宮部みゆき
『パーフェクト・ブルー』★★★
少々過去に遡って・・
ワンコ目線の物語ってことで気になっていた。
元警察犬「マサ」シリーズ 続編 含め一気読みです。
1989年 東京創元社より発行
巻末の著作リストを見る限りだとこの作品は初長編みたい。
思わず貸してくれたコに伝えたら「へ~」 と言う初耳反応で笑えた。
「描写に若さがある気がします。」
時代を感じる箇所も多々
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「ほら、 よく駅のあたりで競馬新聞をズボンのお尻のポケットに突っ込んで 、 ワンカップかなんか飲んでフラフラしてるおじさんたちがいるでし ょう?あんなような身なりだった。ワイシャツは色がさめてたし、 ズボンにはきちんとプレスがしてあったけど、 そのかわり光っちゃってたし、 ここで三十分ぐらい正座していただけで、折目がよれちゃって。 ジャケットは薄くて、綿も入ってなくて、 普通の人が十一月の半ばに着るようなものじゃなかったです」
「なんて具体的なご説明」進也が呆れたように小声でつぶやいた。
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過去築地に住んでいた時よく見かけた。日常風景
東銀座JRA前にたむろしていた方々の描写とも言える。
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「ドイルもクリスティも大好きだけど、 僕のごひいきはローレンス・サンダースって作家なんです。 知ってますか?」
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メモメモ ディレイニー署長
最後の章でマサが犬であることを思い出した。
目線が犬というより人間っぽいんだもん(笑)

マサのイメージ ジャーマンシェパード 賢そうな佇まいね。
