あるラジオ番組で、コメンテーターの方が「ネットの情報は『玉石混合』だと言われますが…」と言ってて「ん?」と。
大概の人はわかると思いますが正解は「玉石混交」。(もっとも「玉石混淆」が正式のようです。読みは同じ。) この意味は小学館デジタル大辞泉によると「価値のあるものとないものとが、入りまじっていること。」で、「[補説]「玉石混合」とするのは誤り。」ともあります。
雰囲気として「混合」でも通じるような気はしますが、溶けて混じり合っているわけではなくバラバラに散らばってるのが「混交」なのではないかと個人的には思います。わざわざ正しく知らない言葉を言わなくてもいいような気もしますが、確かにネットの情報を表するのには「玉石混交」を使いたい気持ちはわかります。
これ以外に、今でもよく間違いを聞くのが「侃々諤々」(かんかんがくがく)と「喧々囂々」(けんけんごうごう)を混同した「喧々諤々」(けんけんがくがく)という言い方。
意味としては「侃々諤々」は正しく議論をするさまを表し、「喧々囂々」は激しくののしり合う様子ということです。これを文章で書くのは面倒なので主に使われるのは話しことばですが、会議室から出てきて「今までケンケンガクガクやってたんだ。」なんてのは身近でも聞きました。
こういうときPCで変換すれば「喧々諤々」なんて妙な言葉は出てこないので誤りに気づくでしょうと思ったら、なんと私のMS-IMEでは「侃々諤々」も「喧々囂々」も四字熟語として一発で変換されることはありません。こういうところに誤用のタネがあるのかもしれませんね。
なお、その「玉石混合」と言ったのは親子そろって経済アナリストでラジオに出てらっしゃる方の息子さんの方です。お若いとはいえラジオに出るならもっと注意した方がと思ったりしますが、大きなお世話かもしれません。
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