井財野は今

昔、ベルギーにウジェーヌ・イザイというヴァイオリニスト作曲家がいました。(英語読みでユージン・イザイ)それが語源です。

音楽先進国

2011-03-02 22:02:00 | 音楽

音楽の「様式」を考える時、その国固有の音色も問題になる。ドイツ的な音色、フランス的な響き、のように。

このドイツ対フランスには、みんなかなり悩まされる。この調子で各国の音色を知らないといけないのか、と考えるとうんざりするのだが、はて、ノルウェーの音色(グリーグ)とかフィンランドの音色(シベリウス)とか要求されたっけ・・・。

つらつら考えてみるに、そこまで明確に要求されるのはイタリア、ドイツ、フランスの3か国だと言って良いように思えてきた。

断定できないのは、ノルウェーやフィンランドの人に確かめた訳ではないからである。

確かめてみると、それなりにあるのかもしれない。でも上記の三つほどうるさく要求はされない。なので、この三つは「音楽先進国」と言って良いだろう。

学習者は、まずこの3か国の様式について学ぶ必要がある。

それを前提として・・・

当然それだけで済む訳ではない。ある程度は並行して、他の国の様式に対する考えも進めておく必要はあるだろう。

ピアノ奏者には全くと言って良いほど無縁なドヴォルジャーク、だがオーケストラだと「新世界」を演奏しない団体は考えられない。

近代だとバルトーク、コダーイを中心とするハンガリーも重要な国になってくる。

それぞれチェコ語やハンガリー語の知識があった方が音楽作りしやすいのは確かである。

そうなると、もっと重要な国が浮かび上がってくる。

「ロシア」

この国は考え出すとなかなか深くて大変である。なので、また次の機会にまわすが、そろそろ4番目の国として遇さなければならないのではないか、と昨今は考え始めているところだ。


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2 コメント

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長文のコメントをありがとうございます。 (井財野)
2011-03-09 22:00:18
長文のコメントをありがとうございます。
ギターの場合は、やはりスペインが本場だろうとは思っていましたが、その中でも区分けがあるのは初めて知りました。スペインも連邦国家のようなものですから、さもありなんですね。
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こんばんは。私は、マドリードの王立音楽院の教授... (kawailaw)
2011-03-03 04:14:28
こんばんは。私は、マドリードの王立音楽院の教授だった方に師事した師に師事し、師の師がどういう音をどんな風にレッスンしたかを散々聴かされて育ち、自分としてはスペインの音、というか、マドリードの音とはこういうものだったんだというのを叩き込まれて育れられた感はあります。で、口うるさいおじさんとなった今となっては、マドリードなら、こんな音、カタルーニャだったら、こんな音、アンダルシアだったら、こんな音、という莫としたイメージはあります。こういう風にニュアンスが違うところもスペインの音楽の奥深いところというべきでしょうか。で、歴史的に、スペイン出身の音楽家はパリで活躍する人が多い時代も長かったようなので、何となく、パリのスペイン音楽の音、って、こんな感じというのもイメージがあります。バスクはバスクでまた独特な音でしょうか。先日、テレビで、某オケの音楽会が流れていて、オール・ブラームスなプログラムだったんです。けれど、これが、ブラームスの音???と思ってしまった。はじめの十数分聴いて、以後聴く気にならなくなってしまい。。。鬼籍に入られたマエストロ・プロフォンドが聴いておられたら、何と仰るでしょう?
本邦に弾き直してみますと、先代の高橋竹山師の音は、これぞ津軽の音、と思いながら聴いていましたが、お江戸の清元とか常磐津は、きっとこれとはまた全然違う音を持っておられるのでしょうし、琉球には周知の通りまた全然違う琉球な音色があり、上方には上方の音がきっとあるのでしょう。長崎の丸山にも、丸山の音ってものがまだ残っている感じがします。
音楽がユニバーサル化して行く中で、生物多様性が失われつつあるように音楽の多様性も失われて行くのでしょうか。再認識されて行くのでしょうか。そんなことを考えさせられるエントリでありました。ありがとうございます。
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