昔むかし、デンマークの小さな村でのこと。
ちょっとおデブなおかあさんが今日もお菓子を焼いていました。
手に入れた安い小麦粉を大きな手で器用にドンドコ大きな音を立てて捏ねていきます。
端っこのお砂糖が焦げたところは
お母さんが大好きなところです。
ここをつまみ食いしているので
お母さんはちょっとだけおデブになりました。
子供たちはいつも
「お前の母さんお~デ~ブ~♪」と虐められるのです。
このままではいけないと子供たちは知恵を絞ります。
ある日、おやつを食べていたら甘い香りに誘われていじめっ子がやってきました。
おやつの時間にいじめっ子を招待することにしました。
お母さんがいじめっ子に一切れご馳走してくれました。
カスタードクリームが潜んでいて、
お口に入れるとクリームパンのようにカスタードがとろけます。
デンマークの「smorkage」スモーケアというペストリーです。
いじめっ子はスモーケアを食べたくて毎日やって来るようになりました。
そして自分もおデブになってしまったので
もういじめっ子はやめました。
こんなストーリーはありません。
勝手に作ってすんません。
私がもつ北欧のお菓子のイメージ・・・
絵本の世界が広がるのです。
エプロンをしたちょっとおデブなお母さんが作ってくれる
メルヘンで甘いお砂糖菓子のイメージ。
子供にとって何が幸せって
手作りのおやつの時間ほど平和で幸せなものはないのです。