第1002話 再会のバウムクーヘン

2015年06月18日 05時22分27秒 | Weblog

大学時代の友人と久しぶりに会うことに。

卒業後、地元・浜松で暮らす彼女が、大阪に遊びに来るタイミングで会っていたが、

彼女の結婚式で会い、私の結婚式で会ったのが最後。

結婚式で会ったといっても じっくり話もできなかったから

結婚式の前になると、何年ぶりだろう・・・

最後という自覚なく会ったその日以来、正確には何年ぶりかわからないが、

卒業後約20年という時を経ての再会であることは確か。

彼女は今、どんな風に変わっているのだろう・・・

 

友達に会うのになぜか 駅の改札で緊張する私。

正直、会った瞬間、会わなかった時の長さを感じたことは認める。

(同年代だからこそ、お互いの歳がごまかせないもの)

だが、今現在の顔と共に記憶に残るあの頃の顔も同時上映の不思議な視覚。

お互い、変わったけど、変わっていない(笑)

 

彼女は、子どもを産まない という道を選んだ。

年賀状の写真にあった石垣島の話、

一軒家を建てた話、ジムに通っていること、

夫婦2人で晩酌が日課の2人はバーカウンターのある家にしたこと。

体調不良の折、1人になる だんな様のことを思うだけで涙が溢れてきたこと、

だんな様を残してはいけないと健康に気遣っていること・・・(私ではない、私にはない)

彼女に もうひとつの人生をみる。

 

お互いの近況、心情を交換し、またたく間に時間が過ぎていく。

別れの時、今度はいつ会えるのかわからぬ刹那。

家に帰って彼女がお土産にとくれた「治一郎のバウムクーヘン」を食べる。

一層一層 年輪を重ねるバウムクーヘン。 

彼女の粋なプレゼントに 再会の余韻を味わう。

自分が望んだ人生を歩んでいるわけではない現実に、

ふと 相田みつを の言葉を思い出す。 

「しあわせは いつも じぶんのこころがきめる」

次に彼女と会う時は、この迷いを乗り越えて・・・晴れていたいと思う。

 


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