昨年末に、社長を筆頭に役員の若返り人事を発表した我社が、同時に早期退職者の募集を行った。
10年程前に日本版401Kへの移行に伴い、社歴に応じて退職積立金を上増し支給して、退職金は無しということになっていた。
そんな中での、年収の最高2倍の一時金付きの早期退職の募集に、40代後半から50代半ばまでの社員が25人応募した。
年明け早々貼り出された退職者の一覧表を見ると、なるほどと頷かざるを得ないラインナップだった。
ほとんどの退職社員とは同じ部署での勤務経験があったり、飲みに行ったりもした顔見知りだ。
共通するのは、いい奴等だが、出世レースでは同期や後輩に遅れを取っている連中ばかりだ。
そいつらが集まって新会社でも作るのかと、冗談も出るくらい似たもの同士の面々だ。
何人かと直に話もして、他の奴等ともども今後の予定に関して聞いてみたが、事前の転職活動をしていた者はほとんどいない模様だ。
経済的に裕福な者はいないようだし、家のローンが残っていたり、高校、大学の子供がいる者も少なからずいる。
今後年金生活までどうするつもりなのだろう。
過去に退職した者で、転職を繰り返したり、アルバイトにまで身を落とした奴もいる。
早期退職とは縁遠い還暦オヤジは、他人事ながら心配になってくる。