新田次郎
『八甲田山死の彷徨』★★
山友に新田次郎にハマっている話をしたら持ってきてくれた本
何でも会社の上司から薦められたそう。
「リーダーシップとは?」がテーマ
確かに言えるのは上司により運命を左右される。
(上司は選べない。親もそうですが・・)
しかし・・読んでいて冬山の寒さと苦しみが伝わり辟易
自己責任な遭難ならよいけど、行軍じゃどうにもならない。
やりきれない。報われない。
発狂しそう!(してますが・・)
「将校双方が自決とは・・」
そんな時代背景 その時代時代に生きるということ。
周りが見えなくなってるなって上司を見ていても思うことがある。
ぺーぺーの頃の気持ちを忘れてしまうのねって。
致し方なしとしても、部下を観察する余裕がない。
変に役職持ってはりきっちゃっている部長さんもいますが・・ いたっ
それもそれで浮いていて、本人全く温度差に気づいていない。
リーダーシップとは?
備えあれば憂いなしです!
--------(抜粋)
明治35年、青森・八甲田山で起きた大規模遭難事件
陸軍によって隠蔽されていた、 199名の死者が出た実際の悲劇を発掘小説化
高倉健、北大路欣也主演の映画原作としても知られる。
陸軍によって隠蔽されていた、
高倉健、北大路欣也主演の映画原作としても知られる。
北大路の台詞「天は我々を見放した」は流行語となった。
日露戦争前夜、厳寒の八甲田山中で過酷な人体実験が強いられた。 神田大尉が率いる青森5聯隊は雪中で進退を協議しているとき、 大隊長が突然“前進”の命令を下し、指揮系統の混乱から、 ついには199名の死者を出す。 徳島大尉が率いる少数精鋭の弘前31聯隊は210余キロ、 11日間にわたる全行程を完全に踏破する。2隊を対比して、 組織とリーダーのあり方を問い、自然と人間の闘いを描いた名作
【目次】
序章
第一章 雪地獄
第二章 彷徨
第三章 奇蹟の生還
終章
解説:山本健吉
日露戦争前夜、厳寒の八甲田山中で過酷な人体実験が強いられた。
【目次】
序章
第一章 雪地獄
第二章 彷徨
第三章 奇蹟の生還
終章
解説:山本健吉
【大ヒット映画原作】
1977年、東宝 監督:森谷司郎、脚本:橋本忍
出演: 高倉健(徳島大尉)、北大路欣也(神田大尉)、丹波哲郎( 児島大佐)、三國連太郎(山田少佐)、加山雄三(倉田大尉)、 秋吉久美子(滝口さわ)他
健さん・・
「救助隊!救助隊だ!」
と叫ぶ声が続いた。
「お母さんに会えるぞ」
と叫んだ兵隊がいた。一声誰かが母に会えると叫ぶと兵たちは、
兵たちは、救助隊を見て、すぐ母を思った。 いま彼等の心には母しかなかった。 母が居たら必ず助けてくれるだろうし、 生きることは母に会えることであった。
倉田大尉には救助隊は見えなかった。神田大尉にも見えなかった。 二人は顔を見合せてから、兵たちが指さす方向に眼をやった。 風の中に疎林の枝が揺れ動いていた。飛雪の幕が、 横に動いて行くのを見ながら、ふと眼を飛雪に固定すると、 今度は木が動くように見えることがあった。
倉田大尉には救助隊は見えなかった。神田大尉にも見えなかった。
……(第二章「彷徨」)
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