴にしたに等しいのです。荒木氏はあまりのことに
男泣きに泣いたといいます。

本当に許しがたいことです。

この今の北朝鮮とのやりとりも抜けていることや
あやふやなことがあります。
国民の声は届くのでしょうか。

また日本人妻の子孫だといって、工作員が入ってくる可能性もあり、それにはどう対応するのか、
北朝鮮崩壊の時、難民はどうするのか、何も
決まっていないのです。

これからですが、決めなければ大変なことになります。
返信する
横から失礼します。 (prism543)
2014-07-11 21:21:08
katachiさまへ、大変興味深いコメを読ませて頂きました。

ヤクザに官僚では歯が立ちません。やはりヤクザにはヤクザです。時代劇の賭場で、いちゃもんを付けるヤクザに手をやいた賭場の親分が「先生お願いしやす!」と叫んだら刀を持ったヤクザが登場するのです。当時は警察なんかありませんからね。
やはり蛇の道は蛇なのです。

ベッラさま、口を挟んですみませんでした。
返信する
よろしくお願いします。 (Katachiさま、prism543さまからです。)
2014-07-11 23:34:47
コメントのお知らせです。
Katachiさまへprism543さまからですので上のコメントをご覧ください。
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