第1790話 みかづき

2018年02月25日 20時46分56秒 | 読む(小説・物語)

美容院で髪をカットされながら

「生まれ変わったら何になりたいか?」に話が及ぶ。

腕がよく、美容師さんが天職だと思っていたのに

回答は「警察官」。 私?

「・・・子だくさんママ。ないものねだりですかね」

 

誕生日に、遠方に住む同級生から

お誕生日おめでとう の言葉と共に

赤ちゃん誕生の知らせを受ける。

赤ちゃんが生まれるまで十月十日(とつきとおか)というけれど・・・

私が知らずにいた 誕生までの短さに驚く。

ありがとうのあと、それ以上に大きな気持ちで

友人へ おめでとうを打ちながら

この欠けた気持ちは・・・三日月。

 

女性をあらわし、不思議な縁がある 月。

満月の美しさを眺めては

いつも奇跡を願わずにはいられないが、

私が望んだような人生に、満月に、なることは

この先もずっとないのだと薄々は(笑)

もし、満たされていたら

きっとここに毎日綴ることはないだろう(笑)

満ち足りていないから・・・書く。

 

日々ないものを求める 我が三日月人生。

風邪で布団に伏しながらずっとひっかかっていた

森絵都の著書「みかづき」を読む。

常に欠けている三日月だからこそ

に触れるまで    約500ページを読破。

 

それでも 私は何かを期待し、希望している。

何かを求めている間、まだ私の人生は終わっていないのだと。

求めた方向でなくとも、

求めるエネルギーで いつか何かをつかみたいと

三日月は思うのである。


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