音大生に出口戦略なんて、ある訳がない。昔からずっと、一握りの人しかプロになれないと言われてきた世界なのだから。
これは正論である。
それでも、なぜかやりたがる人が大勢いたから、出口戦略なぞ考える必要もなく、淘汰されてなんぼの世界だったと思う。
しかし、少子化や不景気やらで、さすがに翳りが見えてきた。
近年では東京芸大附属高校のヴァイオリンが定員割れを起こしたらしい。ヴァイオリン界に身をおく者としては他人事ではない。
今まで永々無窮に築き上げ、世界のトップレベルにある日本のヴァイオリン界だったのだが、何も手を打たないと、それは段々過去の栄光になってしまうだろう。
そのためには「これが出口戦略だ」と考える必要もあるように思えてきた。
なので、改めて考察する。
音大生は、卒業したらどういう進路があるか。
従来から、以下の三つがあると言われている。
①演奏家
②教育家
③その他
誰でもこのくらいは言われなくてもわかる。知りたいのはその先だ……くらいのことは私もわかっているが、まずは分類すべきだろう。
そして②と③の重要性こそ、ポイントだと思う。また、それらの混合型も同じく重要だ。
詳しくは次の記事にするが、②の教育をもっと強化しないといけないように思ったので、これを書いている。
さらに演奏以外の仕事③に分類されるものの重要性も強調したいところだ。
そうしてたどり着く結論は音楽学校有用論でもあるのだが、20世紀では考えられなかったことも含めて考えないと、いずれ無用の長物になってしまう。私としては喫緊の課題と思って、以下考えてみたい。
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